2010年12月31日金曜日

あっという間に一年経ってしまった。

纏めて更新しようとしたまま
放置してしまっているのが心残りでした。

来年は書きためたテキストも含めて
少しづつUPしていけたらと思いました。

今年よありがとうさようなら

2010年8月27日金曜日

月刊スピリッツ12号(2010年09月号)

例によって気になった漫画の感想など。

『シュトヘル』 週刊ビッグコミックスピリッツ本誌からの移籍。 前に絵柄が気になって1巻を流し読みした事はあったけど、急に途中から読まされるから分かりづらかった。 週刊の方を読んでる事前提で系列の月刊誌に移動させるにもやり方があるだとうと思った。 一応簡単な人間関係を1ページで示してるんだけど、もっと文章であらすじを載せるべきだったのでは。 月刊スピリッツを創刊号から読んでる人間としては、本誌を読んでて当たり前と思うなよと言いたいし、自分が雑誌を途中から買うならともかく、急に話の途中から連載が始められると読者が軽んじられてるようで腹立たしい。 そう言うことを言いつつも『ミル』をゲッサンに移籍させて欲しいとか言ってるので偉そうなことを言える立場では一切無いのだけど。


『ドラゴンジャム』 話は悪くないけど、達也の目を大きくした顔をハンコのように似たり寄ったりで何度も使い過ぎるし、ハンサムとタイゾーの髪型がかなり似ててぱっと見分かりづらいしで読んでいてイライラした。

『SIN』 不愉快で残酷な試合の決着が付いたけど、雑誌の大きさで読むと絵が荒く感じてしまう。 そろそろ話的には終わるのか次の展開があるのかどうなるんだろうか。

『路上力』 コラムの12回にして今までの総集編みたいな回だった。 最終回なのだろうか。 少し前まで頻繁に雨が降っていたので取材が滞ってるのかも知れないけども。

『新・逃亡弁護士 成田誠』 真犯人に関係ありそうな人間が出てきたので今後の展開が気になるなあ。 今回のエピソードでは力の加減や感情の抑制が出来ない少年が出てくるんだけど、ゲームに熱中して他が見えなくなるような行動とか、こういうキャラクターが出てくる事とかが面白かった。 こういう人物像を描かせたら小山ゆうは凄く上手いんだよなあ。

『花もて語れ』 朗読が人を助けるツールになってる事に違和感を感じるけど、死んだ女の子の回想や詩の解釈の漫画化に情感がこもってて良かった。

『たべるダケ』 新人の読み切り二本立て。 朔ユキ蔵の漫画に出てきそうな女の子がスーパーで会った見知らぬ人の家で料理を作らせて食事をするって話。 面白かったけど、料理を作らされた人達が好意的に受け止めてるしみんなの表情は良いしで、まるでほんわかした心暖まる話のような雰囲気を醸してはいるものの、料理を作ってもらった女の子の他人への接し方や去り方になんだかうすら寒いものを感じてしまった。 心根の優しい人を狙ったボランティアの強要シーンをソフトに描いてるような。 新人だけど、絵はほとんど完成されてるし才能のある人だとは思う。 漫画家のアシスタントでもやっているのだろうか。

『森山中教習所』 最終話であるけれども、これなら前回で終わってた方が綺麗だったかな。 詰め込みすぎ急ぎ足な終わり方で物足りなかったというのが正直な所。 なんていうか、この最終話を読んで、どういう話なのか気になって遡って読みたくなることがないような最終話で残念。 見開きページがいまいちと思った。


今月の巻末のアンケートでは、流れ星という芸人コンビに月スピ連載漫画について聞いていた。 相変わらず中身の薄いコーナーだったけど、芸人の人が『新ダイナマ伊藤!』の杉本ペロは漫才のネタを書ける人、って言っていて、自分も以前何度かこの漫画家の作品について漫才のネタみたいって書いたけど、この漫画家は、ネタが書けるのではなくて、ボケとツッコミのくり返しを延々する事でしか話を進められないだけじゃないかと思う。 物語を作れないだけなのでは。

今月号で買うのを止めようかと思ったけど次号で『ミル』の現行エピソードが終わるらしいし、『SIN』の今後が少しだけ気になるしで来月号で終わりにしようかと思っている。

頼まずして助けてもらう事について。

こないだ買い物をしてる時に、浴衣を着たちっちゃい女の子が冷えた飲み物の棚の、ちょっと高いところにあるジュースを背伸びして取ろうとしてて、その子は取るそぶりをしながらもこっちの顔をじーっと見たので、無理して取ってペットボトルを落としたり転んでも危ないと思って代わりに取ってあげたんだけども、こんなちっちゃいうちから大人や男を上手く使うスキルを持っているのかー、って思った。 女の子は子供の頃から男を使うのが上手いって話を子供の親がするのをしばしばメディアで見かけることがあるけど、こういうことなのかな。

その子は兄弟と思われる男の子や母親らしき人と一緒に買い物に来ていたようで、その後母親に買わないっていわれたのか棚にジュースを戻しに行ってたけど、見ず知らずの自分に対して物怖じしてなかったし、たぶん父親とか祖父母など回りの大人の人に大切に育てられて大人慣れしてるんだろうな。 大人慣れっていうか、頼み癖かな? まあ元々そういう性格かも知れないけど。 

自分はすごい人見知りする方だったなー。 上手く人に助けを求められなかったし、ありがとうやごめんなさいも上手くいえずに失敗したし、それは今でも上手く言えないし、かといって自分で何でもやってきたってわけでもなかったし。 それにしても子供の頃にじっと見てたら大人が何かしてくれるかもって思ったこと自分にはあったっけかな。 ホームドラマの関白な父親の真似して何も言わずにお茶碗を母親に差し出して怒られた事はあったと思う。 

2010年8月18日水曜日

ゲッサン15号(2010年08月号)

今月号はなぜか、そわそわして前半を急ぎ足で読んでしまった。

  • 『Waltz』 (10話)岩西の人生哲学が語られつつチクタクに契約を持ちかけたり、他方では、苺原にそっくりの男が苺原の振りをしてバイト先の横暴な店長をいなしたり、バイトを止める旨を伝えたりする話。 とうとう首折り男が登場。 たしかに苺原とそっくりだけど、これが現実の出来事なのか、実は苺原が携帯に独り言をしゃべっていて脳内回想してるだけなのかまだ分からないと思った。 長髪の男が首折りなんじゃないかって前に書いたけど、よく考えたら苺原そっくりという特徴があったんだよな。 でも長髪の時は変装してた可能性もあるといえばあるし。


  • 『とある飛空士への追憶』 (11話)シャルル達が島を出発した途端、敵の罠にはまり危機に陥る話。 冒頭で敵側の優秀なパイロットがシャルルを褒めるんだけど、原作通りとしても、このタイミングで主人公を持ち上げるシーンを入れるのは自分的に盛り下がった。 持ち上げなくても優秀なのはちょくちょく描かれているのであえて目立つように描くのをくどいと思ったからだ。 あと、シャルル達が敵に挟み撃ちされた時に機体を横回転させて逃げたけど、引きの全体の絵が少なく自機のみのコマが多いので、どういう位置からどんな方向へ逃げ方をしたのかなどが分かりづらかった。


  • 『QあんどA』 (15話)庵堂弟がよそ見をして足に怪我をし入院。 忍がお見舞いに行くために遊歩に庵堂弟について色々聞くのだけど、遊歩は嘘を教えて話がややっこしくなりそうな予感、という話。 やっと気づいたけど、この漫画ってあだち風ギャグ漫画なのか。 ギャグ漫画という視点で見ればこの漫画の現状を理解できる気がする。 面白いかどうかは別として。


  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (15話)エル・パラシオのみんなで夏祭りに行くけどまたプロレスしたりドタバタする、という話。 忠輔と桜花と陽向の三角関係の話は陽向の心の動きだけ進んでるなあ。


  • 『いつか空から』 (1話)新連載。 主人公の高校生が実は宇宙人で、他人に変身する能力がある事が両親の口から発覚する、という話。 正直面白いのか面白くないのかよく分からなかった。 雑誌の表紙を飾った連載の1話目としては面白さや気がかりとして引っかる要素が何もないのが心配になる。 この作者は主人公の男の子が女になる的な話は既に一度描いてるんだけど、設定に思い入れでもあるのかな。 女装男子ブームに乗っただけだったりして。 個人的にはこの漫画家は、「今日から俺は!!」を読んで以来吉田聡を薄めてライトにした漫画を描く人っていう印象が良くも悪くも拭えなかったんだけど、この漫画は大分違うし、10数年読まない間に作風が変わったのかなと言う気もした。


  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (14話)合宿最後の日の練習で、小雨が自分の隠れたポテンシャルを麗と冬夜に見せつける回。 麗は小雨の歌と演奏を間近で見て惚れ直すわけだけど、冬夜は小雨の能力がハルの影響ありきの力であると見抜いてて、冬夜もハルのことは好きだけど、 小雨のように自分の気分で演奏能力が簡単に上下しないレベルにいるわけだし、ハルという下駄を無くした時に小雨はどうなっていくか、が次のこのバンドとしての山になるのかな。

    ところで、演奏が良い感じの時にタイトルと話数が見開きで入るという演出は、この漫画で既に一度やってるし、二度目はさすがにくどいと思った。 あと、小雨が月に向かって「はぁー」ってため息をつくコマが、吹き出しがトーンにかかって見づらすぎて完全に失敗だと思う。


  • 『BULLET ARMORS』 (2話)トレマ狩りをしている街に来たイオンが、自分がトレマ使いとバレて街の人間に嫌われるんだけど、街の子供を助けた事で街の人間と仲直りし受け入れられる、という話。 ありがちな話でそれなりに面白くはあったけど、トレマ使いが嫌われてる理由とか、避けられてる空気感を毎回もっと出さないと、トレマ使いのイオンと周りの人間の関係性がいまいちピンと来づらいんじゃないかと思った。

    あと、普通の言葉にこの漫画世界の専門用語をルビとして振ることで、専門用語を分かりやすいようにはしてるとは思うんだけど、トレマとか、ブリーダー、ベイカーっていう用語が一目見て何なのかうっすらでも分かるようなネーミングじゃないのが、この世界に入りづらくさせてると思うしもったいないと思う。 ベイカーやブリーダーじゃなくて、別に壊し屋、トレマ使いでもいいのでは。 いやトレマも分かりづらいんだけども。

    それから、ペンや紙を変えたのかPCを使ったのか分からないけど、妙にに絵が上手くなってる気がした。 線を整理しただけ? で、背景で妙に他より上手いのがあるっていうか、雑ではなく細かく描いている自然の風景が幾つかあるんだけど、あれも本人が描いたのだろうか。 


  • 『妹先生 渚』 (3話)前回の続きで、渚を気に入ってる女子生徒が、なんだかドタバタしてるうちに立ち直って父親とも仲直りする話。 漫画ならではのマジック。 その女子生徒の父親が海へ落ちるギャグは面白かったけど、全体的に喜怒哀楽の表現がオーバー気味な気がする。 作者の持ち味ではあるのだと思うけども。


  • 『ぼくらのカプトン』 (13~15話)急に女子マネージャーが出てきたけど前に出たことあったっけかな。 実際は分からないけどテコ入れだと感じた。


  • 『FULL SWING』 (3話)ボクサーがワガママな女の子に振り回されつつも失っていたやる気を思い出させられる的な話。 今までで一番面白かったかな。 でも話をただコマにして順番に描いてるだけのような、味わいも間もあまりない漫画だった気がする。 今までのような原作を漫画に落とし込むのに苦労したって感じはしないんだけど、漫画がスムーズに進みすぎて読後の印象がほとんど残らないような感じ。 いや残りはするんだけど薄かった。


  • 『よしとおさま!』 (15話) よしとおが村長の家に仕掛けられたガスを浴びてしまい、自分でも忘れていた過去の世界になぜか迷い込んでしまう、という話。 その過去の記憶の中で、よしとおとサビ丸が幼い頃既に出会っていたって事が発覚するけども、前回、ふとした時に普段のサビ丸の口調がよしとおに接してる時と違う事が示されて、今回、よしとおの過去の光景をサビ丸も見てしまい、最後にサビ丸の態度に変化が起こるというふうに繋がっている感じがあったし、これをきっかけにサビ丸のよしとおへの接し方が変わるのかな? でも、またよしとおがサビ丸の気持ちを理解しなきゃいけない的展開になる予感。


  • 『忍びの国』 (15話)無門達が戦に参戦することで、一気に伊賀優勢になる、という話。 無門がひたすら強く、お金に目が眩んだ伊賀勢も強い、という事が示され続けるんだけども、無門と対立構造にある信雄は魅力が無く簡単に劣勢になるし、無門に弟を殺され信雄側に付いた忍びは全然描かれず空気化し、敵ではあるけど伊賀側と直接の対立軸にはいない天膳ばかりが目立つので、話は盛り上がってる事になってるんだけど、人間関係を軸に読むと全然盛り上がらない感じ。 同じようなことばかり言ってる気がするけど、個人的に苦手という感情を置いても、無門って主役の顔じゃない気がする。


  • 『アオイホノオ』 (27話)前回の自動車教習所の続きで、ホノオが本試験に落ちるという話。 このエピソードがホノオを描く上で必要なエピソードとは今の所思えないなあ。 高橋留美子の漫画の分析と教習所のエピソードをタイミングという言葉で繋げているのだけど、漫画に対してのタイミングという言葉の使い方がこじつけにしか思えなくて違和感がかなりあった。


  • 『まねこい』 (29、30話)歴史研究会の旅行へ行くために、引率を副顧問にお願いするのだけども、面倒がられて断られたので、副顧問の弱みをネタに引率してもらおうとする話。 29話の表紙はホンチーと奈波の水着姿だけどもヒロインとしては魅力的に思えないなあ。 このところ登場人物が増え猫太郎がおざなりにされてるし、29話も教師の新キャラが出てきて、今回の2話とも、その教師と少し前に新登場した崎山とのやり取りを軸に話が進むんだけども、崎山というキャラは急にポッと出てきて印象も魅力も薄いし、そんなキャラと今回の新キャラ教師とで話を作られても興味を持てなかった。 というか、崎山は今回の新キャラ教師と絡ませるために前もって出てきたようなキャラって感じもする。 で、新キャラの女教師なんだけども、これが公私混同したただの嫌な人間にしか見えなくて、出してきた意味がよく分からなかった。 あと、クラブの部長の新撰組マニアっぷりなんだけど、新撰組のメンバー名で部員を呼ぶのが話を無駄にややっこしくしてるようにしか思えないし特に面白い要素には思えない。 まあ今更だけども。 次号はゲッサンの表紙が『まねこい』との事だけど、内容がいまいちになっている今、表紙をやるのは逆効果な気がする。 表紙にするのが遅きに失したと思う。 部活メインになってから自分の中で『まねこい』への興味はどんどん下がっている。


  • 『アサギロ』 (15話)沖田が土方に興味を持ち、試合に誘う回。 今回は事件が起こる前のネタ振り回という感じで話は可も不可もなくだった。 沖田の刀がチンピラ三人組に盗まれるんだけど、チンピラの1人が刀を地面に放り投げた後、それを土方が拾うシーンがコマの流れとして急な感じがして、漫画内の空間や時間感覚が分かりづらかった。 刀を捨てたコマに「馬鹿侍に持たせておくにはもったいねえ刀だ!」というセリフがあるのに違和感を感じた。


  • 『怪、刺す』 (読切)女友達が2人旅行でホテルに泊まったら、温泉で不思議な現象に出くわす、という話。 これまで短編の記事に挿絵が幾つか入るという形だったものが、今回はコミックス化という事で漫画として登場。 実話告白物のセオリーにのっとって、原因不明の投げっぱなしENDなんだけども、投げるにしても、事情を知ってそうな仲居さんに話を聞かないで終わるっていうオチをずるく感じてしまった。 登場人物が、避けられない理由ではなく自分達で謎を謎のままにしてるからそう思ったんだと思う。 でも怖くて聞きづらいというのは分かるんだけども。


  • 『マコトの王者』 (15話)天堂に入ったマコトがトレーニング開始と、大地に入ったマコトが試合で逆襲を開始した回。 マコトがジョーンズにカウンターを入れた見開きなんだけど、右に説明的なコマを3コマ入れたせいで肝心の見開きのカウンターパンチのインパクトが薄れてしまったと思う。 見開きでバーンってハッタリを効かせる前にカウンターをした理由を読まされてしまいパンチがヒットしたインパクトが数テンポずらされるっていうか。 あと、天堂のトレーナーである町村が、顔を赤らめたり女性っぽいリアクションをしてたのが、今回の女性用エプロン着用で、作者の意図だという事が分かった。 こういうのって本筋への興味を散漫にさせかねない余計な要素だと思うのだけども。


  • 『楽神王』 (15話)兄弟対決が終了した途端、戦争に非協力だったはずのシンダカートが大挙来襲して、ルーチェ側とドメーニカ両方に攻撃をしかける。 そんな最中にドメーニカの王であるヴェリタが部下を引き連れシンダカートに反撃、という話。 兄弟が和解する前半は、死にかけた人も出ているのに戦争がぬるい兄弟喧嘩に収斂してしまったな、もう盛り下がってくばかりだな、と思ったんだけど、両軍を潰そうとシンダカートがやって来たり、影の主役っぽいヴェリタが遂に参戦、という展開が、話の流れとしてそんなに意外ではないものの、漫画的には予想外の話の盛り返しでびっくりした。 これは案外それなりに盛り上がって終わるかも。 ただ、シンダカートが大群で来たのに目立ってるのは1人だけだし、攻撃に集団で制圧しようとする迫力がいまいち感じられないし、ドメーニカの方も、ヴェリダは良い感じで怖そうだし、楽神のバトルが見やすいのは良かったけど、背景がシンプル過ぎで戦いの緊張感を感じられなかったのが物足りなかったし、あと、誰がどの辺で戦ってるとか空間を分かりやすくして欲しかった。 それにしても礼音と一緒に来たオルケストラは完全に空気になっていて、礼音とギスギスした時の盛り上がりはなんだったんだろう。 群像劇がいまいち上手くいってなくてもったいない。


  • 『月の蛇』 (15話)飛虎の過去編の続き。 強い男に完敗し鼻っ柱を深く切られた飛虎が、その男に殺されずに新しい名前を与えられ違う人生を生き始めるっていう話。 前回も書いたと思うけど、飛虎の過去はあっさりし過ぎていて、背景を描いたことで逆に薄い人物になってしまった感がある。 牢の中で寝ころんでいる飛虎の絵がシンプルに描き過ぎて軽いのも、敗北や死ぬかも知れない感じが伝わって来なくて勿体なかった。


  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (16話)みんなで花火をして遊ぶんだけど、風のせいで花火を全部焼失してしまい、それをイボンヌが機転を利かせて場を収める、という話。 それぞれのキャラの個性が一応活きてたし、悪くはないんだけど、もうちょっと盛り上がる何かがあればいいのに。


  • 『第三世界の長井』 (14話)今月号は9ページ。 新しい敵などが出てきて長井がおたおたするっていう話。 博士のセリフはそれなりに面白かったけど、詰め込みすぎて間がもっと欲しい感じ。 ところで帽子の男は、話の進行と説明をしてるだけでさっぱり面白みがないなあ。ふと、バッファロー吾郎が大昔にオールザッツ漫才でやっていたコントを漫画化するとこんなゴチャゴチャした感じになるのかなと思った。


  • 『リンドバーグ』 (15話)レース決着の回。 もっとレースの話を続けるかと思ってたけどあっさり終わったなあ。 ニットは怪我をしたリンドバーグのサポートにプラモを使ってなんとか完走するんだけども、今回の話はシャークや他のキャラの動きを追うのがメインで、ニットのレースを再開するシーンは全部省略され存在感が薄かったのが主役として気になった。 シャークがいきなりエスペランサを殺そうとしたり、シャークの過去が少し描かれていてそういうのは面白かったけど、予想通りにしても、ルゥルゥは嫉妬深く勝ち気なキャラとして描いて来たのに簡単にニットの味方になり過ぎだと思う。 ティルダもニットと簡単に仲良くなりそうな気配だし、この漫画は人間関係が重層的になりそうで希薄にしか描けてないのでは。


  • 『いつかおまえとジルバを』 (23話)ジルバがブラジャーを拾って喜んでたんだけど、仲間の子猫を助けるためにブラジャーが犠牲になってしまうという話。 無難にまとまって可も不可もなくという感じ。 


  • 『信長協奏曲』 (15話)ふとした失態から信長(に扮するサブロー)が明智や沢彦和尚に出会う話。 いや最高に面白かった。 まさか明智光秀が信長とそっくりの顔立ちで、しかも明智に扮して現れるとは。 この発想は予想していなかった。 本物の信長がどうなるのかずっと気になってたんだけど、こういう方向で現れるのは本当に驚かされた。 それ以外の信長(サブロー)と帰蝶のデートのちょっとしたやり取りに醸し出る帰蝶の愛情とか、サブローの相変わらず脳天気な性格の面白さとか、何気ない部分も良い感じだった。 本物の信長は今も体が弱いようだけど、もしサブローが本能寺で明智と入れ替わっても、歴史的に見て明智もすぐ死ぬわけだし、明智は生き延びていた説で話を進めるんだろうか。 気になる。 しかし帰蝶は本物の方と一緒に殉じそうだなあ。 今回はもの凄い大きな転換点の話だったけど、これからかなり楽しみ。


今月号には、巻末に、「連載陣のしてみる日常。」が久しぶりに復活して、その代わり?「ゲッサン編集部こぼれ話」が無かった。 「こぼれ話」は、いつも先々月のプレゼント当選者発表の下半分に掲載されているのだけど、今月号は、先々月が1周年記念でプレゼントが多かったのか、1ページ全部結果発表だった。 ページの都合上仕方ないのかも知れないけど「こぼれ話」もできれば続けて欲しいなあ。 あと、今月号はめずらしく?新人の短編が掲載されなかった。


あずまきよひこも参戦!月刊サンデー“ゲッサン”に勝機あり? (日経トレンディネット)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090421/1025609/?ST=life&P=3
ゲッサンは「創刊から3年後に単年度黒字を目指している。」との事で、今は2年目に突入してるけど、このままでは黒字化はかなり難しいんじゃないかと思う。 だから3年後に休刊するか、編集長代理が更迭されて中身がごっそり入れ替わりそうな気がする。 3年目に超人気漫画家が連載開始するなどの勝算はあるんだろうか。 ってか『ミル』や『ザワさん』はゲッサンの方が合ってると思う。 何度も同じような事言ってるけど。

まだ買ってはいないけどもう次号が発売されてしまってるし、今回も更新が遅くなってしまったな。

2010年7月27日火曜日

ゲッサン14号(2010年07月号)

  • 『BULLET ARMORS』 (01話)ゲッサン新人賞で準グランプリを受賞した後、読み切りの短編を何度か掲載された森茶の新連載第1話。 前に掲載された読み切り作品『BULLET ARMer』の連載化なのだけど、今までの短編よりは面白くなってた。 行方不明の父親の扱いがうっすらハンター×ハンターみたいだけど、始まりとしては悪くなかった。 ただ、絵がまだまだ雑な所もあって、レッズとイオンが会話を続けながら外から室内へ場面が変わるシーンがあるんだけど、会話中テンポが変わらないのと背景がほぼ見えないので、いつ部屋に切り替わったか分かりづらかった。 読み切りの時には、イオンが機械に興味を持った理由が、工場で働く姉が、工場の部品をたまたまイオンに見せたからだったりして、イオンの性格を育んだ背景や家庭の生活感が描かれている所に魅力があったのだけど、新連載ではそういうのが無くなっていて少し残念だった。 メカに興味のある理由はいずれまた別の理由として描かれるのかも知れないし、まあこれからに期待。 しかし相変わらずレッズ・・シンスタントっていう名前は覚えづらいと思う。


  • 『QあんどA』 (14話)大内忍の誕生日なんだけど、高級マンションに住む大内の家の隣が小笠原の家で、大内の下の階が霊感の強い黒隅、そして大内の父親は、遊歩の兄が小説を持ち込んでる雑誌の編集だったり、庵堂兄の弱点が香取線香というのが唐突に発覚したりと、かなり大味でご都合主義な回だった。 テンポと間が良いのでそれなりに読めるけど、目的へ話を進めるための下準備がまだ続いてるような感じだった。


  • 『妹先生渚』 (2話)渚先生のことを気に入った女子生徒が、勝手に撮った渚の写真をネットにUPしたり、ポスターを作って校内に貼ったりクラスメイトにチラシを配ったりなど突飛な行動をして渚を困らせる話。 このエピソードは次週にも続くけど、最後の2ページくらいが急にあちこちシーンが変わってすぐ終わってしまい、漫画のリズムがちょっと妙な感じだった。


  • 『夢のつづき。』 (読切)目が覚めると携帯を持ったまま知らない森に立っていた少年がそこから脱出をする話。 その少年が電話をかけた相手も森の中に現れるので、少年は自分が好きな女の子を呼び出すんだけど、その女の子は、自分が森へ来た理由を知るシーンを描かれることなく、すぐ理解して少年に文句を言うのだけど、それがちょっと違和感があった。 でもアイデアやオチも含めて、まあ投げっぱなしだけど面白かった。 田岡りきという新人の次の作品もまた読んでみたい。

    で、この読み切りは、巻末の目次にも載っていないし、新人の読み切り時には今まではいつも編集長代理の紹介文が1ページあって、その次のページから短編が始まってたのにそれもないし、『妹先生渚』の微妙に物足りない感のあった終わり方からして、もしかして『妹先生渚』が予定よりページ数が減って、その穴埋めで急遽掲載されたのかなあと思った。 今月の『妹先生渚』は24ページで、少ないとも言えないけどギャグ物と『アサギロ』意外は30ページ以上が普通だし。 それはともかくとして、ゲッサンルーキー掲示板のページに、ルーキー読み切りを掲載できなかった、とも書いてあったし、近々掲載予定のルーキー原稿の中に、『夢のつづき。』の原稿の画像もあったので、やはりこの短編はイレギュラーな掲載だったのだと思う。


  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (13話)前回、小雨がハルに膝枕されてるのを目撃してショックを受けた麗を、タンポポが励ましつつ、励ましている会話の中でタンポポがリーダーを好きらしいという伏線が入った回。 入浴シーンがあったしファンサービス回でもあったと思うけど、基本は恋愛話メインに進められていて、麗らを励ますタンポポの言葉は違和感もなく良かったと思う。 やっぱり恋愛物的な展開の方がバンドメインより盛り上がるように思える。


  • 『Waltz』 (09話)蝉と岩西が、何とかチクタクの手から逃れて、蝉は治療室に残され、岩西はチクタクのボスの家に訪問し、首折り男と間違えられた苺原は、警察の取り調べで嘘を付いた後で、大藪(首折り男)に頼まれたという謎の老夫婦に連れられ、知らない一軒家へやってきた、という話。 岩西が自分を殺そうとした相手にさえもビジネスライクに接するのは予想できるけど、苺原が知らない一戸建てに連れて行かれた展開が予想外すぎてびっくりした。 こういう意外性はいいなあ。 前回最後のページに出てきた、チクタクへ仕事の依頼をしたらしき人物(帽子卿)は、今回、ミスリードがなければ出てこなかったっぽい。


  • 『よしとおさま!』 (14話)よしとおが夏休みに入って強制的にサビ丸の里へ連れて行かれる話。 サビ丸のよしとおに対する台詞やちょっとした男同士の関係の描き方とかに漂うBLくささは読んでいて相変わらず気持ちの良いものではないんだけど、今回は里のみんなを紹介するのがほとんどで、そんなに変な展開ではなくいtもよりは読みやすかった。 この漫画って、結局よしとおがサビ丸に折れて、サビ丸を共感させる話なんだよな。 よしとおは主役のようでいてサビ丸を持ち上げるための道具みたいなポジションなのが疑問だ。 そういえば、サビ丸の里で新キャラのシロ子が出てきたけども、漫画でよくありがちなキャラでありつつも、今までこの漫画に出てきた女性キャラで一番魅力があると思う。


  • 『アサギロ』 (14話)理心流一行が出稽古に出かけ、その先で土方に出会うという話。 土方初登場だったけど、これもまた我が強くてなかなか魅力ある人物だった。 みんなキャラが立っていて、それぞれ何考えてるのか分からないって感じが面白い。 突然気になりだしたんだけど、こういう和物の漫画を描いているのに擬音がカタカナなのは美意識としてどういう感覚なのかなと思った。 いやカタカナも日本語だけども。


  • 『とある飛空士への追憶』 (10話)ファナが、島で隠れつつものどかな生活をしてるうちに、つい自分の境遇の愚痴をシャルルに言ってしまうのだけど、ファナの内面には一切干渉せずに、身分や立場の違いから距離を置こうとするシャルルの態度に腹を立て、酔った勢いでわがままを言って困らせる、という話。 ちょっとした安堵感をきっかけに、自分の置かれた立場や恋心の発露などから来る不安が一気に吹き出し不安定になってしまうファナが、ただのわがままではなく、上手く魅力的に描かれていたと思う。 今回はトーンを貼りまくったりしてたせいか、背景のチープさが気にならなかった。


  • 『アオイホノオ』 (26話)自動車教習所で、空き時間に漫画を読みつつ不良っぽい女の子と知り合いつつ、怖い教官に運転を教わる話。 極虎一家を読んで自分の漫画の方向性の話に関連付けてたけど、取って付けた感がなくもないなあ。 この先の重要なエピソードで車が必須になるのだろうか。 まあ無難に面白い感じ。


  • 『まねこい』 (27、28話) ホンチーも歴史研究会の旅行に行けるように、部員みんなでその方法を考える回と、ホンチーの父親に直談判に行く回。 ハルの機転でホンチーも一緒に旅行に行けそうな展開なんだけど、今回のハルの努力に猫太郎は全然関与してないし、猫太郎に助けを借りて解決するって言う設定が破綻してないかなと思ったりした。 猫太郎に頼ってばかりじゃない所を描くのは当然と思うけど、今回関与してなさすぎなのでもっと、実は影で見守ってた的な要素があっても良かったような。 あと、今回もハルやホンチーの顔の造形がかなり緩くなってると思った。 ハルの格好良い絵が一コマもないのは主人公としていいんだろうか。 改めて言うことでもないけどハルもホンチーも脇役顔だよなあ。


  • 『FULL SWING』 (2話)一話完結なんだけど、話が前回と続いてた。 倉田の妹が援助交際をしていて、その彼女に土田が巻き込まれてくって話。 今回の絵柄は現代っぽいっていうか、前回よりも漫画家の絵の領域に引き込めてるように思う。 今回は、まあまあ面白いけどやっぱり間があまりないっていうか、話の転換や気持ちの表現に溜めがもう少し欲しい気がする。 話は予想通りの展開で使い古された話を今やる事に違和感を感じたし、俺の子だ!と叫ぶシーンも無理矢理盛り上げた感があるんだけど、土手で前回死んだ俊のライバルと話をする辺りや終わり方は悪くないと思った。


  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (14話)エル・パラシオのメンバーの留守中に、忠輔がみんなの部屋を掃除するっていう話。 掃除してる中で、忠輔が桜花が誰かと腕組みしてる写真の切れ端を見つけ、陽向は忠輔の写真を持ってるのを見られてないか確認する、っていう比較が面白かったし、普通のラブコメとして今回は悪くなかったと思う。 前も書いたかも知れないけどプロレスしてない時のラブコメ展開の方が面白いなあ。


  • 『ぼくらのカプトン』 (10~12話)話が前回から続いてて、部活をサボった後輩の話が3本で、全部主将に怒られオチなんだけどいまいち。


  • 『忍びの国』 (14話)無門が里へ戻るのだけど、北畠家の名器を担保に織田の人間に賞金首を賭けることで、里から逃げていた他の下忍も動員し、一人ではなく集団で伊賀へ戻る、という話なのだけど、読んでいてどうにも盛り上がらなかった。 無門達が伊賀に加勢することで織田勢はピンチになるけど、どっちが有利になっても得に面白くは感じないのだよな。 というのは、生き残って欲しいと思わせる登場人物がほぼいないから。 あとやっぱり、自分には無門に魅力を感じられないので、妻とのやり取りや、決めポーズとかちょっと白けてしまう。 今後は無門の妻の身に危険が迫るでもならないと無門はピンチにならないのでそういう展開になると予想。


  • 『マコトの王者』 (14話)前半は、大地の中に入った天堂が、チャンピオン戦で予想外に苦戦を強いられ、後半は、大地の真ん中の妹が風邪にかかり、末っ子も不安になってる所へ、天堂の中に入った大地が心配して励ましに来る、という話。 後半の末っ子を励ますマコトが凄く良くて、今時の漫画にありがちな妹萌えみたいな感じじゃなく、ちゃんと自分の妹に兄として接してる、励ましてる、って感じが出てて読んでいて温かい気持ちになった。 それにしても末っ子の顔が平たく圧縮されすぎて歪んでるのはどうんかして欲しかった。


  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (15話)はじめ達が雨宿りをしてる間に、イボンヌが雨音を音楽に変える装置をつくるという話。 ほんわかしてるけど、雨が落ちるポイントに物を置くだけで雨音でメロディーを伴った音楽を作るのにはかなり無理があるのではと思った。 ところで、今回妙にイボンヌの足の描き方が気になってしまって、ちょっと艶めかしく描いてるのかな?と思っていたら、イボンヌの履いてる靴下が、片方のゴムが緩んでるのか知らないけど段違いになっていた。 しかも、それが話に一切絡んでもないまま終わってびっくりした。 なんだったんだろう。 調べたら前回は黒で、前々回は黒のニーソックスで、どちらも段違いでもなかったし、 イボンヌにずぼらな設定ってあったっけかなあ。 それともああいう段違いなファッション? 謎だ。


  • 『第三世界の長井』 (13話)前回は休載明けで、いつもと比べて半分以下の6ページだったし、煮詰まって原稿を落としかけたのかなと思ったのだったけど、今回は7ページで、結局この漫画のページ数が減っただけなのかも知れない。 KOEIのネタが何なのか全然分からなかったし、相変わらず言葉尻で遊んでるのがおもしろいとは思えなかった。 ただの読者がこういうことを言うのはおこがましいのだけど、打ち切りにするのも漫画家を守る1つの方法なのでは。 このままではずっと収拾は付かずに迷走し続けると思うのだけども。


  • 『リンドバーグ』 (14話)ティルダの従者ロメロの罠で、ニットの載ったリンドバーグが怪我を負ってしまう回。 波乱はあったけど、ティルダが銃をよけて後ろのリンドバーグに弾が当たる?シーンとか、ニットとロメロの機体がどういう飛行でぶつかりそうになったのか、とか、コメットの怪我してる部位のやたらなアップであるとか、絵を見ただけでは状況が分かりづらかった。 アップが多いし背景を白く抜いてる事も多いので、どこが上で下かなど、一目見てすぐに空間が分からないってのが今回凄く気になった。 空間が分かりづらいと絵のハッタリもいまいち生きないだろうしもったいないと思う。


  • 『楽神王』 (14話)楽人はアルモーニカから本当の敵を教わり、その後で空間の狭間を抜け弟を倒す、という展開。 弟があっさり負けを認めたのも拍子抜けだし、楽人が兄弟喧嘩感覚で弟を倒したのも違和感があった。 バトル物で主人公を争いの嫌いな性格に設定にすると、戦う動機の作り方や、戦う事の説得力を作るのが難しいのかなとか考えた。 ところで、カルディネの使った楽譜は命ではなく血を使って強くなる楽譜で、カルディネはどうも死なないようなのだけど、そういう緩さも含めてカルディネが礼音に負けたの事もどうも盛り上がりに欠けたと思う。 どことなくあと数話で漫画が終わってしまう予感がしなくもない。


  • 『いつかおまえとジルバを』 (22話)体の隠れている部分を想像力で補って興奮する、という話。 女の人に対する妄想を猫に当てはめるのに無理があったと思う。


  • 『月の蛇』 (14話)飛虎の過去話。 自分のせいで仲間が死ぬというありがちな話をありがちに描いてしまっていていまいちだった。 殺しをしないと生きていけないというシビアさが伝わってこなかったのが残念。 さらわれた子供達で作られた盗賊?の逃げられない感じや過酷さが省略されているので、どうせ殺しをするのなら、上の人間を殺して逃げればいいのにって思ってしまうから。 あと最後の登場した男が「おいら」って言葉を使ってるんだけど、「おいら」って言葉が似合う顔じゃないと思うんだよなあ。


  • 『信長協奏曲』 (14話) 信長(に扮したサブロー)が美濃三人衆を寝返らせて美濃を奪取する話。 藤吉郎が成り上がってきて面白くなりそう。 登場人物達の顔が面長になりすぎてる気がするんだけど、美人設定のお市が信長の妻より美形に見えないのが気になる。 今回は、藤吉郎が信長の草履を暖めたという有名なエピソードの使われ方など、久しぶりにこの漫画がおもしろいと思えた。

2010年7月26日月曜日

ゲッサン13号(2010年06月号)

この号の表紙はゲッサン連載漫画キャラの集合画像。 こういうのは、いかにも少年誌って感じがして好きだ。 編集長代理も「こぼれ話で」大好きって言ってたけど、確かにお祭り感覚があって良いと思う。 昔はサンデーやジャンプとか、正月号などでやったりしてたっけ。

  • 『FULL SWING』(1話) 新人のマツセダイチとベテラン原作者の武論尊が組んだ新連載の1話目。 話の進みが早いと思ったら完結してびっくりしたけど、1話完結物のようだ。 話自体は古い時代の不良の話で、荒れた生活をしていた少年が、自分が癌になったのをきっかけに、友人の助けを借りながら立ち直っていく的な話なんだけど、原作の古い世界感を上手く現代に翻訳しきれてなかったかなあ?という感じがした。 マツセダイチの絵は読み切りではもう少しシャープな印象があった気がするけど、今回はかなり泥臭い昔風な絵柄な感じがしたし。 演出的にはもうちょっと登場人物の心の機微を感じさせる間が欲しい気がした。 

    主人公が、喧嘩をふっかけてきたグループの女をレイプ?するっていう展開が、今のゲッサン、というか少年誌の空気に合ってるか疑問だけど、全体的に大人しめな空気のゲッサンに対して原作者の武論尊が一話目でわざとふっかけてきたのかなあという妄想もしたりして。 こういう劇画の影響を受けたような大味なテイストの漫画は、 今時の、面白ければ何でも良い的な中性化した男性向け漫画雑誌に対して、少年漫画のジャンル性の再興という意味では1つの方法ではあるのかな。 これが単純に懐古趣味で終わってしまうかは何とも言えないけど。 
  • 『とある飛空士への追憶』 (9話)シャルルと母親がファナと幼い頃に会っていたという事が語られる話。 長めの台詞や独白が、吹き出しにひとかたまりで纏められてる事が多くてちょっと読みづらかったかなあ。 もう少し吹き出しを細かく分けた方が読みやすかったかも。 ファナが嫁ぐ皇子への嫉妬をシャルルが自覚してつづく、になるんだけど、ファナと皇子の事を想像して眠れない時のシャルルがコミカルにデフォルメされていたので、自分的にはもうちょっとシリアスに描いてくれた方が焦燥感が出て良かったのにと思えた。 原作もこういうノリなのかも知れないけど。
  • 『まねこい』 (25、26話)ハルがホンチーの悩みに対して、独り一喜一憂したものの、最終的に本人から直接悩みを聞いて、休みの部員旅行にホンチーも行けるように部員みんなで考えよう、と決める話。 2話ともハルがやたらテンションが高くて、漫画自体も勢いとノリだけで一気に描いたような落ち着きのない内容だった。 ハルがやたらテンションの高い回は面白くない気がする。 今回もコマ毎にハルの表情がころころ変わりすぎて騒がしかった。 ハルの落ち込みもかなり軽くて印象に残らなかったし、この漫画はどんどんいまいちになっていってる気がする。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (13話)桜花とカーペンターの試合と、その試合の過程でレフェリーを真面目にやってみようと思う忠輔、の話。 試合運びを順番に描いてるだけのような説明的なコマ運びで、試合運びが分かりやすくはあったけど、試合自体は特に面白いわけでもなく中途で終了してしまったのが物足りなかった。 この漫画の試合はハラハラしないのが問題だと思う。 あと、忠輔が心を動かされた、万里子の「バカなのよ…レスラーは。 観客がいれば… どんなことでも耐えられるし…(略)」という言葉をいうけど、忠輔がなぜ動かされたのかピンと来なかった。 今後は忠輔が真面目にレフェリーになろうとした途端、記憶喪失前の関係者が登場とか記憶が甦るとか、そういうパターンになったりして。
  • 『QあんどA』(13話)大筋としては、大内忍の活躍によって庵堂弟の周辺の関係性が変わってきたのと、庵堂兄が、回りの人を助けるのをためらうようになる話。 物語が大きく動くまえの下準備の続きみたいなエピソードだったけど、楽屋落ち的なネタも今回はソフトで、とてもあだち充的な繊細な人間関係の連鎖が描かれていて面白かった。 毎回こんな感じなら良いのに。 新キャラの脇役も出てきたけど、遊歩以外はみんな自己紹介が付いていて、まるで漫画を仕切り直したような回だった。 案外コミックスではこの回は巻の最初の話になるから自己紹介させてるだけなのかな?
  • 『アオイホノオ』 (25話)ホノオが、自分の夢を実現する努力をせずに、バイトもせずウォークマンを買う目標を立てたり、同じ大学の人が漫画雑誌で新人賞を獲った事に焦燥感を感じたりした回。 今回はトンコさんのちょっとした独白が出てきたけど、今までトンコさんの内面表現って描いたことあったっけかなあ。 トンコさんは、本人の口にした台詞以外での内面を描かないようにしてると思っていたのでちょっと違和感があった。 ホノオが車の免許を取るようなのでまだ大学外の話になりそう。
  • 『Waltz』 (8話)前回、岩西の事務所が爆発して終わったけど、今回は岩西と蝉が協力してとりあえず2人の追っ手は殺したっていう話。 岩西と蝉が、自分達が死んだと見せかけるトリックを使うのだけど、室内は爆煙で視界が悪いのだから、敵は扉からしか来ないのも分かっているし、銃で狙い撃てば良かったのではと思った。 しかし相変わらず蝉のリアクションがBLくさくて苦手だ。 死にかけてた長髪の男が消えたけど、もしかして首折り男って、首折り男を捜してた男が本人? だとしたらかなり意外でやられたって感じがする。
  • 『マコトの王者』 (13話)アメリカへ試合に出発する大地の中に入った天堂が、大地の妹たちとの関係がさらに悪化して、天堂の中に入った大地の方は、持ち前の人なつっこさで天堂の父親と仲良くすると思いきや決裂したり、トレーナーに、自分が前の試合で全然動けなかった理由を教わりつつ、ボクシング練習とアルバイトを始める話。 大地の妹を蔑ろにする天堂マコトにはストレスを感じるけど、これで試合に勝ってしまったらさらに傲慢なままになるだろうし、こじれた妹との関係にどう決着を付けるかが気になる。 まあこの不和が、マコトの中身が入れ替わってる事を妹達に知られるきっかけになるだけかも知れないけども。 でもお金を稼くだけでは大地の若く健康な体に入って戦う事の贖罪にはならないように思うのだよな。 家族やジムのみんなも含めて大地のように背負う事を受け入れることが、大地の体を貰った責任を果たすことになるように思う。 あと、前も書いたけど男のトレーナーが男に対して頬を赤らめるのが受け狙いなのか知らないけど良いとは思えない。 
  • 『イボンヌと遊ぼう!』(14話)女の子のレギュラーキャラがみんなで四つ葉を探していて、その際中に池から飛び出した鯉を助けたりする話。 四つ葉の生え方が変だと思うし、人面茸も面白みを感じなかったけど全体的にほのぼのしてて嫌いじゃなかった。 イボンヌはしゃべらないので、結局この漫画はイボンヌのリアクションをどう魅力的に見せるかだよなあ。 ふと思ったけど最終話はイボンヌが喋って終わりそう。
  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (12話)バンド合宿をして、小雨とハルが恋愛的にちょっと接近した話。 今回は妙に擬音などの手書き文字が多かった気がするけど、、あまり効果的じゃない気がした。 っていうかちょっとした独り言の文字が妙に太かったと思う。 あと半透明にした吹き出しの文字が見づらいと思ったし、そもそも内面の言葉じゃない台詞を吹き出しを丸くして使っているで、今更だけど、吹き出しが心の声なのか分かりづらいと思う。 それと、小雨とハルがイチャイチャしてるのを麗が見てたけど、その顔がいまいち嫉妬してるようには見えなかった。 その他印象に残った事はというと、ハルは可愛く描けてたし、愛葉の大きな胸は、初めて効果的にアピールできてたと思う。
  • 『忍びの国』 (13話)伊賀攻めで天膳が大活躍し、無門が妻の気を引くために伊賀に戻ると決める回。 久しぶりに無理矢理テンション上げてるような絵柄だった。 迫力を出そうとした絵がちょっと分かりづらくて演出が空回りしてるように思う。 もうちょっと戦が怖く感じられるようだったら良かったのに。 伊賀のナマズみたいな偉い人はコミカルに見えるし。
  • 『ぼくらのカプトン』 (7~9話)今回はどれもいまいち。 7話の朝練に人が来なくなるエピソードのオチは同級生のフォローに問題があったからなはずだけど、そこが先輩好きな後輩が来続けてるせいで曖昧になってしまいオチてないと思った。
  • 『月の蛇』 (13話)前回、飛虎を倒そうと旅だった梁山泊の男達は、その上の頭目に止められるし、飛虎と武松の闘いも武松が引いて中断っていう肩すかしな展開に。 ちょっとガッカリ。 次回は蛇矛の飛虎の過去話。
  • 『よしとおさま!』 (13話)よしとおが、母違いの妹との出会いを機に今まで住んでいた家を出るのだけど、結局は前に住んでたアパートの大家に諭され戻ってくるという話。 全く納得がいかなかった。 よしとおが家を出たのは理屈があって出たわけじゃないのに、理屈を言われて返ってくるのにまず違和感があったし、男の鬱屈した感情を泣いて多少気が晴れるみたいな展開に持って行ったのも違和感があったし、よしとおは正妻の子ではないことで負い目を感じるのに父親に幻想を抱いて、とか大家さんにいわれても、良い幻想じゃなく幻滅してるから反発してると思うんだけどなあ。 そもそも住み込みでパン屋で働き出した事は別に問題はないわけで、大家さんやサビ丸のやってることっていうのは、よしとおの気持ちを無視して自立を阻害してるようにしか思えなかった。 父親に今まで出してもらった資金をすぐに返すのは無理があるだろうけど、返すためにバイトしたっていいじゃないか。 素直になれないよしとお、みたいな話にしたつもりかも知れないけど、よしとおは自分の境遇を素直に受け取ったら心が壊れるかもっと生活が荒れてもおかしくないと思う。 作者は自分で作ったよしとおの重い設定を軽く考えすぎていないだろうか。
  • 『アサギロ』 (13話)山南と近藤勇の試合。 自分が試合してるというのに山南の解説力は最大限に発揮され、自分の試合内容を解説しつつ自分が剣に探し求めているものを独白していた。 その間に沖田の近藤との出会いが回想されたのも構成として面白かった。 試合後、山南が土下座して負けを認めた時の近藤の表情が、山南を何とも思ってないような、山南の言ってる事にピンときてないような表情だったのが妙な印象として残ったのも良かった。 ただ、山南が最後に打ち込む姿とか、ちょっと絵が綺麗すぎて迫力が物足りなかったのが残念だった。 
  • 『僕らを染めたバーミリオン』 (読切)話は、彼女の上京が決まり別れることになった若い恋人達っていうありがちな話なんだけども、主人公である少年の感じが良くて、恋人の女の子も可愛いし、漫画自体、読み切りの短編なのに数話続いた後の最終話のような、妙に味わい深い短編だった。 ただ女教師が、車を運転したり少年の背中を押してくれたりと活躍はしてるキャラなんだけども、ちょっと作品のムードを壊してるような所があった気がする。 でも良い読後感でこの作者のもっと長めの話を読みたいと思った。 多分吹き出しの配置と台詞の使い方が上手くて、それが良い雰囲気を出してる理由の1つなんだと思う。
  • 『ドキドキの法則』 (読切)ゲッサンに何度か読み切りが載っている瀬戸ミクモの短編。 今回は、高校生?カップルが二人のドキドキを確認するという話で、相変わらず可も不可もいいづらい普通の話を作るなあと思った。 けど、彼女を驚かせるために、彼女めがけてボールを思い切り蹴った彼氏と、そのボールではなく「ドキドキした?」と聞く彼氏の表情にドキッとする彼女とのズレがちょっと面白かった。
  • 『レバー』 (読切)学級閉鎖状態になったクラスで、少年2人が給食で競い合ったのを機会に仲良くなる話。 どっちがたくさん食べられるかという意地の張り合いが、途中から情けの掛け合いになるんだけど、ルールも助け合いの仕方も大ざっぱなので何をもって正々堂々と勝ったことになるのかピンとこなかったし、結果として仲直りもぼんやりした印象になってしまい、ギャグにもシリアスにもなり損ねてるように思えた。
  • 『地獄の大魔王』 (読切)変な味わいのギャグ漫画を描く、かんばまゆこのゲッサン掲載3作目?くらいの短編読み切り。 友人宅で友達のゲームプレイを見ていたら、ゲームの中の敵が実際にその友人の部屋へ現れてしまうっていう話で、空想の世界が現実に介入するっていう設定はありがちなんだけど、そこからの展開がすごく変で、芸人のコントみたいなくり返しのギャグがありつつ面白かった。 最終的に誰が主人公なんだよっていう終わり方も良い。
  • 『お父さんといっしょ!』 (読切)前に載った短編は、『ファミリア』というヤクザのようなアンドロイドと少年の話で、今回は父親がトカゲの女の子の話。今回のはありがちな展開過ぎたのでは。
  • 『リンドバーグ』 (13話)レースが始まり、その裏でシャークが何か市民の噂話に聞き耳を立てたり情報収集してるって話。 ニットに目の前の目標も出来たしライバル件ヒロイン的なキャラも出てきたし、ストーリー展開的に盛り上がってはいるけど、ティルダが出てきたことで、ニットのライバル的存在だったルゥルゥが、脇役として大した役割も果たさないまま空気化しそうなのがもったいない気がした。 シャークの存在がティルダ側にバレた時に、ルゥルゥが思いがけずバレるきっかけになるとかそう言う役割はありそうだけども。 あと、ティルダとニットの勝負が、ニットが完走できれば勝ちってなってるけど、これが難しくない勝負に思えてしまうのでもっと緊張感っていうか不利な感じが欲しかったかなあ。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (21話)マリーが自分を捨てた飼い主の家を見に行くというのでジルバも付いていく話。 結局は見ずに帰るんだけど、見て踏ん切り付けたりしても良かったんじゃないかなあ。 相変わらず人間が出てこない方が面白いと思うけど、なんていうか、今回新キャラの猫が出てきてジルバの出生の秘密ネタが発生したけど、そもそもこの漫画って、猫の顔や模様を描き分けてはいるものの、猫の体形がみんな一緒なので結局は見分けづらのが難点なんだよな。
  • 『あまとう!』 (読切)今回2本掲載された瀬戸ミクモの、短編じゃない方の読み切り。 空気を読まない転校生の男の子が、とある女の子の告白の邪魔ばかりするっていう話。 転校生の空気の読まなさが、たださわがしいだけのキャラになっててなんだかな。 女の子を振った男に対してビシッと言いはするけど、いまいち盛り上がらないし。 読み切りっていうより連載何話目かの投げっぱなしの回みたいな感じ。
  • 『第三世界の長井』 (12話)話数を見て気づいたけど、先月は休載してたんだな。 今回は6ページでいつもより少ないし、先月は原稿を落として今月も落としかけたってことなんだろうか。 相変わらず説明台詞も、言葉遣いも設定もどれもが読むのに面倒な漫画で疲れてしまう。
  • 『楽神王』 (13話)楽人を自分の手で殺したと思いショックを受けた弟の礼音が、士気の下がったルーチェ達に逆ギレしてる間、楽人は空間の狭間でアルモーニカから楽神について教えられ、弟を諫めようと決意する、っていう話なんだけど、主人公が、人命や国の危機なのに弟をしかってやらなきゃ駄目なんだ、っていう、戦争を兄弟間の問題として考えてる事にガッカリした。 主人公を弟と戦う気にさせる理由として安っぽいと思う。 あとルーチェ達と礼音のバトルが空回りしてるかなあ。 フェローが怒ったりと目立つ役割だけど、そのことでは得に盛り上がらないし、カルディネの隠してた事が、演奏者の命と引き替えに楽神を強くする楽譜だったんだけど、その命を賭けた戦いのシリアスさもいまいち伝わってこないし、盛り上がらなかった。 楽神の謎が少し解明されたし、話を締めにかかってるのかな。
  • 『信長協奏曲』 (13話)信長の美濃攻めが上手くいかないっていう話。 ナレーションでどういう状況かを解説したり、竹中半兵衛重治の行動も、なかなか面白い人物のようだけども、ナレーションでかなり片付けられてたり、今回も史実を漫画に上手く転換し消化出来てない感じがした。 史実の何処を省略してどこを引き伸ばすかなど、作者の構成も上手くいってないのでは。 残りの話数が決まっていて話を上手く各話に落とし込めてないのかなあ。

今月号の巻末にも、「ゲッサンしてみる。」の扉絵や「ちょっと腹ごしらえ。」のコーナーがなかったし、さらに「連載陣の、してみる日常。」もなかった。 扉絵は連載陣に負担がかかるので無しになったのだろうか。 正直「仕事場みたいし!」が増ページになるよりも扉絵や連載陣のちょっとしたコメントが読めた方が嬉しい。

ゲッサンと月スピの面白くない漫画の違いは何だろう、という事を前にも同じようなこと書いた気がするけど考えていて、それで思ったのは、月スピは押しの強い漫画が多くて、つまらなかった時にそれが鼻につくんじゃないかって事だった。 読んでる自分の好みの問題ももちろん多々あるだろうけど、そこが、月スピの面白くない漫画を読んだ時の方がイライラする理由なのかな。

2010年7月22日木曜日

月刊スピリッツ11号(2010年08月号)

だただらしてるうちにまた時間が経ってしまった。 ゲッサンの方は6月号は読んだけど、7、8月号も既に出てたし、もうすぐ月スピの新しいのも出るし急がなくては。

さて、月スピの08月号であるけど、これがわりと面白かった。 充実した号だったと思う。 といっても今月号は『鼻もて語れ』よりも後に載っている漫画は『森山中教習所』以外連載が終わっても良いんじゃないかと思うけど。

『新・逃亡弁護士 成田誠』 盗みを疑われた女性を成田が助けたら、その人が実際に犯人だったっていう話だけど、その女性の、疑われて本当に困ってるわけでも開き直ってるわけでもないような妙なリアクションや、成田が預かっていたお金を盗んだ時の顔などが怖くて良い感じだった。 女性のその後や盗まれた人達の反応などが描かれずに投げっぱなしで終わったけど、成田は逃亡者なので仕方がないのかなあ。

『ミル』 前回初登場した新キャラの化け猫がやたら可愛い。 今回その猫がメインの話でミルが完全に脇役になってたけど、これからも脇に回る機会が増えると思うと残念。 面白いけどアキのリアクションがちょっと騒がしいかな。

『黒×羊』 女装押しが鼻にはつくけど、角坂と久里の過去が描かれたことで前回よりも久里との関係に奥行きが出て良かったと思う。 でもやっぱり変装の早変わりには人間じゃないような違和感がある。

『ドラゴンジャム』 主人公がバスケをやる理由や緋口との因縁、緋口と大きく付いた実力差、謎のバスケが上手そうな人物の登場、などなど、数話かけるかと思ったことを一気に2話目で詰め込んでかなり面白かった。 急ぎ足な感じがあるけど短期連載なのかなあ。 ライバルに対する主人公の負けっぷりが読んでいて苛立たしくて良い。

『今日のあすかショー』 あすかのリアクションが可愛い。 でもそれだけって感がある。

『8はち』 2話目の方(14話)の「ワープ」のオチが面白かった。

『淀川ベルトコンベア・ガール』 かよと那子の初買い物デート。 那子とクラスメートのトラブルが半ば投げっぱなしになったまま別のエピソードになった感もあって、話の進め方が大味な舵の切り方に思えた。 完全に那子が主人公になってるし。 那子のかよへのやさしさが取って付けたような感じだけど、これが外面を良くしてるだけで本音は出してない的な展開なら面白くなりそうだけどどうなるだろう。 かよの関西弁とか、おもすびころりんの例え話などに違和感があるし、かよのキャラ造形がやはり上手くいってないように思う。

『路上力』 今回はいつもと違う視点と文体で、良く言えば路上観察的、有り体にいれば文学的で、具体的なことにほとんど触れずに多摩川のホームレスについて書いていた。 本来書こうと思っていた事が紙面的にNGだったのか取材自体が失敗したのか、とにかく大ざっぱな内容を文体で装飾して文字数を埋めたような印象。 多摩川で暮らす古株の話が出てきても、その人のイラストは乗ってても今まで書かれてきたような具体的な人物像もないし、収入源や生活の知恵的な事も書かれなかった。 この連載を書いてる人が建てた家が写真で載ってたけど、やはり集落の写真や住んでる人達の具体的な描写などがNGだったのかな。 一応勝手に家建てたり住んでいる集団の話だし。

『森山中教習所』 轟木が社長宅を襲撃したシーンは、この漫画の真面目なんだかふざけてるんだか分からない曖昧さが足を引っ張ってた気がする。 もうちょっとシリアスさが欲しかったかも。 襲撃シーンがなんか変な感じだ、と思ったら夢だったんだけど、前回、清高が熱いすき焼き鍋を浴びた事も何もなかったかのようにあっさり片付いてたし、今月号で山場が来ると思ったら、大きな起伏もなくやるせない感じで終わってしまった。 そういうのらりくらりさが魅力ではあるんだけども物足りないとも思った。 ところで、来週が最終回ということで、終わるのがもったいないって思ったけど、今月の話でも既に、そして人生は続く、みたいな感じで最終回終わってるとも言えるし、次回がアナザーエンディング的なものになるのか、何年後的な話で終わるのか、余計な付け足しみたいになるのかは分からないけど楽しみ。 っていうか、この漫画家にはゲッサンで新連載して欲しいなあ。 ちょっと毛色が違うけど。

『名門女子大生妄想文学』のQ&Aなんだけど、人生で最もエロかった瞬間という質問に対して、小学校の男子のほとんどがブリーフじゃなくトランクスになってたのを発見した時、と答えた事に対して、エロくないですねっていう編集の反応は違うだろうと思った。 男の子の自分の下着に対する羞恥心や自意識の変化の現れをエロスと感じてると、なかなか今までの人とは違う面白い答えをしてるのに、別の俗っぽい答えを引き出してたのがつまらない。

『かばやし』は2本掲載されてたけど、どっちも1コマ目が面白かった。

『ピペドン』は瞼と足立以外の研究室の面子が別の野心や思惑を持っている事が分かって、研究所内での複雑な心理戦になるのかなと思ったら、研究室が火事になり、藻越達の瞼に仕掛けた罠だけでなく緊急性かも全てこの話であっさり藻屑になるという早すぎる収束をしたのに拍子抜けだった。 舞台替えなのかな。


今月号は、『新・逃亡弁護士 成田誠』の原作者とドラマ版の成田役をやる上地雄輔との対談が掲載されていて、基本的にお互い褒め合うことに終始してはいたけど、上地が自分の演技論を語っていたりしてそれなりに楽しめた。 それから、この記事とは直接関係ないけど、今まで書いた月スピの感想の誤字や言葉足らずな所を修正してみた。

2010年5月29日土曜日

月刊スピリッツ10号(2010年07月号)

月スピの6月号を読み終えた後しばらくして、気づくと別にもう買わなくて良いかなって気になってたんだけども、他の雑誌をまとめて読んだり他のことをやったことで、習慣的にやってた月スピを読むリズムが変わり、続けて読みたいっていう意欲も減ったってことなのかなあと考えた。 で、もう買わなくても良いなっていう感じで書店へ行ったら、月スピの表紙が『ミル』だったので買ってしまった。 『ミル』を面白いと書いてきたので何となく買わないといけない気がして。 ただ今回の連載全部を読み終えての感想はいまいちって感じだった。


『ミル』は、アキの大学が学園祭で、新キャラが一気に増え、ミルとは別の化け猫らしき存在もも登場したのだけど、ミルとアキのこじんまりした世界が魅力と思っていたので、話の広がりがちょっと自分には引っかかるものがあった。 漫画が長編になりそうな予感。 でも自分にとってのこの漫画への興味は一段落ついたかな。

『ドラゴンジャム』新連載のバスケ漫画だけどヒラマツ・ミノルみたいな絵柄だった。 主人公はただバスケが上手いってだけで、物語は悪漢物でもなさそうなのに、お金を賭けたバスケで大人を騙して儲けても何とも思ってないようだし、そういう人物像を魅力的には思えなかった。 一応警察にお灸を据えられるシーンがあるけど反省したようには思えないし。 漫画は1点1000円にする所までは面白いと思った。

『淀川ベルトコンベア・ガール』数度書いたけど完全に工場の話ではなくなってるし、那子が主役でかよが脇役に格下げになってるような展開。 視点がかよに戻るにしても那子視点が長すぎると思う。 二人とも主人公ってことなんだろうけど、2人を描くバランスがおかしくなってるのでは。

『爆発!人ずきんちゃん』 二度目の登場で、前回の読み切りの続きの話。 前回の読み切りもおもしろいと思えなかったのでなぜ二度目があったのかよく分からなかった。

『ふわり!』は、星野大が壊れた飛行機を自分で直してみるエピソードだけど、相変わらず読んでいてノリについて行けないというか、自分には熱が伝わってこない感じ。

『ウシハル』はスピリッツに連載決定との事。 この漫画も自分は苦手だったので月スピからいなくなるのはいい話と思うけど、スピリッツ本誌は連載漫画を誌面のページ数以上に抱え過ぎだと思う。

『森山中教習所』 謎の自動車教習所が閉鎖される事が分かって夏休みの終わりのような展開。 車の免許を取る前日に、清高が父親にすきやきの鍋をひっかけられたので火傷してるだろうし、轟木も、試験を受けないのかヤクザから逃げる気なのか不穏な動きを見せてるしで、話的にすごく盛り上がってきた。 今回はどことなく線のタッチが荒い絵が多い気がした。

『Dの魔王』XX編終了であり連載自体も終了。 月スピでの『Dの魔王』の連載の中では一番面白からずな回だった。 XXに出てくるD機関のスパイ(の卵)は、ほとんど何もせずただの傍観者にしか思えないのに突然感極まって泣かれるシーンが出てきても共感も出来ないし困った。 


というわけで、読んでいてとても疲れる号だった。 文句ばかり書いてしまった感があるけど、もちろん読んでる時の体調や精神状態によっても感想は変わるので、面白くない=雑誌のせい、というわけでもないと思います。 ただ、巻末の月スピアンケートはいつも3人くらいにしか聞いてないし、回答も無理に答えたようなものばかりでつまらないので本当にやめたらいいのにと思う。 正直、個人的にはこの号の『ものものじま』以降のページの掲載漫画は『森山中教習所』と『ピペドン』意外全部連載終わらせても問題ないと思う。 

2010年5月22日土曜日

月刊スピリッツ09号(2010年06月号)

というわけで、月刊スピリッツ2010年06月号も買ってきた。 表紙の誌名ロゴすぐ上に「宇仁田ゆみ最新作、青みゆく雪掲載!!」と大きめに書いてあるのは、この作品が不定期連載で人気漫画だからだろうか。 宇仁田の名前で購読者を引っ張れてるってことかな。

で、今月号の表紙にもなっている『新・逃亡弁護士 成田誠』が連載開始なのだけど、落ちの付け方がご都合主義というか、本当の放火犯が弟で、弟に濡れ衣を被せられた兄が、寝たきりの父や自分を騙した弟と和解してクリーニング店を再開するって話に無理を感じた。 解決の難しい親子の葛藤の安易な解決や、成田を警察に通報した弟が、成田が逃げるのをあっさり見逃したことなどか、ページの関係上省略されたのか知らないけど気になってしまった。 でも裏切りや復讐物が好きなので、面白いかと言えば面白かった。 こういうのはラーメンとか食べながらざっと読むには良い感じの大味加減なのだろうか。 絵柄は顔がリアル寄りだけど、正面顔が多くて妙に平板に見えるコマがあったのがちょっと気になったかな。 "新"になる前の『逃亡弁護士 成田誠』は別の人が作画を担当していたようで、そっちの方も面白いのかなあ。

『花もて語れ』の1話目。 前回は0話ってことでヒロインの幼少時代を描いていたけど、その前回よりは今回の方が面白かった。 朗読の持ち上げ方に多少違和感があるけど。

『ふるえる』は、『SIN』のの漫画家が、『SIN』を一回お休みしての読み切り。 昔関係があった女が子連れでやってきて、主人公の男が、女がお前の子供だというその幼児をホテルで一日だけ預かる話。 面白かったけど、結局事なかれ主義で過ぎてったような話だったなあ。 何もトラブルが起きずに終わってしまった。 問題の種火が付いた話であって、事が起きるのはその前後って事なんだろうけど物足りなかった。

『ミル』は、今回絵に妙に違和感があったんだけど、線が細くなってないかなあ。 特にミルの線が、線がかすれてしまってるかのような、画像を縮小して貼り付けられてるような変な感じがした。 で、前からこんなタッチだったっけかと月スピを遡って調べてみたけど、ハッキリとここからだ、っていうのは分からなかった。 もしかしたらミルの目の斜線が薄くなってるだけかも知れない。 漫画自体は相変わらずほのぼのさせられて面白かった。

『淀川ベルトコンベア・ガール』 かよが完全に脇役になってるけど、那子達の揉め事をかよがサポートするみたいな展開になるんだろうか。 どっちにしろ工場とは全然関係ない話になってしまってる。

『路上力』は、強調されたゴシック体の文字がやたら増えすぎて読みづらくなってる。

『Dの魔王』は、スパイなのに女優との対面シーンが目立ちすぎるのでは。 広い劇場で会うなんて第三者に見られる可能性があり過ぎると思うんだけど。

『Rolly婚』 新婚の男が老婆のおっぱいを吸ったのをギャグとして軽く流してるけど、この男が未成年の妻に操を立ててた意味が無くなってしまうんではと思った。

『ピペドン』は、とうとう人を殺してしまったけど、瞼と足立は作者に無理に動かされてる感があるような。 登場人物がみんな道具以上には見えないなあ。

『森山中教習所』 轟木の暴力の省略の仕方がいまいちだった。 話は轟木の立場が危うくなってきて盛り上がってる。


買ってから読み始めが早かったので一気に読めるかと思ったら、3日間くらいかかってしまった。 時間的な都合ももちろんあるけど、今の自分には600ページ弱の月刊誌を一気に読める体力は無いようだ。 まあ全作品読んでるからだろうけど。

2010年5月18日火曜日

月刊スピリッツ08号(2010年05月号)

月刊スピリッツの良い所は色んな連載漫画を表紙にする所だ。 ゲッサンは同じ漫画家をくり返し使うので物足りないんだけど、その違いは、月スピには話題作や人気を取りうる作品が多く連載されてるからっていうのもあるんだろう。 ゲッサンの表紙は、どうせ表紙で売り上げが大きく上下しないだろうしもっと冒険しても良いのに。

『今日のあすかショー』 あすかは結局物事を他人事としてしか捉えてないんだよな。 だから今回みたいに自分への告白を、自分から切り離した一般論とすり替えたり、前にあった話の、混浴風呂へ入る人の気持ちのありようと自分の感覚の違いを自分が混浴風呂入ろうとするまで気づかなかったりするわけだ。 これからも自分の本当の気持ちと自分の考えとのずれの話が続くのだろうか。

『SIN』は今回妙にジョジョっぽい絵柄になってたけど、今までそんな似て見えたことってあったっけかなあ。 やたら顔のアップで感情表現をするのが自分的に飽き気味なのと、結局『SIN』って内容的にはゴシップ雑誌のようなスキャンダリズムしかない気がしてきた。

『淀川ベルトコンベア・ガール』は、ここの所視点が那子になったり、今回は那子の友人の新キャラのヒロキになったりしてるけど、かよ目線で話を作るのに行き詰まりでも感じたんだろうか。 内容は可も不可もなくってかんじだけど、やってることは普通の学園物になってしまってて、ヒロインのかよの、中卒の子の設定が無意味化してると思った。

『森山中教習所』 やくざになった轟木の置かれた立場のシビアな面が出た話。 こういうのはいいなあ。 教習所の設定が大ざっぱ過ぎて一種のファンタジーめいてなければもっと良かったのに。

『かばやし』 新キャラのギャル王ってキャラが面白かった。 でもこの新キャラもテコ入れに見えてしまう。

『イン・ザ・ブース』 新人コミック大賞入選作。 大学生の主人公がサラリーマンに見えるのは変な感じがしたし、、初恋相手が性同一性障害だったっていうのは話を捻りすぎと思ったけど、おおむね面白かった。 でも背景が下手ってよりもいい加減過ぎるのでは。

『路上力』は、路上観察的な始まり方をしたけど途中からお金の儲け方マニュアルみたいになってしまったなあ。 ここ何回かのエッセイ面白くないとは言わないけど。

『ゼブラーマン2』は最終回だったけど、まるで急に打ち切りにあったような変な終わり方だった。 変って言うか、話の大筋はちゃんと違和感なく終わってるんだけど、話の運び方って言うか、漫画としてやっつけに見えて仕方ない。 同じ筋でも別の描き方があったような気がする、そんな最終話だった。 そもそも1話からして急ぎ足の粗筋みたいな漫画だったけど。


毎回月スピの表紙裏に女性のイラストが描かれていて、それは「非日常な彼女」っていう連載イラストで、毎月別の人が描いていて、巻末の方には描いた人の紹介とコメントが載っていて、正直そのイラストもコメントも一切面白いとか良いと思ったことがないんだけど、今回の綾村切人って人のコメントだけはちょっと面白かった。 

とりあえず今持ってる月スピは全部読んだけど、続きが気になる連載があるので一応既に発売されてる号も買っとくかな。

2010年5月17日月曜日

月刊スピリッツ07号(2010年04月号)

今月号の『ミル』は、ミルの昔の飼い主である女性の泣き声を擬音でさえも入れなかった所が良かった。 『ハコソラ』は、月スピ創刊号に載っていた『死神のわけまえ』と同じ漫画家の短編で、前回よりも少女漫画っぽい絵柄になってた。 今回の話は、醒めた所のある青年が、職場でのトラブルから別の職場へ飛ばされて、奇病を観察する仕事をさせられるうちに成年の内面が変化していくって作品で、面白くはあるんだけど、観察対象になった少女も含めて回り全てが、この青年を引き立てる道具にしかなっていないように思えた。 物語の焦点が当たってる所以外にも世界が広がってるような気配を感じないっていうのかな。 前回の短編の双子の男の子の扱いも他の二人の引き立て役って感じがしたし。 

『Dの魔王』は魔都編が今回で終わったけど、このエピソードはスパイがただの脇役でしかなかったのが、これでいいんだろうかなとか思った。 1つの作品を読んでいる最中の沢山のエピソードのうちの1つとしてはありと思うけど、連作短編として他の連載と一緒に読むと、うん?と思う。 『淀川ベルトコンベア・ガール』は、今回も那子メインの話で、相変わらず月並みな展開ではあるんだけど、かよが工場での自分の大人との関係性を理解する所は良かった。 大人といる方が楽な理由については、自分よりも大人とよく接してる人にとっては誰もが考える事なのではないだろうか。 かよの作ったおいなりさんは、予想通り那子は食べたけど、他の面子が食べたか捨てたかは省略されてたなあ。

『ふわり!』は相変わらず人間関係やリアクションがピンと来なかった。 無理から盛り上げようとしてる感があるような。 『氷山』は、月スピ02号で美容師見習いが、顔にアザのあるお客さんの髪を切る『Black Bird』を描いた人の短編だったけど、『Black Bird』よりは面白かった。 でもこの漫画家は、黒い鳥とか、氷山とか、象徴的なものを作品内で出したい人なのだろうか。 台詞などで簡単に説明出来てることを象徴として出すから、安易な駄洒落のように薄く感じるし、同じ話をくり返し聞かされるのと同じに思える。


月スピを読んでいると、昔購読してたスピリッツやヤンサンを読んでいまいちだった時の、疲れてイライラするような気持ちが思い出された。

月刊スピリッツ06号(2010年03月号)

『SIN』は相変わらず適度におもしろいけど、人間を描いてるって感じがしない。 なんか劇画のパロディ読んでるような感覚。 『ふわり!』は、登場人物達を、他人の気持ちを考えず、空気を読まない行動をさせることで関係の軋みを作ってるって感じで登場人物全員にイライラさせられる。 ホラー映画で、視聴者が気づいている危険に簡単にはまって死んでしまう登場人物を見てるみたいな、登場人物が愚かに見える感覚。

『淀川ベルトコンベア・ガール』は那子の内面の話だけど、ありがちな話を本当にありがちにあっさり描くので不満が残った。 新連載の『花もて語れ』は人見知りの子が朗読を学ぶ話なんだけど、才能のある子供が我が儘な実習生に英才教育されてるようにしか思えなかったなあ。 『Rolly婚』は今回最低に下品すぎる。 あと特に面白くもない時事ネタやネットで既視感溢れるオタクネタを毎回入れるけど、面白いとは思えないなあ。

『黒×羊』は前回出てきた売名タレントは替え玉だったというひねりは面白かった。 『ゼブラーマン2』は、前回の早足の展開と違い2話目の今回は普通の漫画のリズムになってた。 そして特に何も言いたいことはない漫画になった。 『ピペドン』は、前回くらいから、瞼が足立を意識してるような描写が入り出したけど、これは、ただの恋愛漫画をややっこしく描いてるだけなんじゃないの?という疑問が。 研究説明関連のシーンや台詞が恋愛の本筋を引き伸ばすための要素にしか思えなくなってきた。 

『ミル』で、ミルが人間しか好きにならないって言ったのが、ゲッサンの、『いつかおまえとジルバを』の人間の女の人しか好きにならない猫のジルバを思い出させたけど、ミルの「化け猫は人間しか好きにならない」っていう言葉が妙に説得力があったなあ。 昔話で人間の女に化けた動物はことごとく人間と恋愛したり出産したりするからだろうか。

月刊スピリッツ05号(2010年02月号)

この号は、『ザワさん』が表紙で、その読み切りも載せつつ、作者の三島衛里子とあだち充の対談も掲載されていた。 この号を買った当時にこの対談だけ先にざっと読んでたんだけど、今回も改めて読んで面白いと思った。 ゲッサンで若手漫画家連載陣が、あだち充のスタジオへ見学に行ったレポ漫画での口調もそうだったけど、この対談でのあだちの口調も、ざっくばらんでちょっと怖いというか、サバサバしてて独特の空気を醸し出していて、この怖いんだかただサバサバしてるだけなんだかよく分からない感じが、昔よく出会った大人って感じがした。 小津安二郎監督の『お早う』で、子供に向かって「おい」「おい」 って声をかける大人の男が出てくるんだけど、その声のトーンもまた怒ってるんだか普通なのかよく分からないんだけど、とにかく怖い感じの声で、あだちの口調を読んでいると、なんとなく『お早う』のその声を思い出した。 あと、前にも書いたかも知れないけど、『ザワさん』に出てくる男の子って、佐藤宏之を思い出させるような所がある。

そういえば、月スピには創刊号からずっと対談企画のようなものが毎号続いてるけど、これはレギュラー企画ってことかな?、だったらいいなあ。 ただ、先月号の信濃川日出雄とすえのぶけいこの対談は、漫画家同士の馴れ合いを読まされてるようで自分には面白いと思えなかったけど。

『ゼブラーマン2』は、あらすじをコマ割りしただけのような急ぎ足の漫画で、面白くはないんだけど、最近の漫画に長くなりそうな話運びが多い気がする事や、自分がじっくり話が進むのを読みたいこととか色々考えさせられた。 初期の漫画って、絵巻が漫画化したような、簡単な童話に絵がついたようなものがあったけど、ああいう漫画ってなんていうんだっけかな、この1話を読んでそれを思い出したけど、こういう風に話がさっさと進む漫画もありではあるなと思えた。 『ゼブラーマン』の三池監督のコメントは面白かった。

『ミル』は相変わらず猫も人間化した状態もいいなあ。 猫の可愛さと女キャラの可愛さが混ざり合って妙な魅力になってる。 今月号から移籍?してきた『スキエンティア』はいきなり6話から始まって、予告で「次週、堂々完結」とか書かれても、そんなの知らないってのと思った。 月スピ読者をスピリッツ本誌も読んでること前提にし過ぎなんじゃないのかなあ。 表紙の「涙が溢れるSFシリーズ」って紹介コメントもあざとくて読む前に変にハードルを上げてしまうので、涙なんて書かない方が良いと思う。 内容的にはつまらなくないけど可も不可もない感じ。 設定的には田中ユタカの『愛人 AI-REN』と似ていて、違いは性処理用ロボットかどうかと、世界が終わりそうかどうかなどなど。

『ウシハル』は、っていうかゴトウユキコはニヒリズムと暗さの無くなった山本直樹みたいな漫画だなあ。 牛が擬人化して見える少年という設定が特にどうということのない展開をする漫画でおもしろさがよく分からない。 『ふわり!』は、一種の熱血物だと思うけど、昔良くあったような既視感のある漫画を再生産してやってるだけにしか自分には思えなくて、それプラス何かの新しさみたいなものを感じられなかった。

『強制ヒーロー』は、青野が昔好きだった女性の結婚式に出てヘマをやらかす話だったのだけど、その憧れてた女性が全然魅力的に見えないので、青野が式に出るか迷ったり、出て迷惑かけてショックを受けたりする心の機微が伝わってこなかったのが残念だった。 もちろんそういう関係性は頭では分かるけども。 それと、結婚式の二次会のシーンで、引きで全体を見せるコマが1コマくらいしかなくて、モブもそんなきっちり描かれてないせいか、青田が騒いだり吐いたり、他の出席者が殴ったりした時の場の空気が全然分からなかったのも気になった。

『淀川ベルトコンベア・ガール』 今回は、かよが那子の友達の誕生日に手作りのおいなりさんを持ってくんだけど、ネットでしばしば話題になる、暑い日のハイキングか何かでおはぎを持って行ってみんなに引かれる女の人の話みたいな展開で、既にかよは場の空気に耐えきれずに飛び出してはいるけど、この後おはぎが手を付けられずに捨てられそう(那子だけ食べる可能性もあり)だし、既視感ありまくりの展開でもったいないと思った。

今回は『路上力』や『名門女子大生妄想文学』の文章物が巻末に纏められてたけど、こういうのは今までみたいに漫画の途中に配置して欲しい。 漫画を読み続けて少し疲れた時の箸休めに読みたいものだから。 まあ最初から順に読みがちな自分自身の都合だけども。 でも『名門女子大生妄想文学』は、スピリッツ編集部の邪な目的でやってる企画にしか思えないし、あと、色んな人に月スピを読ませて感想を聞くアンケート企画は毎回無理に答えてもらってる感があるし、特に面白くもないので無くなっても良いと思う。


気づくと5号目で既にゲッサンよりちょっとおもしろいかも?程度な雑誌になってしまってる。 ゲッサンの連載漫画には思い入れがまだあるけど、月スピの連載漫画にはそこまでの気持ちは持てないかな。 それは月スピに長期連載が少ないのとゲッサンよりも雑誌を数ヶ月分一気読みして印象が薄いからかも知れない。 雑誌全体の印象を比較すれば、ゲッサンの方が読み通しやすいように思う。 月スピの連載はおもしろいのとそうでないのの差が激しくて、ゲッサンは差はそんなに大きくはなくおもしろさの中間層が多いって感じかな。

月刊スピリッツ04号(2010年01月号)

今月号に石塚真一の短編が載ったのは分かる気がする。 先月、ベテランで、今油が乗っていると言っても良い北崎拓の短期連載が終了したので、その穴を埋めるにはそれなりの作家を引っ張ってこなきゃいけないだろうと思うからだ。 自分もこの月スピを買うか迷ったし、『岳』を読んでなければこの作家の短編にも興味は持たなかったとも思う。 あー、また北崎拓がどこか月刊誌で短めの連載しないかなあ。

その石塚の短編『STRAIGHT NO CHAISER』は乗りの良いフリーターがトランペットに目覚める話で、絵的には流して描いてるのか結構荒いんだけど読後に気持ちが暖まって良かった。 『淀川ベルトコンベア・ガール』は、元クラスメイトの男友達の連れにやられそうになって逃げるみたいな話。 展開はまだいいとしても、話の妙なまとめ方や台詞回しやナレーションとか、どことなく上手くいってない感じがする。 なんか大味っていうのかなあ。

『黒×羊』は主人公が完璧すぎてサスペンスも何もないのが物足りない。 今回若い刑事に正体がバレるかも知れない可能性が出てきたり、自分のマネージャーに裏の仕事で関わった人間が就いたりと、裏の仕事がバレるリスクが高くなってはいるけども、最終的に上手く切り抜けて主人公の悲しい過去話が出てくるだけなんじゃないだろうか。 『ものものじま』はほのぼの微グロ漫画だけど、ギャグ漫画ではないように思う。

『森山中教習所』は絵柄は高野文子っぽいけど内容はさそうあきらみたい。 いや絵もさそうあきらにちょっと似てるとこあるけども。 この漫画は面白そうなんだけど、面白い、と言い切れる所まで行ってくれないっていうか、ある種の繊細な人間関係を描いてるのだと思うけど、描き方がザックリし過ぎてて、登場人物達が何考えてるのか分かりづらい人だらけに思えるって言うか。 まあ今回の友達の仕返し的な話は分かりやすい方だったけども。 登場人物達を突き放して描いてるのか気持ちを込めて描いてるのかがあやふやな感じ。

『Dの魔王』はロビンソンっていう副題が付いてるのに初めて気づいた。 後半は怒濤の説明台詞で、このエピソードの主人公は、最後まで、上司でありスパイ組織を作り上げた結城の描いた作戦をなぞってるだけという、魅力の感じられないキャラクターのまま終わってしまった。 面白かったのは1話だけだったなあ。 こういうエピソードが連作されるなら自分にはこれからも期待はできないかな。

月刊スピリッツ03号(2009年12月号)

『今日のあすかショー』は今までと違い、あすかの家庭や内面を描くことであすかの不思議な感じが失われてしまった。 『SIN』は子供の頃のシンの笑顔が山本英夫の漫画みたいだったけどアシ経験とか何か関係あるのかなあ。 『8はち』は今まで可も不可もなくって印象だったけど、ドラゴンソウルは面白かった。 あと、眼鏡クラブは、千原Jr.とサバンナ高橋が昔メガネ部ってコントをやっていたので、学生とサラリーマンの設定の違いがあるとはいえ既視感がぬぐえなかったんだけど、後半、オヤジ狩りをする青年が良いキャラでなかなか面白かった。

『淀川ベルトコンベア・ガール』は、かよには友達いないんじゃなかったんかい!って思ったけど、同じ部のクラスメイトは親しいうちには入らないのかな。 かよの関西弁のおかしさもヒロインが福井出身ということでフォローされてしまった感があった。 今後は中学のクラスメイトが、かよに迷惑をかけて那子が助けるって展開を予想。 『青みゆく雪』は恋愛物として面白いけど、宇仁田ゆみや日本橋ヨヲコなどの太めの線って苦手なんだよなあ。 そういいつつ宇仁田のコミックス何冊か持ってるけど。

『ピペドン』はいまいちだった。 二重の一人勝ち状態が延々と語られるだけなので、一種の自慢話をずっと聞かされてるような疲れを感じる。 足立が二重の態度を何でも自分への好意として解釈するのも単純な人って感じでうんざりしてしまうなあ。 『逆襲のオレ×ヨメ』は最終話。 予定調和的にハッピーエンドかと思いきや、最後にもう一ひねりあって、今後も話が続けられるような終わり方をしていた。 もっと長い尺で読みたかったなとも思う。 これで月スピ購読の一番の動機が失われてしまった。 『強制ヒーロー』って判断の付けにくい案件を扱う漫画なのだなあ。 『黒い羊』は、漫画だから大味な展開や演出も分からなくはないんだけど、でも人の前で顔だけじゃなく髪の色も次のコマですぐに変わったりするのにはなんだ釈然としない。


今回あったギャグ漫画を1コマづつリレーして描く企画は面白いと思うけど、参加してる漫画家が自分的にはギャグ漫画家って印象のない人だらけなのにギャグ漫画家扱いだったのが変な感じがした。 でもオチは上手く付けたと思った。

あと、連載漫画の表紙のQRコードが目障りって言うかうっとうしくて仕方なかった。 確認したら先月号からついてるんだな。 ゲッサンには無かったけど、他の雑誌でもこういうの頻繁にやってるのかなあ。 去年何冊か買ったスピリッツには無かったはずだけども。

月刊スピリッツ02号(2009年11月号)

2号目もおおむね面白かったけど、キャラが『The カボチャワイン』みたいな絵柄の『サラダぼ。』は、外国人寮というひねりはあるけどよくあるハーレム物でいまいちだったし、『淀川ベルトコンベア・ガール』は、パートに来た女の子とヒロインの交流がもっとじっくり描かれると思っていたら、かなり省略して既にそれなりに親しくなっていて拍子抜けした。 描きたい事がもっと先にあって、二人の出会いとかはそのネタ振りに過ぎないなのかなあ。 若い女の子が一生この工場でだけ働くのは普通ありえないので、工場が閉鎖するか辞める時にこの作品も終わるのだろうか。 あと、1話では大目に見れた作中の変な関西弁が、すごく目立って違和感があった。 上手く使えないならなぜ関西に設定したのだろう。

『かばやし』は好きだけどギャグ漫画としては特に面白いと思わない。 思ったんだけど、最近のギャグ漫画って芸人の漫才やコント風なものが多いのでは? 本来はギャグ漫画やお笑い、コメディ映画、などは笑いの表現が、それぞれ相互の影響がありつつも違う表現形式のものなのだと思うけど、『かばやし』とか、『権力の犬、ポリスワン!』とか、漫才やコントっぽくなりすぎてないだろうか。 『新ダイナマ伊藤!』はどうやらゲッサンの『権力の犬 ポリスワン!』よりは面白いようだけど、設定の緩さに発想の緩さが助けられてるのかも知れない。 

『路上力』は既に路上観察ってよりもホームレスの生活の知恵を書いてるだけに思える。 『今日のあすかショー』は全部下ネタで通すのかなあ? このエッチの緩さはいわゆるオタ向け雑誌じゃないから成立してるようなもんだよなあ。 『ミル』は順調に面白い。 もうちょっとミルの猫状態を見たいってのはあるけども。 ミルの顔って、キャラ表を見て描いてるのかってくらいどのコマの顔の描き方も似てるんだけど、でもハンコで押したような単調な表情には見えないのが不思議。 あと、こういう味わいのある漫画はコミックリュウでも読みたかったりして。

『Dの魔王』は、悪くはないんだけど、主人公が有能なスパイにはまるで見えないって事と、何かで学んだスパイの知識をただなぞって作劇してるだけに思えるような展開なのが引っかかる。 原作物だからかだろうか。 最初の数ページは面白かったけど、最終的には次回の展開にあまり興味が持てなくなった。 『ピペドン』はヒロイン?の二重の裏側が分かって面白くなってきたけど相変わらず下品で苦手だった。


ゲッサンは、自分の中ではサンデーとコロコロの中間+時々スピリッツ、みたいな印象なんだけど、月スピを読むことでゲッサンの立ち位置が自分の中で分かりやすくなって良い感じ。 やっぱり他の雑誌も平行して読んだ方が、それらの雑誌自体について考えやすいと思った。 しかも同じ出版社の別雑誌を読むのがいいかも。 ゲッサンの連載作品に足りないのはおそらくケレンなんだけど、そういうケレン味溢れる少年漫画をゲッサンは目指してないのかも知れないなあ。 藤子不二雄(二人とも)ならどんな漫画をゲッサンで連載するだろうか、とか意味のないことを思った。

改めて月刊スピリッツ創刊号を読む。(2009年10月号)

月スピ創刊号の感想は、一年くらい前に、
大まかに書いたものを記事にしてて、

月刊スピリッツ買ってきた。
http://loa-fer.blogspot.com/2009/08/blog-post_30.html

いまさら改めて書くのはって感じが凄くするけど、部屋を圧迫している雑誌を心残りなく片付けるためにも、今回はゲッサンみたいに全作品の感想はしないけど、前よりももう少しだけ突っ込んで書いてみようと思う。

そもそも月スピは、北崎拓の『逆襲のオレ×ヨメ』が連載されると知って、クピドシリーズが好きだったのもあったし軽い気持ちで購入したんだけども、現在その連載が終わった後もなんとなしに購入を続けてしまっている。 最新号の2010年6月号はまだ買うか決めてないけども、この創刊号に載っている漫画はほとんどが面白いし買って損はなかったと言える。 『Rolly婚』、『新ダイナマ伊藤!』、『そんなんだからおまえらは。』、『路上力』(エッセイ)、『ピペドン』以外はだいたい全部面白かった。

『新ダイナマ伊藤!』の作者はゲッサンで『権力の犬 ポリスワン!』も連載してたけど、それと同じような、取材したり資料を用意せずに自分の想像と思いつきだけで描いたようなゆるい漫画で残念な感じだった。 『そんなんだから~』はオタクや腐女子の一般的?なイメージを説明的に描いたような漫画にしか思えなかったし、『ピペドン』はつまらないんじゃなくて、下品過ぎて自分にはダメだった。 『路上力』はタイトルが老人力に似てる事からも分かるように、赤瀬川原平(達)のやっていた路上観察やトマソンの縮小再生産のようなエッセイだ。 ただ赤瀬川のようなとぼけた味わいのある文章というわけでもなく面白味に欠けるかなあ。

特に面白かった作品として、またタイトルの羅列になってしまうけども『古代ローマ格闘暗獄譚 SIN』、『逆襲のオレ×ヨメ』、『summer seminar』、『今日のあすかショー』、『淀川ベルトコンベア・ガール』、『ミル』が凄く良くて、『死神のわけまえ』も良いんだけど、全然出てこない成人した弟の扱い方が、最初はヒロインの孤独が感じられる演出として良いと思えたんだけど、終わりまで読むと、結局ヒロインと死神のカップリングを押し進めるために都合良く排除されてただけのようにも思えたのが自分には引っかかってしまった。 でもこの作者の次回作を読みたくなるクオリティはあった。 あと、双子が片方が行動してる間に片方が眠っている設定はゲームっぽいと思った。 『SIN』は、この漫画の前作らしい『ヴィルトゥス』が気になって仕方ない。 『淀川』はタイトル以外は全部面白い。 村上かつらはちょっとした人間の齟齬を描かせるとほんと上手いなあ。 『ミル』も、絵がちょっと固い感じだったり、おかずの描き分けがいまいちなんだけども、ミルが、猫の時も人間の時も妙に可愛いし、おかしみと悲しみのバランスが良い感じ。 ただ、主人公の青年のギャグ漫画的なリアクション表現は静かな空気っぽい作中で浮いてるように思えたけど、1話以降は悲しみ要素が減ってギャグ要素が増えるのかな? 『逆襲のオレ×ヨメ』は面白いんだけど、メカの造形があざといなあと思った。 さくらんぼシンドロームのクライマックスでも島谷部長が妙にマッドサイエンティスト化してたり、れなが縛られてた手術台や縛られ方が変だったりして、どうなっちゃったの?とか思ったけども、多分どうもなってないんだろうな。 『Dの魔王』は、スパイ物のようなんだけど、いきなりバレて捕まるからビックリした。 取り調べなどの密室劇を描くのかな?

月スピは、それぞれの連載作品の最後のページの次にその漫画の次号予告が載ってるのがちょっと面白い。

2010年5月16日日曜日

oeditで任意のキーワードのある行をまとめて削除する。

タイトルのまんまだけど、特定のキーワードを連続でまとめて置換できるエディタは色々があるけど、キーワード単体ではなく、そのキーワードのある行全部を削除できるエディタがフリーソフトで無いかなと探していたら、oeditというエディタで出来たので、その事を書いた記事です。

指定した文字列が含まれている行(1文)を削除するに便利なものは無いですか?(人力検索はてな)
http://q.hatena.ne.jp/1112507323
oedit を使用した具体的手順ですが、
目的のファイルを oedit で開いて、置換機能を実行、
検索文字列 → .*指定したい文字列.*¥n
置換後の文字列 → (空欄)
とし、「正規表現」チェックボックスにチェックを入れ置換実行することで、目的のことが達成できます。

oeditでこの回答に書かれてある通りにやってみたら、作業が終わるまでに時間がかかってエディタが固まったような状態になるけどちゃんと出来た。 自分はブラウザがよく落ちることもあって、ブラウザの閲覧履歴やタブのリストをhtml化したものを使って、消失したURLを探したり調べ物をするんだけども、そんな時に、GoogleやYahooの検索URLがやたらあってうっとおしいので、そういうURLを削除してリストをスリム化、見やすくするためにこの行をまとめて消す機能はとてもありがたい。 ちなみに"*¥n"は改行の意味です。

2010年5月8日土曜日

料理の腕について。

よく自炊するわけでもなく
料理が上手くもない自分が言うのは
すごくおこがましいことではあるんだけど

料理って、剥いたり、切ったり
炒めたり、茹でたりっていうのは
何度もやってるとそれなりに上手くなる

けど、味付けは作り続けるだけでは
なかなか上手くはならないんだよなあ
それが不思議っていうか、謎なんだな

味って、色んな材料を混ぜて
調和するってことなわけだから
その調和が難しいんだろうな
味って簡単に変わるのに
簡単に美味しくはなんない
気を遣うとただの薄味になるし

見た目だけでは分からないってのも
味付けが上手くなりにくい原因なんだと思う
本を読んでも、それを読んで作った料理が
本に書いてあるものと同じ味付けになってるかは
分からないんだもの

親とか、上手い知り合いなどに
直接教わったりするのが早道なのかなあ

2010年5月4日火曜日

ゲッサン12号(2010年05月号)

  • 『妹先生 渚』 (1話)もめ事の解決方法が古風だけど、一種のオールド漫画ファンタジーとして読めばよいのだろうか。 シリアスな描写は気恥ずかしいけどこれからもこんな感じのノリなのかな。 2話目は再来月号に載るとのこと。 村枝賢一って何か読んだことがあると思うんだけどなんだっけかな。
  • 『とある飛空士への追憶』 (8話)山とか海とか林とか、ちょっとした風景に魅力がないのだよなあ。 風景の描き込みに執着心を感じないというか。 新人の連載で大変なのかも知れないけども。 最期のコマなどのちょっとデザインチックで上手い背景などは、本人が描いたのかアシスタントが描いたのかどっちなんだろう。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (12話)他団体に殴り込みをかけて抗争勃発か?っていう話。 今回は桜花にフォーカスを当ててプロレスメインに話が進んでいた。 やたらキャラがデフォルメで描かれるようになったり、そうでなくてもなんとなしにキャラの表情がいつもより豊かな感じがした。 いつもはもっとカッチリ固い感じっていうか。 今回のはこの作品の今までの連載の中では悪くはなかったように思う。
  • 『マコトの王者』 (12話)天堂の財産を使わずに一から復帰を目指すマコトと、大地の家族を蔑ろにしてマイペースで試合に臨もうとするマコトの話。 マコトが天堂のフィアンセにキスされて腰砕けになる描写が今までにない描き方で、少し面食らったけど、フィアンセが鬼の形相をした絵を見て、忍びの国のような現代が舞台じゃない漫画を描いたらどんな感じなのかなとか思ったりした。 恩田会長や坪原会長が人情的に良い味を出していた。
  • 『QあんどA』 (12話)前回初登場した女の子が遊歩の部屋に来ると、ベッドで庵堂弟が寝ていて2人が付き合っていると誤解する話。 今回も楽屋落ち的なネタが多かったけど、「女の子は驚かすだけなんですね。 男は何の怨みも理由もなく手当たり次第殺すのに…」という台詞はあだちがファンか雑誌の編集など誰かに言われた言葉なのかなあ。 これは庵堂弟の遊歩の兄の小説を読んだ感想なんだけど、lそこだけが妙に生々しい感じの台詞だった。 前に何かのインタビューで言ってたっけかな? QあんどAは、あだち充のその時々の気分をリアルタイムに出している漫画なのだろうか。
  • 『まねこい』 (23、24話)ハルが積極的にホンチーに対して行動していこうとする話。 なのだけど、ハルが積極的に何をしたいのかが分からなかった。 クラブの部長に対して対抗してはいるけど、やってることに中身がないっていう感じ。 ハルの気づいたホンチーの表情の翳りの理由は何か?って所で次号に続くに。 猫太郎達は依頼者の願いをかなえないとまねきワールドへ帰れないので、ハルとホンチーと奈波は三角関係だから猫太郎とリアのどちらかの願いが叶うと片方が帰れなくなるっていうシビアな話が出てきたけど、この設定だと恋愛成就で呼び出されたら帰れない確立が高くて恋愛で呼ばれたくないんじゃないだろうか。 そもそも猫太郎は得意分野関係なく呼び出されているし、ハイリスク過ぎるのでは。
  • 『よしとおさま!』 (12話)犬飼グループとサビ丸の身柄をか賭けて、義妹とよしとおがゲームで競うのだけど、ゲームやる前によしとおがキッパリいらないと言えば済む話だったのでは。 あと、犬飼の遺産を狙う刺客の前で堂々と妹に遺産の話をさせておくサビ丸に違和感を感じた。 しかも刺客側も妹がいるならよしとおだけ狙っても意味ないし、子供で女だからいつでも取り込める、で片付けるのは簡単すぎるって思うし。 作中の妹の扱い方とか設定がかなり粗いように思えた。 伏線があったにしては破綻しているような。
  • 『忍びの国』 (12話)信雄達が攻めようとしている間に伊賀勢の下人の半分は逃げてしまっていて、それに上の忍がやっと気づいた、という話。 天膳をやたら持ち上げてたのが気になったなあ。 現状伊賀から逃げているし、お国が殺されでもしないと無門は参戦しなさそうな気配。
  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (11話)小雨の歌の才能を冬夜が知る話。 話数が出る見開きのページがちょっとこれ見よがしで、読んでいて恥ずかしかったし、歌ってる時の小雨の内面の葛藤に説得力も感じなかったけのだけれども、それなりに面白かった。 主人公の小雨は本当に悩んでるようには見えないのだよな。 それは登場人物全体にも言えるけど。 あと、いつのまにか、ハルの顔の表情がハンコっぽく単調ではなくなってるなあと思った。 
  • 『Waltz』 (7話)長髪が生きてたのもチクタクの計算のウチだったとは! てっきりターゲットの死んだ確認もしないまぬけな集団だと思ってしまった。 でも4話の長髪が犬に喉笛?を噛み切られた時、チクタクのリーダーみたいな女は懐中時計を一度閉じたし、最初はそこで死亡のつもりで作劇してて、長髪が生きてたり生きてたのをチクタク側も知ってたりっていうのは後付けなんじゃないかって気もしなくはないんだけど。 前回岩西に見捨てられた蝉が、今回、文句を言いに事務所へ戻ってきた所で終わったけど、蝉は西崎に対して嫌いだとか言い過ぎると思う。 好き嫌いの話じゃないだろうと。 あと殺し屋なのに寸止めで話を聞いてるのには、ありがちな展開なのは分かるけどどうかと思った。
  • 『ぼくらのカプトン』 (4~6話)4、5話が面白かった。 モテてると思いきや実は告白して振られただけだったっていうひねりのある4話や、それに続く5話の落ちは良かった。 でも6話の主将の逸話は話が飛躍し過ぎて良くないと思った。
  • 『アサギロ』 (12話)今回も山南の内面の独白は気持ち良いし、井上源三郎も解説役として良い感じだった。 話の筋は、山南に天然心理流の道場を乗っ取られた後、山南の北辰一刀流を学びに門下生が集まり出した所へ天然心理流の大先生と島崎勝太が帰ってきて、山南と、勝太改め近藤勇が試合を始める所で終わるのだけど、沖田のいらだちや勝太への過小評価、勝太を待ちながら緊張する山南、など滅茶苦茶盛り上がって面白かった。
  • 『いつかお前とジルバを』 (19、20話)猫耳の変わった女の子再登場の2編。 1つめの方はオチがいまいちと思った。 ジルバが飼い猫になるエピソードとかも読みたいかも。
  • 『ガールズトーク』 (読切)話はほんとに誰でも思いつくようなものなのだけど、女子高生が可愛かった。 だから、これは漫画家が今時の女の子も可愛く描けますよという一種のプレゼンのような短編なのかなとか思った。
  • 『アオイホノオ』 (24話)ホノオが脳内で葛藤して出た結論や、トンコさんのノリと隣の男友達のギャップが面白かった。 山賀はいつも同じことしか言わないキャラになってるな。 島本和彦ってもしかして山賀の思い出がないんじゃないだろうか。

    あと漫画自体とは関係ないけど初期のウォークマンが出てきたのが懐かしかった。 オレンジ色の耳当てのを幼なじみの女の人が持ってて聴かせてもらったっけなあ。 ちなみに自分が持っていたウォークマンを調べたらWM-30だった。 当時これを買う時には既に型が古くなっていたのだけど、デザインが好きで、あと値段も安かったので選んだのだった。 今でも持っていて大好きだ。
  • 『月の蛇』 (12話)飛虎と虎殺しの武松の対決回。 これまでも何度か書いたけど、所々気合いの入ってない絵のコマやコミカルな表現が入っていて、話として盛り上がるはずなのに、所々で盛り上がりかけた気持ちが削がれてしまった。 アップ以外の、翠華の飛虎を見つめる表情が流して描いてるように感じられるのがあった。 コミックスで見るとどうかは知らないけど雑誌の大判で見たら緩い絵は本当に緩く見えるので、盛り上がってるだけにほんと勿体ない。 時間が足りなくてアップアップしてるのだろうか。
  • 『ザ・ビーチスターズ!!』 (12話(最終話))これまでの続編の匂いを醸してるとはいえ、俺たちの戦いはこれからだ、的な、途中で終わることをせずに単行本2巻で完結させるって凄くないかな。 かなり盛り上がったけど、でもやっぱもう数話欲しかった。 試合や因縁に余韻も何もないんだもの。 BJ魂で連載してた漫画はいまいちだと思ったけど、この作品はなんだかんだで面白かったのでこの漫画家はゲッサンでまた連載しないかなあ。
  • 『がんばれ貧血先生』 (読切)先月号に読み切りを描いた新人の短編。 熱血にするための処置のいい加減さや、「別に近づいてないだろ?」はくだらなくて面白かったけど、それ以外はいまいちだったかなあ。 脇役の生徒が本当に月並みなリアクションをするだけの脇役になっていて、コマがなんかもったいない気がした。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (13話)イボンヌ先生が持ってる絆創膏を、他の人に使いすぎて自分が怪我した時に使えなくなってしまう話。 オチが弱いけどギャグ漫画じゃなくほのぼの漫画としてはまあまあ悪くはなかったと思う。 相変わらず学校でアルパカの飼育とか、おかしみ要素のセンスが面白いと思えずよく分からなかったけども。
  • 『リンドバーグ』 (12話)大会当日の飛ぶ瞬間までのエピソード。 ニットはシャークにあんな簡単に懐いてて良いのだろうか。 葛藤がないというか、回りに対する感情的な反発が一瞬でしかないのだよな。 所々いつになく背景とか白っぽいコマとかが散見されたけどもモブが多くて時間が足りなかったのかな。 ニットとロメロの視線が交差してないのが気になった。 ティルダは可愛いけど、今回は手癖でザッと描いてるのかデザインがちょっと緩い感じだった。 内容はありがちな展開だけど普通に面白かったと思う。 背景とか、見開きの大ページなど風景が生き生きしてるなあ。
  • 『タイムメール』 (12話(最終話))最後の話は、狂言回しをしていた無量小路裕子の物語だった。 まあ予想通り。 最終回だけに、今までの登場人物が話しに絡んできていてそれが面白かった。 面白かったんだけど、今までの登場人物の名前を良く覚えていないので、よく分からない人も結構いた。 で、小路裕子の乗った旅客機が事故を免れるまでは切迫していて面白かったんだけど、その後のオチとか、再登場した人達を投げっぱなしにしたりとか、特に教祖になった主婦へのテロリスト疑惑とか、が投げっぱなしにされたのが凄く物足りなかった。 この最後のエピソードをもう少し膨らまして書籍化したりしないのだろうか。 この連続短編小説はいまいちな話もあったけど、漫画の中に短編小説が混じってる雑誌形態はこれからも続けて欲しいと思った。
  • 『楽神王』 (12話)兄弟対決の中で、オルケストラを自分の力で諫めつつ、弟の、兄へのコンプレックスや自分の性格が招いた疎外感を見せるのは良いんだけど、受けて立つ兄が緊迫した状況で脳天気すぎるって言うか幼稚にしか見えないのが兄弟対決をとてもつまらないものにしてると思う。 自分的にかなり盛り下がった感じ。
  • 『神サマのオーダー』 (読切)喧嘩してる恋人の仲裁を天使がするっていう話だけど、設定として無くしたものと探した場所が本当にそれでいいのか疑問だなあ。 短編だからか分からないけど、どうってことのない話をどうってことのない漫画として読まされたような読後感。
  • 『No.1海堂』 (10話(最終話))最後は恋愛パワーで勝った、みたいな話。 結局主人公は騒がしいばかりで最後まで魅力なかったなあ。 そもそもヤマンバのギャル男みたいな主人公って、今時受けるのだろうか。 この漫画家は、連載前の読み切りもいまいちだったし、この連載もトータルでいまいちだったし、次に連載があるとしてもちょっと自分には期待できないなあ。
  • 『信長協奏曲』 (12話)今回の話は、史実に合わせるために無理に物語を作ったような違和感があった。 信長のひらめきが史実にそって説明的すぎるって言うか。 それと、信長が農民の子供を兵士として集めていたけど、死ぬリスクが高い兵士にするのに躊躇がないのが、現代人がやってきた設定にしては引っかかるなあ。 美濃を奪るっていう発言にしても、戦を安易に考えてるって言うか、人の生き死にが漫画の中で省略してるせいもあってか薄っぺらいなと思う。 ちょっと今回の信長はキャラクターとして安っぽかったなあ。 これを契機につまらなくなっていったりして。


今号でゲッサンが創刊されて1年、12冊。 なんとか予定通り?1年購読できたけど、これからどうしようかなあ。 これが300円台の雑誌なら迷わず購読継続になるんだけど、まあこの厚さで500円は安い方と思うけど、連載漫画的に引きの強い連載があるかというと、そんなにないっていうか。

アサギロ、マコトの王者、まねこい、は読み続けたいけど、アオイホノオはコミックスを買うか立ち読みできれば良いかって感じだし、それなりに面白い漫画はあるんだけど、読んでいて切実にそれを読み続けたいと感じさせる作品がないって言うか、相変わらずほとんどが粒が小さい作品ばかりなのだよなあ。

まあでも、そう言う物足りないって感覚は、基本的には自分がゲッサンの想定読者層とかなり離れてるからだと思うようにしてるし、自分がいまいちでも小学生から高校生くらいの層が面白いと思うのならそれで良いと思ってる。 実際にそう言う層にゲッサンが受けてるかは知らないのだけど。

そういえば次号予告の武論尊原作の漫画家って、『ヤニ少女、月夜を翔る』の漫画家なのだな。 絵が白っぽくなかったので気づかなかった。

今月号も「ゲッサンしてみる。」の扉絵が無くて、「ちょっと腹ごしらえ。」のコーナーもなかった。 まさか漫画家レシピのコーナーは1回で終了してしまったのだろうか。 2回目を期待したい。

2010年4月30日金曜日

ゲッサン11号(2010年04月号)

またWaltzが表紙。 人気あるんだろうなあ。

  • 『カプトン』 (1~3話)感情を顔に出さない主将キャラの部活話。 今のところサッカーじゃなくても良いような感じだけど気軽に読めるのは良いかも。
  • 『とある飛空士への追憶』 (7話)ファナが、気を失ったシャルルを介抱しながら自立へ一歩踏み出すのと、シャルルへの恋心を自覚する話。 悪くはないけど好きになるのが急な気がした。 あとこの状況で水着なのに違和感があった。
  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (10話)ヒロインのハルを巡っての、主人公のライバルである冬夜の兄弟関係を掘り下げた回。 兄が傲慢なのか弟にハッパかけるためにわざとキツいこと言ってるだけなのかはまだ分からないけども、冬夜の兄へのコンプレックスは分かりやすく描かれてたと思う。 だけど小雨と冬夜のギクシャクした関係が上手く描けてないと思うなあ。 それに冬夜の方が背景をキッチリ描かれて影もあるし、こっちの方が主人公然としてるっていうか、主人公よりも人気が出る脇役って感じ。 小雨は脳天気っていうかポジティブだから何があってもすぐ立ち直るし小雨のエピソードが印象に残らないのだよな
  • 『Walts』 (6話)蝉がチクタクから逃げてるだけで話が前回からほとんど進んでいなかった。 蝉が岩西に電話をかけるか葛藤したり、岩西の声にホッとして座り込んだり、っていうのを男同士で描くのがもういかにも特定の女性層向けって感じでどうにも苦手だ。 あと死んだと思ってた長髪の男がまだ生きてたのが不思議だった。 プロの殺し屋が死んだ確認もせず殺し損ねる事なんてあるのだろうか。
  • 『QあんどA』 (11話)この漫画も話が全然進まないけども、今回は主人公の事を好きだったという新キャラが出てきた。 本当は兄と弟を間違えてたっていう落ちだったりして。 珍しく楽屋落ちギャグが無かったなあ。 最近、漫画に良くできた話ばかり求めるのも良くないんじゃないかとか、漫画はもっとデタラメで良いんじゃないか、とか個人的に思い直すようになってきてるのだけど、新創刊雑誌で柱になるべき漫画家が、こういう行き当たりばったりに見える漫画を描くのはアリかと言えばさすがにないと思う。
  • 『よしとおさま!』 (11話)腹違いの美形な妹が登場。 一応結構前に写真で伏線は張ってあったのだけど、やたらパンツが見えたり、胸が強調されるカットがあったりと、BLくさい漫画のテコ入れっぽい展開に思えた。 でも太腿が太くていまいち色気がないって言うか、逆にリアルなのかも知れないけど自分には女の子ってよりか女装キャラに見えて仕方なかった。
  • 『忍びの国』 (11話)凜が無門に家宝を託して父親の仇討ちを願い自害するのだけど、凜と、凜の父を殺した夫の信雄の関係性が描かれてないから、執念のある人物と言うより夫を軽んじてるようにしか思えなかった。 望まぬ結婚だったとしても愛憎が見えないし、信雄が愚かな人間としてしかキャラ立ちしてないので怨む相手としてピンと来ないっていうか。 次回は織田軍と伊賀勢との合戦のようだけど自分の中ではいまいち盛り上がらないなあ。 あと無門をギャグ抜きには描けないのだろうか。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (11話)陽向を好きなクラスメイトという新キャラ登場回。  主人公が空気なので新キャラを入れても大した波風は立たないような気がする。
  • 『信長協奏曲』 (11話)竹千代が大きくなって再登場。 信長にそっくりの高校生は信長を演じてからもう10年も経っていたのか。 もう高校生じゃないけど、この年齢のまま元の現代に戻っても色々問題があるだろうしどう終わらせるんだろう。 戻ると年齢も戻るとか? 本物の信長が何やっているのかも気になるけど、本能寺の変で本物を死なせてサブローの方は生き延びさせるのかなあ。 今川の間者が相変わらず怪しい良い味を出しているので、この漫画家には陰惨な忍者物とか山田風太郎原作漫画とか描いて欲しい気がした。
  • 『アオイホノオ』 (11話)庵野が短編を作る話。 庵野がメインになる回は実際の本人のパーソナリティに引っ張られてるせいかいまいち面白味に欠ける気がする。 まあ実在の人物が出てくるのが魅力の漫画ではあるのだけども。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (12話)新キャラの薙刀部の美那子登場。 薙刀と侍を結びつけるのがちょっと強引で違和感があった。 はじめとイボンヌがいじられキャラなので脇キャラを出さないと話がうまく作れないって感じなのだろうか。
  • 『マコトの王者』 (11話)天堂のトレーナーが、天堂と大地の中身が入れ替わった事実を受け入れるのだけど、リアクションや反応が、女性的って言うか、天堂の入った大地を見て頬を赤らめたりBLくさい所があって凄く違和感があった。 まさかの女性向けなテコ入れ? たまたまだったらいいのだけど。 ところで青コーナーの話の入り方が赤と繋がってたけれども、コミックスとして赤、青に分けた時には青のコミックスだけで話が繋がるのだろうか。 今回はやたら大地マコトを褒める台詞が出てきて変な感じがした。 前回、天堂の中に入ったマコトが今の体との齟齬が起きたのに続いて、大地の中のマコトが性格面で周りの人間と齟齬を起こす話だったけど、今度は天堂が中身の大地マコトが大失敗をやらかすのだろうか。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (18話)ギャグ漫画じゃなくただの変な漫画になってるな。 今回は1話分だけだったが、内容は花見の嘔吐話だし、うんことか下品なネタが好きな漫画家だなあ。
  • 『まねこい』 (21、22話)猫太郎とリアの過去話の21話が、猫太郎の丁寧な誤解の解き方とか、リアとの写真が消せなかった苦い味わいの思い出や理由などが面白かった。 しかし奈波は成立してないお色気要員から一歩も話が進まないのは良いのだろうか。 リアの方がさらにキャラ立ちしまくってしまったけど。 あと、扉絵もそうだけど、個人的にはクラブ活動が話のメインになっていくとしたらちょっと興味が下がるかなあ。 他のキャラを掘り下げる分、本筋が進まなくなるだろうし、ハルが既に先々月辺りから存在感が薄くなっているから。
  • 『月の蛇』 (11話)青磁が金策に走っている間に、飛虎と翠華がお腹を空かせて賞金稼ぎで腕相撲に挑戦し、トラブルに巻き込まれる、という話。 梁山泊内で成り上がるために独自の不穏な動きを見せる人間が出てきたり、面白くなりそうな要素が色々出てきた。 飛虎達を助けた男が、梁山泊の人間だというのを引っ張ると思ったら最後にあっさり喋ってスッキリした。 ベタな展開だけど結構面白かったし次回が楽しみ。 巻末コメントで作者が実験的にペイントソフトを導入と言っていたけど、どこに使ったかよく分からなかった。新キャラの首回りの羽とか黒ベタとかなのかなあ。
  • 『権力の犬ポリスワン!』 (11話(最終話))久しぶりに田ノ宮刑事が出てきたけどただのネタ振りでしかなく、異星人同士の戦いで終わるという、刑事物と何の関係もないとても残念な仕上がりの投げっぱなし最終回だった。
  • 『世界の才能』 (読切)1ページ目だけ面白かった。 というか、1ページで話が落ちて終わっていると思う。 後はそのネタを引き伸ばしてるだけに思えて、その引き延ばしがあまり面白いとは感じられなかった。 キャラの表情と台詞やシチュエーションが、いまいち噛み合っていない気がした。 微妙にずれてるって言うか特に占い師の表情が曖昧っていうか。
  • 『アサギロ』 (11話)何か今回は、顔がアッサリというかいつもと少し違う気がした。 それにしても山南の語り口は最高に面白い。 やはり独白も良いし回りの出来事の解説役としても良い。 ただ、沖田の左手一本での竹刀の持ち方はどうなんだろう。 真剣と剣道では持ち方も違うだろうけど、剣道では普通ギリギリ端の方を持つものなのだけど。 でも端を持ってたら打ち込まれた時に竹刀がぶれるし飛びやすいのかな。 山南の指導で沖田が一気に成長したのも引き延ばし感がなくて良かった。
  • 『楽神王』 (11話)楽人があっさり復活してあっさり兄弟再開してしまった。 バトルシーンは最初の頃に比べたら少見やすくはなったかも? ルーチェ側がいまいち苦境にたってる感が少ないし楽人の兄弟再開もいまいち盛り上がらなくて残念だった。
  • 『ザ・ビーチスターズ!!』 (11話)冒頭で主人公のイルカが実感わかないと言っていたけど、読んでる方も展開が早すぎてこれが決勝という実感が湧かない。 盛り上がってるし面白いんだけど、この漫画に関しては展開が早すぎてもったいない。
  • 『第三世界の長井』 (11話)最後の2ページだけ面白かった。 前も同じ事書いたなと思ったら前回書いていた。 でも本当だから仕方ないのだった。
  • 『No.1海堂』 (9話)クライマックスの戦い。 今回だけ読むとまたちょっと面白い漫画に思えなくもない。 ただ読んでいてどっちが勝とうが戦いに興味が持てない。
  • 『タイムメール』 (11話)今回は大量殺人犯が絡む話で、いつになく興味を惹かれて読み進めたのだけど、オチが逃走経路の勘違いなのと、殺人犯と間違われて逮捕されるのとでガッカリ。 ひどい終わり方だと思った。 でも殺人事件の時刻に他のことをしてるはずだからアリバイは探せばあるんじゃないかとも思える。 次号感動のクライマックスと書いてあったけど最終回とは違うのだろうか。
  • 『リンドバーグ』 (11話) ニットの飛行訓練中に美少女キャラが新登場。 ニットの急な上達の仕方がありがちといえどもちょっと強引な感じもしたけど、まあこういうものかも。 簡単にルゥルゥよりも飛行の上手い子供キャラが出てしまい、ルゥルゥがニットの噛ませにもなっていない感もあったのが気になったけども。 新キャラの少女には、かなり話として変わっていきそうなポテンシャルを感じたけどどうなるかな。 なんか前回女性キャラについて書いてたのでとても変な感じだ。 記事をUPするのがほぼ同じくらいの時期になりそうなだけに。


今月号は、先月号を読み終えるのに時間がかかりすぎた反省も合ってか
今までで一番早く読み終えた。 まあ読み終えても次号が既に出ているのだけども。

いきなり先月号から始まった漫画家のレシピのコーナーが無いのだけど連載ではなかったのだろうか。 「してみる日常。」のコーナーも無くてガッカリ。 さらには、「ゲッサンしてみる。」の、個人的お気に入りな扉のイラストが、オリジナルではなく連載の使い回しのカットだったのも残念だった。 漫画家も忙しくて大変とは思うけど、連載陣の持ち回りのオリジナルイラストは続けて欲しいなあ。

「ゲッサン編集部こぼれ話」は復活してて、編集長代理がGood!アフタヌーンのコミックスを買った話をしていた。 Good!アフタヌーンも今の所は全号購入してるんでこちらも感想書きたいのだけど果たして書く日がくるのだろうか。

ゲッサン10号(2010年03月号)

  • 『とある飛空士への追憶』 (6話)銃撃シーンなどは、今までに比べたら頑張って描かれていたし、積乱雲を抜けた後や夕暮れの風景は、トーンを使ってそれなりに雰囲気を出していたと思う。 でも海に激突した敵機も、もうちょっと破片に敵機のトーンを貼ったり破片を増やしたりすればいいのにと思った。 今回の話で疑問だったのは、敵の銃撃で飛行機の風防が割れた状態で、しかも銃撃され続けている状態で、座席の前後であそこまでちゃんと会話ができるのだろうかという事だった。 今まで1コマまでも入れてた会話する口に当てる奴が今回一切出てないし、ファナは両手を膝において使ってる素振りもないので。
  • 『QあんどA』 (10話)主人公とヒロインが団子屋で強盗に遭遇する話に楽屋ネタを絡めた、思いつきで作ったような話。 これでいいのだろうか。
  • 『まねこい』 (19話、20話)ホンチーがハルと同じクラブに入る話と、リアと猫太郎が顔見知りなのが発覚する話。 ホンチーのリアクションは天然と受け取るにはあざと過ぎて、逆に嫌味に感じてしまった。 リアと猫太郎が知り合いって事で猫太郎が活躍する機会も増えそうだけど、解決してない事がどんどん増えて話がどんどん広がっているし何巻くらいのつもりで描いているのだろうか。 まとまる頃にはかなりの巻数になってそうだ。
  • 『Waltz』 (5話)首折り男と間違われた高校生は拉致されて、残された主人公が、その拉致した殺し屋集団と殺し合う話。 話は面白いと思うけど、駄々をこねて甘えるような主人公が同姓としてやっぱり苦手。 苦手ばっかり言っててもしょうがないけど。 あと、高校生と首折り男は同一人物で二重人格なのかなあと思えたがどうだろう。 それにしても、主人公のあだ名が蝉とか、時間通りに殺人をする殺人集団の名前がチクタクとか、このセンス本気なのかと思ってしまう。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (10話)今回はバニーの敵役として毎回負けているレスラーの気持ちの話。 いつになく試合をじっくり描いていて、試合をしてるレスラーの内面も少し掘り下げられたエピソードだった。 でも、ありがちな話を可も不可もなく漫画にしたような内容だったかなあ。
  • 『アオイホノオ』 (22話)今回の話はオタクと一般層の興味のベクトルが違う的な話なんだろうけど、話が今ひとつピンと来なかった。 というのは学園物というのはほとんどの人が学生生活を経験しているので共感しやすいし設定がすんなり受け入れられるのが魅力だと思うけど、ホノオの友人達へのリサーチの仕方では、学園物が人気なのか恋愛要素が受けてるのかよく分からないと思うからだ。 かろうじてツダさんだけが恋愛じゃなく学園物に反応してるように思えるけど、ドラマが好きなだけで金八以外の学園ドラマには興味がないかも知れないし。 ホノオって結局、漫画を描く事に対して、戦略はあっても描きたいテーマや物語はない人間なんだよな。 そういう人間が右往左往するのがこの漫画の面白さではあるんだけども。
  • 『アサギロ』 (10話)解説者山南の、存分な解説力の発揮で山南と沖田の試合が面白かった。 これからもその解説力で色んな剣士や局面を解説して欲しい。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (16、17話)前は四コマの方が面白いと書いたと思うけど、今回の四コマはかなりいまいちだった。 四コマじゃない17話の方はまあまあだったけど、猫が作ったコタツの発想の面白さがよく分からなかった。 前半のコタツのネタ振りが良い感じだったので残念。
  • 『ハレルヤ!オーバードライブ』 (9話) ハルが新曲を考え中に小雨と麗が勝手に恋愛で空回りする話。 演奏シーンが相変わらず読んでいて恥ずかしかった。 日常と演奏シーンの描き方に少しズレがあって、そのズレがまるで無いかのように繋がってるから変な感じがするのだと思う。 知り合いが目の前でいきなり乗ノり出したり本域で演奏したり歌ったりしたら、凄いと思うだけじゃなくなんか気恥ずかしくもなると思うんだけど、その手の繊細な機微はスルーしてるからかなあ。 それと、 主人公はヒロインに構ってもらいたがってばっかりでいまいち魅力を感じない。
  • 『マコトの王者』 (10話)前回、天堂の所属するジムの会長が、次から天堂を弱い選手としかマッチメイクしないと町村に言ったので、今後その事を知った時に、天堂(の中に入った大地)マコトがどう反応するか気になったけど、今回は、天堂(の中に入った大地)が、現状ではその弱い相手にすら勝てない、天堂の体を使いこなせない事が発覚して面白かった。 7話の寸止めスパーリングで天堂の体が思うように動かなかったのは怪我や後遺症のせいだけじゃなく、今まで使っていた体の違いや、その違いから来るファイトスタイルのせいでもあったのだな。
  • 『忍びの国』 (10話)伊賀者が数人寝返り復讐を決意し、自分が信雄に反目することも含めて全て伊賀の壮大な計略の手の内だった、と天膳が気づき、信雄と家臣一丸となって伊賀を攻める事を決意する話。 大筋は面白いけど、結局天膳が一番偉くて天膳の思うままに伊賀を攻めるみたいな話になっていたのが自分にはいまいちだった。 もうちょっと天膳があえて信雄にへりくだるというか、信雄が天膳達に誤り天膳が許すシーンをもうちょっとじっくり見たかった。 ところで今更だけども、どうやら平兵衛ってただの脇役っぽいな。 残念。 今回は無門が出てこないしギャグ要素が無いこともあってか読みやすかった。 あと、いつのまにか登場人物の感情表現を、大げさにはあまり感じずに読めるようになってたな。 慣れもあるだろうけど空回りして盛り上げてる感じがしないから漫画家の描き方も上手くなってるのだと思う。
  • 『リンドバーグ』 (10話)飛行レースがあることや海賊達の隠れ家である島の地形などが『紅の豚』めいてきたけど、ニットは外の世界について驚かなさすぎな気がするので冒険の一過程という感じがしないなあ。 ニットとやたら張り合おうとするマセた女の子のルゥルゥは良いキャラと思う。 ナンナやルゥルゥとか色気のある女性キャラを描けてるし案外普通の恋愛物とか描くと受けたりして。 まあ自分が読んでみたいだけとも言う。
  • 『よしとおさま!』 (10話)刺客である綿貫の再登場話。 よしとおの隣に住むのでこれからレギュラー化するんだろうけど、男の友情ややさしさに対する男のリアクションを恋愛っぽく描くのには相変わらず変な感じしかしない。
  • 『月の蛇』 (10話)翠華の過去と、目的を復讐と知ってなお翠華に協力する飛虎の話。 ありがちではあったけど、翠華の兄との過去はそれなりに面白かった。 ただ、私怨だとしても翠華に協力する飛虎に対して翠華が心を動かされるのを、恋愛と安易に同一させ過ぎかなあ。 そのせいで翠華がちょっと安っぽいキャラになってしまったように思う。 あと、翠華の顔の歪み方が今までの描き方と少し違う気がしたのと、相変わらず翠華の「キミ」呼ばわりと林沖の粗野な口調がキャラに馴染んでないような違和感を感じた。 梁山泊の幹部会議みたいのが開かれていたので梁山泊側が大きく動きそうだけど、反梁山泊側はこれからさらに仲間を増やしたりするのだろうか。
  • 『権力の犬 ポリスワン!』 (10話)内容にかかったタイトルだけが面白かった。 今更呪怨ネタってギャグ漫画としてどうなんだろうか。
  • 『青春グラフィティ』 (読切)惰性で生きてた高校生が目的を見つけるという話。 主人公と女美術教師の目線だけで話が進み過ぎているので、落書きの問題や、他の教師が注意する理由などの一般的な常識と2人の目線のバランスが取れずに一方的な話にしか思えなくて釈然としない読後感が残った。 主人公が殴られてたけど、本当は恐喝する生徒と向き合うべきなのは教師だし恐喝されてる生徒でもあるし、それを主人公に責任転嫁してるようにも受け取れる。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (11話)バレンタインほのぼの話。 もはやギャグ漫画ではないのだけどこういう方がやっぱり面白いと思う。 マコに関しては新キャラとして生かせないんじゃないか?やっぱ生かせてる?やっぱり空気になってしまったーっていうのがここ数回の状態。 イボンヌ先生は情感が上手く出ていて良い感じだった。 最期のコマの、シンプルな絵柄なのにマツゲがやたら細かいのはどうかと思ったけど。
  • 『ザ!!ビーチスターズ』 (10話)面白いけど強者同士の戦いとしては駆け足過ぎて拍子抜け感が否めなかった。 でも急ぎつつも上手く纏まってたと思う。
  • 『ファミリア』 (読切)人型アンドロイドをペットのように飼うという、わりとありがちな設定を使ってちょっと変な展開をするのが結構面白かった。 やくざキャラをペットのように扱ってるのがありがちな設定に対するずらしなんだけど、扱い方に品があるかも。 今までの新人の読み切り作品の中で一番面白かったんじゃないかなあ。 表現や絵柄が大人しめなのでギャグなのか分かりづらい面があるっていうかメリハリが足りない気がしなくもないけど、次回作がちょっと読んでみたくなった。 やくざ型アンドロイドがどことなく「スミレ16歳!!」のスミレを操ってる人や、俳優・声優の中野裕斗を思い出させるような所があった。
  • 『タイムメール』 (10話)今回はなぜだか読みやすかった。 全体的にセンテンスが短いせいだろうか。 いや普段がどうか記憶にはないのだけども。 今回は新興宗教にはまり家庭も破産した主婦が人生をやり直す話なのだけど、やり直した人生は自分が別の新興宗教の教祖として成功するものだった、という、結局幸せになったんだかよく分からない落ちだった。 破産するよりはマシかも知れないけどずっと上手くいくとも限らないし、そのモヤモヤ感がわりと面白かった。雑誌の終わりのページのコメントで全12話と言っていたからあと2話で終わるって事か。
  • 『楽神王』 (10話)なかなか面白かった。 敵と戦う前の特訓を延々と描いてたら読んでてだれたろうけど、あっさり終えて人間関係を描いたし。 楽人はアルモーニカを一切動かせなくなったので、戦いには参加せず街に残ることになって、これで敵味方に分かれた兄弟の顔合わせは少し伸びる結果になったのかな。 楽人の不調を、新キャラを生かすためだけじゃなく、兄妹対決も無理なく先延ばしにしてキャラの動かし方が上手いなあと思った。 

    楽しい演奏をするには楽しいこと以外も学ばなきゃいけないと楽人が理解したことで、楽人のキャラの軽さが多少マシになったと思うし、両親を失っている楽人の父への思いを聞いて、妻子のいるカルディネが何か決意をし、さらにそのカルディネはみんなに隠している思惑があるようだし、その思惑が、敵とも通じているトラビアレから何かを購入していることで敵側にバレてる(もしくは敵側に寝返った)可能性もあるし、斥候として来た敵は楽人の弟にポジションを追われて後がないしで、本当に、関係性が重層的で面白い。 今後の展開は、カルディネが自爆覚悟で特攻してそれを楽人が止める展開になると予想するけど、どうなるだろうか。
  • 『第三世界の長井』 (10話)最後の2ページは面白かった。 やはりもっと色々整理してシンプルな設定と展開にした方が面白いんじゃないかなあ。 面白さよりも、長井の変な線のタッチや、色んな設定、各キャラの口癖の方が目立ってしまってる。
  • 『No.1海堂』 (8話)前回から続く、ヒロインが誘拐されそれを助ける展開だけど、相変わらず登場人物達が空騒ぎしてるようにしか受け取れなかった。 何でもあり過ぎなので、ピンチがピンチに感じられないし、それぞれの強さや凄さが何も分からないし。 ナンバー2と3と戦ったから話はまとめに入っているのかな。 扉絵だけ見たら面白そうなのだけど。
  • 『信長協奏曲』 (10話)今川義元やその部下を殺すシーンはバッサリ省略されていたのが物足りなかった。 前回までのちょっと怖いような気配の盛り上がりが肩すかしだった感じ。 現代の高校生が過去に来てしまったという設定がどんどん無意味になってるように思えるのだけど、結局この漫画は飄々としたキャラが偶然歴史を作っていくという話を描きたいだけなのかなあ。 戦が終わった後で教科書を見て自分のやった事の記述を発見するのを描いたのは、教科書に従って成功したんじゃなく本人の才覚でやったのだという一種の説明なのだと思った。 回りのキャラに信長を褒めさせるバランスがなかなかいいと思う。 褒めさせ過ぎないっていうか。

今月号は、巻末の「ゲッサン編集部こぼれ話」がなかった。
その代わり「ちょっと腹ごしらえ。」という連載陣がレシピを紹介するコーナーが新しく始まっていた。 おそらく先々月号まであった「ルーキー紹介してみる!!」という新人漫画家の紹介コーナーが無くなった代わりの連載なのだと思う。 1回目の今回は、横山裕二がいわし缶のペペロンチーノを紹介していた。 この人は連載のジルバや巻末のレポ漫画とか、ゲッサンで活躍してるなあ。 あと調べたら、先月号は「ゲッサンしてみる。」の扉絵が無かったのだな。

なぜかこの号は読むのに凄い時間がかかってしまった。

2010年4月22日木曜日

なぜか使ってるPCの時間表示が遅れる。

何度なおしても2分くらい遅れるのはなんなんだろう。
気づくといつも遅れてる。おかげでテレビ番組とか
予約してないものは最初数分見逃したりする。

(クリップ)Googleの検索式

Google検索コマンド 特別構文検索
http://www.hyperposition.com/google/syntax.html
Google検索 検索オプション・特殊検索まとめ
http://kumalog.com/2008/08/09230017.php
movie:で映画のレビューがヒットするとか、~~キーワード~~で短文検索とか知らなかった。

2010年3月28日日曜日

アドオン"East Asian Translator"の文字化け

Firefoxの翻訳用のアドオンで、East Asian Translatorっていう、選択した文を右クリックでエキサイトのテキスト翻訳に渡して訳してくれる機能のものがあるんだけど、どうも「's」とか、「'」とその後に続く一文字などが文字化けするようだ。 翻訳前の英文も翻訳後の日本語も「's」の所などかが化けてる。 ちなみに同じ文でも短く翻訳すると文字化けしなかったり、このアドオンを通してじゃなく、直接エキサイトのテキスト翻訳にコピペしても文字化けしないからEast Asian Translatorの問題なんだろうけど。

2010年3月27日土曜日

blogger下書きした記事って、ずっと最初に下書きした日付のまま?

初めて知ってビックリしたのだけど、下書きしてblogger内で保存している記事って、アップせずに下書きの状態でいくら更新しても、最初に下書きした日付でUPされてしまうのだな。 ちょっとショック。 一度アップした後で追記や修正しても日付が変わらないって言うのは分かるけど、下書き状態で変更しても日付が変わらないのかあ。 設定で変えたり出来ないんだろうか。


 * 既にあった機能かその後出来た新機能かは分かりませんが、投稿ページの記事を書く欄の左下部分(「投稿を公開」ボタンの上)の、「投稿オプション」をクリックすると、投稿した日付や時間を変えることが出来ます。

(クリップ)livedoorのwikiの「さらに検索する」を消してみた・他。

livedoor blogに出てくる邪魔な「さらに検索する」を消す(隠れん坊将軍の隠れ蓑)
http://d.hatena.ne.jp/Falky/20090901/1251782496

自分はアニメスタッフのwikiとか時々見るのだけど、いつからかポップアップでページの右上に「さらに検索する」っていう犬のイラストの検索ウィンドウが出るようになって、あちこちページを移動するたびに出たりして煩わしかったので、検索して見つけた上記のリンク先に書かれていた*/search_frame.js、*/js/research_setup.jsを、FirefoxのアドオンであるAdblock Plusに追加してみたら綺麗に消えてくれた。 いつも書いてるけど、こういう情報がネットにあるのはありがたいなあ。

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ついでに、フィルタの書き方を解説してあるサイトをクリップ。

Adblockとは?(Firefoxまとめサイト)
http://firefox.geckodev.org/index.php?Adblock
Adblock Plus フィルタ(Muses Factory)
http://reva.s28.xrea.com/archives/33.html
ドメイン名の先頭を表す「||」(digital 千里眼)
http://d.hatena.ne.jp/k2jp/20090725/1248452268

2010年3月22日月曜日

Firefoxでダウンロードする話 2

HDDの空きが少なくてFirefoxでダウンロードエラーする話。
http://loa-fer.blogspot.com/2010/01/hddfirefox.html
↑上の記事と続いてる話ではないけど関連してるので2ってことで。

Firefoxでダウンロードしてる時に、FLASHなどを使った重いページを開いたりすると、開いてる間に、しばらくFirefoxが固まって反応しない状態になる時があるのだけど、その状態の時にはダウンロードも止まってしまうのはちょっと困る。 というのは、短い時間でFirefoxの状態が元に戻ればダウンロードも普通に再開されるのだけど、固まった状態が長引くとダウンロードが中途半端なまま終了してしまうからだ。

こういう、固まってる時にダウンロードも中断されるっていうのは、IEのエンジンを利用したDonutなどのブラウザでは起きたことなかった気がするのだけど、Firefoxの仕様なのかなあ。 設定で変わったりするのかな。 GoogleのブラウザやOperaはほぼ使ったこと無いので知らないけどFirefoxでのみ起こる現象なのだろうか。自分が使ってるのはFirefox 3.0.14なのだけど、バージョンによっても違うのかも知れない。 まあ固まるのは自分のPCのメモリが少ないのが原因ではあるのだろうけど。 

ただ、IE(と、そのエンジンを使ったブラウザ)でダウンロードする時には、ダウンロードするファイルのサイズと、そのファイルをキャッシュから移動させるための、ファイルと同じくらいの容量、つまりダウンロードするファイルの2倍の空き容量がないとダウンロードが失敗するのだけど、Firefoxはダウンロードするファイルとほぼ同じだけの容量さえ空いていればちゃんとダウンロードできるのが凄く良い感じだ。 IEでありがちな、ダウンロードを完了してもなぜかキャッシュにも残ってるみたいな事にはならないし。

2010年3月17日水曜日

タスクマネージャーの上のタブや色つきの枠が消えてしまった。

タスク・マネージャの表示が枠だけになった場合の対処方法
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/562taskman/562taskman.html

というわけで、リンク先に書いてあるように、タスクマネージャーの枠をダブルクリックすると元に戻ったのだけど、これってつまり知らない間にタスクマネージャーのどこかをダブルクリックして消してしまってたってことだな。 いや消えてるとこを見てるから何かやったのだとは分かっているのだけど、前も同じ症状になって、その時は戻し方を偶然発見したのに今回はどうやって戻したかを全く思い出せず検索で調べてしまった。 それにしても、タスクマネージャーを枠だけにする機能があるにしても、もっとヒントがあっていいだろうにと思うのだった。 昔のパズル型ARPGの謎解きじゃあるまいし。

2010年3月16日火曜日

(クリップ)伝説のゲームデザイナー、シド・メイヤーが語るゲームデザインとは

伝説のゲームデザイナー、シド・メイヤーが語るゲームデザインとは・・・GDC基調講演
http://www.inside-games.jp/article/2010/03/13/40977.html
この人やこの人の作ったシヴィライゼーションなどのゲームは名前くらいしか知らないのだけど、この記事はゲームデザインの在り方、作り手とユーザーとの関係についてすごく興味深い事が語られていて面白かった。 ので幾つか引用してみる。
次のキーワードは「Reward and Punishment(報酬と罰)」、プレイヤーはほめられる限りはそれを素直に受け取ります。「ホントにほめられるような事をしたの?」とわざわざ内容を確認するプレイヤーは多くありません。しかし、プレイヤーがミスした場合、なぜそうなったのかがプレイヤーに明確になっている必要があります。次に同じミスをしないためです。プレイヤーが段階的に学習できるような構造になっていること、それがまた遊びたくなる欲求(リプレイ性)につながります。この仕組みが非常に大切だ、とMeier氏。

「Civilization Revolution」では戦闘前に勝利確率が表示されるのですが、例えば確率3対1の戦闘で負けるとプレイヤーは怒り出します。こちらが「確率なので負ける場合がある」と説明しても聞く耳をもってくれません。しかし、逆の状況になった時はそうではありません。確率1対3の戦闘に勝利した場合に不条理に感じるか、と聞いても、「正しい戦略があったから勝てたのだ」などと自分を正当化します。また、2人対1人の戦闘で負けてもそれほど怒らないのに、20人対 10人の戦闘で負けるとたいていのプレイヤーが怒るそうです。数学的にはそこに違いは無いのですが。

このように、プレイヤー心理というものは論理や数学とは異なるものですが、それでもプレイヤーに不信感を抱かせないようにするためのさらなる調整を行うことが重要だ、と説明しました。

まずは「本当にユーザーの声に耳を傾けること」、しかし、これは単にユーザーの意見を取り入れる、という意味ではありません。例えばゲームの一部分について改善案が提示された場合、それを反映させてもゲームの他の部分のバランスを崩してしまう場合があります。なぜプレイヤーがそのような不満を持っているのか、その心理的な理由を探し出すことが重要なのだ、ということです。


これらはユーザーに不満を感じさせないために、どうユーザーに意識させずにゲームをデザインしていくか、というゲームデザインの基本的な事しか語られていないのかも知れないのだけど、基本的な事の中にこそゲームの面白さに関わる大切な問題があるのだと思ったし部外者の自分には面白かった。

2010年3月8日月曜日

ゲッサン9号(2010年02月号)

信長協奏曲が表紙。
表紙は良いんだけど、表紙のど真ん中に
「ついに待望の表紙」とか書いてあったのは変だと思う。

  • 『信長協奏曲』(9話)信長になった少年がマイペースで行動することで、心配した臣下が勝手に戦の対応のフォローに動いてしまい、結果的に、敵側に信長の意図を誤解させ的の裏をかく形になった、という話。 前編になっているけど話のリズム的には今までと同じで、基本的に話のモチーフが前後編になっているって感じになっていた。
  • 『QあんどA』 (9話)前回学園物じゃないのではって書いたら今回学園物になってて焦った。 今回のサービスシーンの扱いで思ったんだけど『QあんどA』はあだちのいじわるな、というかひねくれた部分が強く出てる漫画なのかな。 相変わらず楽屋オチな所もあった。 
  • 『Waltz』 (4話)噛み切るシーンはいまいちだったけどシェパードが上手かった。 内容的には首折り男に間違われた高校生を結果的に助けるのが主人公ってのが自分的にはいまいち盛り上がれなかった。 女の殺し屋?が殺し屋に扮した高校生を間近で見たのに本人だと認めた(誤解した)けど、後でその理由が明かされないとちょっと納得がいかないかな。 あまりにも間抜けすぎるから。 
  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (8話)冒頭、読者がラプンツェルの話を知ってること前提でモノローグが進むけど、そこに違和感を感じるというか、読者が知ってること前提で語ってるのか、それとも最初に物語の簡単な説明をして、その後自分の考えを述べているけど、両方の文がくっつきすぎて分かりづらくなってるのか、その辺がよく分からなかった。 今回は、麗が一計を案じて金属理化学研究部が軽音楽部であることのをごまかすという話だったけど、ごまかし方が少年漫画にしても大ざっぱ過ぎて違和感の方が残った。 まあそもそもの主人公が音楽を始めるきっかけになったイカの形のギターもそうだけども。 あと麗の友人が麗家の代々の御庭番を務める家系だという設定も漫画としてありがちではるけど、こんなふうにどんどん何でもありみたいになって大丈夫なのだろうか。
  • 『とある飛空士への追憶』 (5話)主人公の記憶の中での少女の励まし方が、少女のちょっといた気まぐれにしか読めなかったので、それを「慈しみに溢れていた」と解釈する少年の気持ちが自分には大げさに思えたし分からなかった。 空中戦は、相変わらず飛行機や風景があっさりし過ぎていてオモチャのようだった。 話の展開が生きるか死ぬかのかなり差し迫った状況でも相変わらずチープな描き方をするのはかなり問題だと思うし、工夫がほとんど見られないのも気になる。 ただ、少女が少年を抱きしめたページだけは背景が悪くなかった。 他には少女の表情が他人の視線を意識しすぎたタレントみたいに思えた。
  • 『まねこい』 (17、18話)視点がが群像劇に移ろうとしてるけど、招き猫の設定が薄くなっていきそうな気配。 女の招き猫のリアをプッシュしてるけどそんなに魅力的なキャラとは思わないな。 猫太郎の存在感がどんどん薄くなってるがこれでいいのだろうか。
  • 『リンドバーグ』 (9話)作者がのっているように思えるくらい絵が生き生きしてた。 ただ、主人公ニットのここぞという時のセリフ「おれはおれの冒険を夢見てるから」という言葉に、表情も含めて気取ったようなものを感じてしまい自分には説得力を感じないので、その言葉に反応するシャークにもいまいちピンと来なかった。 そもそもここしばらくはニットはほとんど何もしてないでただの傍観者になっているので余計に言葉だけ理想の高い事を言われてもね、と思ってしまうのだよな。
  • 『アサギロ』 (9話)人を舐めた性格であり、山南の道場破りにまともに相手をしなかった天然理心流側である沖田が、「これが北辰一刀流のやり方ですか?」って言う事に違和感を感じた。 話的にはいよいよ起きたと山南の戦いで盛り上がりそうな気配。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (9話)色気のない絵柄なので、読者サービス的な入浴回をやってもお色気要素が増えた感じがしなかった。 例えば桜花のうなじやお尻などの描写に全く色気を見せる工夫を感じなかったので、それらを見た主人公の反応と読んでる自分との間でかなりズレがあった。 作者がプロレスが好きということなので、普通にスポ根物を描いてもらった方が良かったのでは。
  • 『アオイホノオ』 (21話)久々に面白くなったなって感じた。 トンコさんの、女の持つ底の知れない性格みたいの怖くて良かった。
  • 『よしとおさま!』 (9話)林間合宿でひどいい目に遭うって話だけど、林間合宿の設定に意味がないような収束の仕方なので、もうちょっと先生に怒られるとかそういう学校行事の要素を入れても良かったのでは。 可愛い女の子キャラが本当に1コマだけ申し訳程度に出てた。
  • 『忍びの国』 (9話)無門が苦手なので、無門に都合良く話が進むとあまり読んでいて楽しめない。 っていうか無門は強すぎて簡単に事を運ぶので人を殺しても緊張感とか感じられないのが物足りない。 信雄は作品中で功名心しかないような愚かな人物像だけれども、なんだか可哀想になってきた。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (14、15話)新キャラのメスの捨て猫との交流話。 2話とも今までと違いほぼ猫だけで展開された話だけど、猫だけの方が面白いと思った。 でも14話はすぐ捨て猫を助け過ぎかも。
  • 『マコトの王者』 (9話)会長によって、天堂が弱い選手としか戦えないマッチメイクをされる事が明らかになる話と、天堂の弟が大地にボクシングを習いに来る話。 適度に面白いけど、当分マコト同士が戦わないんだろうなと思うと読んでいてだれてきた。 町村がやっと2人のマコトの中身が入れ替わってる事に疑い出したけど疑い出す展開を入れるのが遅いんじゃないかなあ。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (10話)イボンヌが、主食であるたいやきを購入していた店の閉店でショックを受け、いつものメンバーが慰めたりたいやきを自作したりする話。 イボンヌを励ますための色んなのが相変わらずアイデアとして特に面白くないと思った。
  • 『権力の犬ポリスワン!』 (9話)交番に裸の人間が現れるという設定で丸々1話使ったけど、話としては今までで一番まとまってたと思う。 まあまあ面白かった。 巻末の作者のコメントは、あと2回で打ちきりという意味なのだろうか。
  • 『第三世界の長井』 (9話)変なタッチのキャラが変身したけど相変わらずずっと立ち話。
  • 『Smile』 (読切)いつも愛想笑いをしてその場をやり過ごしてた主人公が、クラスメイトの女の子に感化されて本当の気持ちをちょっと出してみる話。 全体的にキャラのリアクションが早いのでもうちょっと間が欲しいと思った。 あと絵の淡泊さで人間の繊細な機微を描く作風に勘違いしてしまうけどそういう方向の漫画家ではないのだろうなと思った。 もっとメリハリはっきりしてるというか。
  • 『楽神王』 (9話)作中に題名でもある楽神王という言葉が今後の展開を予感させる重要なキーワードとしてとうとう出てきた。 楽人の弟がたまたま出会った人の国での揉め事を止める話だったけど、ロボがデザインとしてキャラ立ちしていないので、アップになった時にどこの部位なのか相変わらずよく分からない。 展開としては楽人のシーンでありがちなただの馴れ合いみたいのがなくてそれなりに盛り上がったと思う。 
  • 『No.1海堂』 (7話)バスケットとは、本来、覇朱決闘という格闘技だった、という後付け設定が出てきて、今までのバスケでもなんでもない戦いが止揚された形になってしまったけど、最初から出しておくべき設定なのでは。 今回、とうとう姿を現した犬宮が下品で馬鹿っぽいキャラでなかなか面白かった。 でも主人公がほとんど空気で面白さが毎回敵キャラ頼りなのはいいんだろうか。 最終回かと思ったら取って付けたように話が続くようだ。
  • 『タイムメール』 (9話)派遣切りにあった青年が人生をやり直す話、だけれども、彼が過去の自分に送ったメールは、今までの人のように直接生き方を変えさせるたぐいの内容ではないのが変化球として悪くないと思ったし、過去の自分にメールを送ろうとして馬鹿らしくなる青年を自暴自棄と解釈するのに疑問は感じたものの、登場する女性の足の悪さという設定の上手い使い方などとても上手くまとまっていたと思う。  ただ最後の行のチョウの部分がくどいとおもった。 でも結局今回の主人公はでもこの青年の代わりに別の人が派遣切りにあうんだろうな。
  • 『ザ!!ビーチスターズ』 (9話)試合で宮内が説明セリフを喋りすぎだし試合が早く終わりすぎて優勝コンビだった選手の戦いの凄さがピンとこなかった。 展開が急ぎ足なのは1年で終わる決まりでもあるのだろうか。
  • 『怪、刺す』 (最終話(9話))実話物の得意技である投げっぱなしEND。 結局何も起きてないも同じなんだけど、あれはなんだったんだ?とかあのまま振り向かなければどうなってたんだろう?という気がかりを残して投げるのは良い感じだったと思う。 ゲッサン初の連載終了作品だったけど、人気が無かったのだろうか。
  • 『月の蛇』 (9話)青磁が凄腕だったというエピソードだけど、青磁の表情がいまいち強い感じに欠けるというか。 張順が逃げる仲間を切り捨てるコマは、ありがちな処理だけど切られて倒れる側の手ぐらいは見切れて入った方が分かりやすかった気がするし、張横の過去での殺し合いも、自分の間合いで勝つというエピソードらしいけど、絵を見ても間合い的なものがよく分からなかったし、細かい見せ方でちょっと引っかかる所があった。 あと、やっぱりアップや重要なシーン以外で気の抜けたような絵が目に付くようになった気がする。 

未読のゲッサンをかなり消化したので安心してたらまたあっという間に貯まってしまった。

巻末のページがなんか物足りないと思ったら、「ルーキー紹介してみる!!」が無かった。 新人の連載陣はもう全部インタビューし終えたのかな。 あと、編集部こぼれ話に、年末の謝恩会で毎回あだち充と高橋留美子がじっくり語り合う機会を設けているっていう話が、かつてサンデー読者だった自分には興味深かった。 

2010年2月1日月曜日

Firefoxを数ヶ月使ってみて分かったこと。

使い方と環境のせいだとは思うものの
最近1日に4回くらい落ちて困ってるわけです。

それはともかく、Firefoxが落ちやすいとか不安定とか
昔よりはかなり安定してるとかよく目にするけど
なんていうか、無茶な使い方に向かないんだと思った。

HDDの空き容量がある程度あって
メモリにも余裕があって、っていう上品な?
いや違うな、余裕のある環境向けに作ってる気がする。
中流向けって言うか、ギリギリでカツカツな使い方には
全然向いてない。つまり自分向きじゃないって感じだ。

そういえばネットスケープ6だっけかな
win95で使ったら死ぬほど重くて悲しかったな。
まあwin95で使うなよって話なわけですが
高機能と軽量・軽快ってのは両立難しいのかなあ。

それにしてもタブブラウザなのに
全てのタブの読み込みを中止するのには
プラグインを入れないといけないっておかしいと思う。

タブが多いと再起動させた時の読み込みに時間がかかるし
一度中止して少しづつ再読込したい場合もあるのだよな。

2010年1月31日日曜日

FirefoxのアドオンのSearch Previewを使っていると

Googleと米国版Yahoo!の検索結果にリンク先の画像が表示されて便利!っていうのは前に書いたと思うのだけど、ただこの機能には難点があって、たとえば自分は検索結果を100づつ表示する設定にしてて、Sarch Previewも100表示する設定にしてるんだけど、この機能は、検索結果を一度出した後に再読込で画像を表示し治すので、速攻で調べ物してバンバンリンク先を開く時に、画像を表示し直すタイムラグが発生するし、画像自体も、リンク先そのものではなく、そのリンク先のレンタルサービスのトップページの画像だったりが多くて、大まかな参考にしかならなかたりするのが欠点だ。

さらに、検索結果が出て画像を表示するまでの間に、さらにキーワードを追加して検索しようと検索欄に文字を入れていると、画像の再読込か何かの関係でなのか、なぜか入力した文字が何個も羅列されて表示されてしまうことが多々あって、でそれを一々消してやり直すのが面倒だったりする。 それが凄く面倒なのだ。 表示画像数を減らしたらマシになるのかな?

まあ画像を表示する間に、せっかちに入力しなければ済むだけの話かも知れないけど、画像を読み込む前に速攻で検索し治せばまた素早く検索結果が出る場合もあって、ついやってしまうのだな。 というか、Google検索の長所が検索結果のスピードでもあるので、Search Previewはその長所を逆に削る機能だとも言える。



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これも前に書いた気がするけど、メールで投稿した場合、メールを右端で折り返す設定にしても、その設定が投稿結果に反映されないし、メールを開き治すと、右端で折り返す設定が取れてて折り返された部分辺りで改行になっているので困ったし、修正に手間取ってしまった。 使っているメール自体の機能の問題かも知れない。

疲れる。

大切なものを失ったのが受け入れられなくて
でもどうしたらいいか分からなくて
人のいない所で奇声を発してみる


という言葉を思いついた。
まるで思い当たる節のない
ありがちな出来事を書いたような言葉だ。

2010年1月25日月曜日

ゲッサン8号(2010年01月号)

  • 『信長協奏曲』 (8話)思いつきで今日の将軍へ会いに行ったり、帰り道に本能寺を通りかかって信長が死ぬ話をしたり、かなり大味な展開だったけど、今回はかなり面白かった。 良い意味で少年漫画っぽい大味さだったと思う。 今までの連載で一番面白かったんじゃないかなあ。 といか今回は20人くらいで上洛したのでかなり大人数を描いていた。 今回だけじゃないけれど、この漫画は登場人物の表情が良い。 表現豊かという意味じゃなくて、そのシーンや心情にバッチリ合う表情をしてるのが良い。
  • 『QあんどA』 (8話) 幽霊の兄が成仏していない理由が分かる回。 こういう人の情を押しつけがましくない形で見せるのがあだち充は上手いなあ。 物語の核が分かった回ではあるけど、それ以外はこれまでの通り話がほぼ進まない。 この漫画は学園物ではないのかも知れない。 メインの舞台が自宅とヒロインの自宅の中だし。
  • 『まねこい』 (15、16話)今回は2話共ハルではなく、もう一人の恋愛のサポートをしてもらっている奈波を中心に話が進んでいた。 ハルが友達の影口をした生徒達に勇気を出して注意したり、奈波がハルを好きになった理由や家庭事情が少し垣間見えたりなど、面白くはあったんだけど、このまま奈波目線の話が増えていくのもなんだかなあ。 ところでトイレの説明コマで「女子トイレ」 って文字のパネルを描いてたけど、最近の漫画はトイレの説明にスカートを履いた記号を使ったりはしなくなってるのだろうか。 
  • 『アサギロ』 (8話)山南敬助の内面を千葉栄次郎に散々語らせておいて、あっさり玄武館を辞めて沖田の所へ道場破りに行くっていう、登場人物の割合的に、ほぼ山南回と言って良い話だったけど、沖田と山南の剣士としての資質の違いが面白かった。  変わり者しかいない試衛館へ行ってからでは、登場人物の中では常識人である山南の内面を解説する役が今の所いないので行く前に解説役を出して語らせるっていうのはそりゃそうだよなと思った。 沖田と対決する前に、沖田と別の侍の道場破りの戦いを挟んだのも盛り上がりとして良い構成だったと思う。
  • 『アオイホノオ』 (20話)恋もアニメも漫画も上手くいかない主人公が、それなりに知識を持ってたり充実した生活をしてる学生達の中でもがく、っていうのがありがちだけど良かった。 でもなんか、熱血とギャグと史実(とフィクション)のバランスが崩れていてギャグが冴えないような気がしている最近の数話なのだった。
  • 『Walts』 (3話)主人公の殺しのターゲットの「首折り男」が行方不明でそっくりないじめられっ子が身代わりにさせられるという、これからの展開が面白くなる事以外考えられないような話なんだけど、やっぱり男の描き方が苦手だなあ。 身代わりにされる高校生のなよなよさ加減が女性向けななよなよさって感じがして。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (9話)休日に学校へ行って雪で遊ぶ話。 起と結は一応あるのだけど、雪を使って遊んでるエピソードで、話の起伏といえるものはほとんど無くて、でもそれがなんか心地良い感じだった。 女の子だけでセリフもほとんど無くただ遊んでるコマが続くのがほんわかしていて良い。 無理にギャグ要素を入れずに、こういう出来事を淡々とコマにした方がしっくりいってる気がする。 ただ、マコがかき氷のシロップにこだわってるのが面白いと思えないしくどいと思った。 まあそういうネタを無理にでも入れないとマコが空気になるのかも知れないけどそうしないと立たないキャラでもない気もするし。
  • 『よしとおさま!』 (8話)サビ丸の幼なじみ2人(当然どちらも男)がやってきて、よしとおにサビ丸を大事にしてるかと尋ねる話。 お前のために強くなったと言われても、自主的にそうしていたのを恩義せがましいと思うし、押しかけられた側であるよしとおは感心して聞いてる場合じゃないと思う。 結局、男同士をじゃれ合わせてキャラ萌えさせる漫画以上のものではない様に思う。  ゲッサンの漫画力って何だろう。
  • 『とある飛空士への追憶』 (4話)とうとう敵機との航空戦が始まってしまう回。 やはり飛行機の描写のあっさり感は、画として弱いし、海や雲の表現もかなり良くないと思う。 まだまだキャラクターしか描けなさそうな人に航空戦のある原作を描かせたのはミスキャストなのでは。 編集の人は松本零士や新谷かおるなど飛行機や航空戦のある漫画を資料代わりに読ませたりしていないのだろうか。 話は面白いし、コマ運びも感情の流れが上手く出ているのでメカやアクション関連の弱さが勿体ない。
  • 『ハレルヤオーバードライブ!』 (7話)前回登場した美名神が、初めてなのに上手くベースを弾けて小雨にも褒められるのだけれども、小雨がギターを弾くエピソードやシーンよりも演奏する喜びが出ていたと思う。 あといくら脇役メイン話といっても主人公の存在が薄くなり過ぎだと思った。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (8話)主人公のデフォルメ表現が心なしかいつもより多めだった。 女子プロ一家の母役の万里子が、気にしている事を桜花に言われてしまい商店街でバトルをするのだけど、相変わらずドタバタやっているけど熱を感じない。 そもそも話のオチである。路上に置くタイプの看板が、なぜ空から降って来たのかがよく分からなかった。 万里子が銃で撃っても上にはそんなに空中には上がらないだろうし、誰かが投げたにしてもそういう描写が一切ないし。
  • 『リンドバーグ』 (8話)早撃ちヤングとシャークの言い合いが面白いと思えなかった。 それ以前に、今回は空中戦が描かれているのだけど。敵味方の違いや空の飛んでる位置関係が全然分からなくて困ってしまった。 1コマ1コマは見栄えが良いんだけど、通して見たら全然リンドバーグ同士などの距離や位置が分からなくて、原因はアップが多いせいでもあると思うけど、位置関係を説明的に見せるというのはハッタリではカバーできない地味な表現だからではないだろうかと思った。 あと、シャークは絵面は魅力があるんだけど人物像としてはいまいち良さが分からないなあ。それとやっぱり翼竜とかじゃなくて恐竜みたいのに翼を取り付けて空を飛ぶっていうビジュアルに未だになじめない。
  • 『マコトの王者』 (8話)今回は大地マコトの2人の妹を通して、大地マコトの妹バカな所や二人のマコトの性格の違いを描いた話。 なかなか面白かったけど、2人の妹のエピソードとしてはよくありがちな意地悪されてたり進学で悩んだり的な話だったしもっと他になかったんだろうかと思った。
  • 『BULLET ARMer』  (読切)森茶の読み切り3作品目。 今までのよりは面白かったと思うけどペンで描き慣れてないせいか、エフェクトとキャラの上着の違いが分かりづらいような所があった。 でもこの漫画の新しさってどこかにあるかなあ。 で、「レッズ・シンスタント」というネーミングは名前っぽくないし違和感があった。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (12、13話)今回は、2話とも今までとは逆に、主人公の猫が女の子に興味を持たれる話で、今までよりも主人公の猫と人間との関係が密に描かれてて面白かった。 ただ、今までのパターンから今回変化球で来たので、次号で最終回になっててもおかしくない感じ。 ってか珍しく話が次回に続く終わり方だった。
  • 『忍の国』 (8話)無門がメインになる話はやっぱり苦手だ。 しかも嫌いじゃないはずの無門の妻も苦手になってきた。 おそらく無門の魅力は、普段は飄々としていながら最強の忍、でありつつも妻には頭が上がらない、っていう所なのだろうけど、設定はともかくも、実際の作中の無門を見ていると、強いけど、それよりもキザで気取ってるような印象が強くて、顔つきも妙に化粧してるような感じだし、その辺が自分には見ていてイラってするのだよな。 あと相変わらず話の中でコミカル要素を入れるポイントがおかしいように思う。 真面目な話をしてる時に茶々入れられて興が削がれるような、そういう入れ方に自分には思える。 人殺しという業を背負ってるにしては軽すぎる気もするし。
  • 『権力の犬ポリスワン!』 (8話)今までレギュラーだった田之宮と令子が全く出てなくて、今回は、新キャラと犬の警察だけで話が進んでいた。 完全にネタ切れだと思う。 なぜなら新キャラと犬の警察を出会わせて、またなぜ犬が警察でしゃべるのか、みたいなことを繰り返しているから。 というか、そもそもネタ切れ以前にネタを溜めるほど情報集めも何もしてないんじゃないかと思う。 しゃべる警察犬ってキャラしか考えてなさそう、と思えるくらいに、全体を考えずに付け足し付け足しで話を繋げただけのような内容になっている。 それを毎号読んでいるのであった。
  • 『タイムメール』 (8話)老婆が孫の事故死を機に自殺しようとする話。 事故死を阻止するために、孫の代わりに自分が電車で会いに行く所までは面白かったけど、その後、東京についてホームで迷って老婆自身が死ぬっていう展開には、ちょっとこじつけ感があったかな。 電車の音で気づく以前に、駅のアナウンスで電車が入るのが分かる可能性が高いし、駅の天井や壁には大きな文字で、矢印や出口の案内のプレートもあるはずなので、それを無視して出口を探すために線路をのぞき込むというのは、老人にしても話が緩すぎないだろうか。  それにしても孫は結果的に助かるけど老婆は結局自殺したのも同じだと思う。 あと前回の感想で未来のメールである証拠がスポーツの試合結果ばかりだと書いたけど、今回の無量小路の出す証拠は違っていた。 けど前回感想を書いた時には、既に今回の号を買って持っていたので、まるで証拠が違うのを知ってて前回の感想を書いたみたいな感じがして恥ずかしい気持ちになってしまった。 だけど、個人の内面にまで踏み込んだ個人情報は、無量小路がその人を過去をなぜかしら知ってる特殊な人間である証拠にはなっても、未来にメールを送れる事の証拠にはなりえないのではないだろうか。
  • 『楽神王』 (8話)大人数の敵と戦うためだけに無理矢理一気に仲間が増えたって感じの展開だった。 前々回から出てきたフェローもいまいち魅力に乏しいし、今回初登場の沢山のキャラもギルドの妖しいトラビアレ以外魅力がないし、そのトラビアレも名前が覚えづらいし、トラビアレの言ってる事は既に読者が知ってる事のくり返しだけだしで、なんだかなあと思った。 後半、楽人が演奏を教える所くらいからは面白かったけど、全体的にはここ3回に渡っていまいちだったと思う。 しかも兄弟対決が思ったより早いなと思わせた途端に3話別の話が入って引き伸ばされたのも同じような扱いだし、「激突の時は近い」とか書かれてももう遅いよ!としか思えなかった。 弟のいる国が攻めてくると分かった時の盛り上がりは既に冷め切ってしまっているわけで。
  • 『ザ!!ビーチスターズ』 (8話)空間の見せ方が相変わらず上手いけど、エフェクトを大きく描きすぎてるせいか、接近戦でのスパイクやブロックの時に、ボールの弾道とか、どの手が当たったかとかが分かりづらかった。 
  • 『怪、刺す』 (8話)下向いてると、視界に女の素足が見えたっていうシチュエーションは、鶴田法男監督が『リング0』でも真似してた吸血鬼ドラキュラ(だったかな)の有名なシーンそのものっていうか、怪奇映画のパターンじゃないのかと思うけど、それなりに面白かった。 ただ最後の見開きは横にして読むのが面倒だった。
  • 『第三世界の長井』 (8話)相変わらずゴチャゴチャし過ぎだけど最後の2ページだけ面白かった。 
  • 『No.1海堂』 (6話)炎が泥や岩にしか見えなかった。 あと「ビド」って擬音は、物音の擬音と間違えるし、驚いた擬音としてやはりおかしいし分かりづらいと思う。 
  • 『月の蛇』 (8話)肉弾戦が、どういう動きをしたのかちょっと分かりづらい気がした。 あと、前回も所々感じたことだけど、コマによってはゆるい絵になってるものが散見されるようになった気がする。 ただ話は面白さが継続していると思う。


「ゲッサンしてみる」の今月のイラストが四位晴香だったのだけど、制服の女子高生?の足に色気がないというか、太腿が男みたいな感じがしたのが気になった。 まさか女装してる男のつもりで描いたりしてないよなあ。 あと、あれ、信長読んだっけ?と思ったら一番前に載ってたのだったな。 雑誌の読み終わり際にはすっかり忘れてしまってた。

なんというか、充実してるんだかしてないんだかよく分からない今月号だった。 今月売ってる2月号はまだ買っていないので急いで買わなければ。 持ってるゲッサンはこれで全部読み終えたけど、もうすぐ2月だし、また最新号が発売されるので大変だ。 とりあえず一年は頑張らねば。

2010年1月23日土曜日

HDDの空きが少なくてFirefoxでダウンロードエラーする話。

Firefoxを使っていて、HDDに空きが少ない状態でダウンロードをして、容量が足りないのでダウンロードを中止します、的な表示が出てダウンロードが止まった場合に、普通はダウンロードマネージャーのリストの右端にある小さい一時停止ボタンや再開ボタン、削除ボタンなどを押せば、ダウンロードの設定が削除されたり、容量を開けた後で再開ボタンを押せば、場合によっては再開できたり失敗して終了したりするもんなんだけれども、

エラー状態によってはかなりの高確率でボタンが一切反応しなくなったり、ステータスバーでのダウンロード状態表示もダウンロード途中のまま表示が一切変わらなかったりっていう症状が発生してしまい、これはFirefoxを再起動するまで続くのだけども、まあ表示がおかしくてもダウンロードは一応出来るので使い勝手としてはあまり問題はくて、

問題なのは、その後Firefoxを再起動した時に、ダウンロードの設定を、中止して次回起動時も自動的に再開しない、やFirefox終了時にキャンセルする、に設定していたとしても、再起動した時に自動的にダウンロードを再開してしまって、ちゃんとダウンロードし終えたファイルにも上書きし始めてしまう、という困った事が起きてしまうということだ。

でも保存したファイルを別の場所に移動させておけば上書きされずに済むけれども、自動的にダウンロードを再開した場合に、ちゃんとダウンロードされる場合もあるけど、ダウンロードミスのままDL終了される小さいファイルのゴミが残ってしまうので、それらを手動で削除しなきゃいけないのが面倒だったりするのだな。

自動的に再開しない設定にしてるのに自動的に再開するのはやはり不具合ということなのだろうか。 まあHDDの残り容量が少ない状態でダウンロードをする事を考えて設計されてはいないのだろうけれども。 だってダウンロードする前にいらないもの捨てて空き容量増やせよって話だものな。

読みやすいWEB上の文章とは、

おそらく腹八分目くらいの量の文章だと思う。
もうちょっと読みたいなくらいの量が良いのだと思う。

----以下余談----

自分は文章が不得手な上に色々詰め込もうとしてしまうし
詰め込むことが良いことだとどこかで思っているのが
良くない結果を生んでいるのだなあと思う。

何度も推敲してもひどい文章になってしまうし
良くできたと思っても数日後に読み返すと
高確率でミスやわけ分からない所が見つかってしまう。

あと言い回しのバリエーションが少ないので
何について書いても同じ事のくり返しになってて
何かについて書いても同じな所が悲しい。
つまり読書量が足りないって事なのだと思う。

昔ネットを使い出した初期に
同世代くらいの人達とたわいもない話をするような
チャットに入り浸っていた時期があったのだけど
その時一人の人に、同じような事ばっかり言って
ロボットみたいと言われた事がある。

自分にも思い当たる節があったし、
同時に同じような泣き言を繰り返されるから
違うことを返事しようがないじゃないかって思いもあったけど
十年前のあれからも全然変わっていないなと思う。

小沢健二の発言(ダイアローグの体の独白?)を読んだ。

「検索された時の自分」とか、相変わらず言葉のセンスとか
こうもやもやしてるのを上手く分かりやすく言うなあと思った。

小沢健二に聞く(ひふみよ)
http://hihumiyo.net/booklet.html

ただレイアウト的に幅が広くて
読みづらいのはなんとかしてほしい。

2010年1月16日土曜日

言葉や表現を発する上で大切なこと

何かを伝える時に大切なのは、
誤解されないように注意を払った上で
誤解される事を受け入れるってことだと思う。


----以下余談----

それと同時に、誤解を釈明するチャンスがあったなら
途中で面倒だと諦めずに最後まで言い切る事。
相手が面倒がっていても終わりまで言う事。

ただ、釈明する立場に立たされた時点で
話をまともに聞いてもらえない立場と思った方が良い。

これらはどう思われても良いって言うのとは違ってて
正確に伝える努力と、他の人は自分が望んだようには
受け取ってくれない、というのを受け入れる努力との、
2つの努力が必要だという意味。
努力っていうか覚悟っていうか。

2010年1月15日金曜日

ゲッサン07号(2009年12月号)

  • 『ハレルヤ!オーバードライブ』 (6話)先週のハルを巡る恋のライバル登場に続き、小雨を好きになった新キャラも登場し恋愛関係が複雑になってきて、恋愛物としては良い感じだけどバンド要素は軽くなっていくのかな。 作中に描かれる演奏シーンがあまり面白そうに見えないのでそれはそれれいいのだけど。
  • 『リンドバーグ』 (7話)シャークが空賊だという事が発覚した回。 ちゃんと見たことはないけど出崎徹の宝島みたいなことをやろうとしてるんだろうか。 相変わらず顔のアップに次ぐアップでキャラの心情を引きで見せることをしない漫画家だなぁと思った。 顔のアップが多いとちょっと感情の押し売りをされてるように感じてしまう。
  • 『QあんどA』 (7話)本当に話が進まないなあ。 もしかしてドラえもんとか昔の漫画のような、同じシチュエーションを繰り返すタイプの漫画なのだろうか。 主人公が早く走れたのは実は幽霊な兄のお陰じゃなく実力だった、的な展開になりそうな気がする。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (7話)主人公とヒロインの桜花の関係が露呈する話だったけど、今まで桜花の内面や感情をまともに描いてこなかったので、急に恋愛要素がでたという感じがした。 そもそも記憶が戻るまでプロレス一家に居候しつつ自分の正体や記憶喪失の治療を試みる、というのならまだ分かるけど、そういう努力や元の生活をすっ飛ばしておいて、自分の戻る場所が桜花達のいる場所だ、と話を持って行く事に無理を感じた。 あと、「仕事場見たいし!」を読んだら作者が女子プロ好きだったのでちょっと驚いた。 というのは、レスリングシーンを読んでいてそんなに面白い感じがしなかったし、描いているものに好き故の熱いこだわりのようなものも感じられなかったからなのだけど、試合後のリングの片付けを観客も手伝う光景や団体と近所との付き合いとか、そういう部分に実際に体験したり見たりしたリアリティが出ていたりするのだろうか。 
    女子プロ絡みのシーンを意識して読み返すと、ちょっとまた違った感想になったりするのかも知れない。 ただそんなに読み返したくなる漫画でもないのだけど。
  • 『とある飛空士への追憶』 (3話)2人と関係がちょっと近づく話。 良くも悪くもソフトな萌え漫画みたいなエピソードだった。
  • 『まねこい』 (13、14話)前回の終わり際に登場した新キャラの正体と、人間化した猫太郎の初披露、さらに主人公と同じく恋に悩む女の子キャラも登場して色々話が広がった回だった。 主人公の逐一見せるリアクションが煩わしい所があるけど、友人と何気ない会話をしてる所とか男同士の微妙な距離感がさらっと出てて良かった。 新キャラの奈波が可愛らしく描かれていて良い感じだけどホンチーの存在感が薄くなりそうな気もする。 新女性キャラ2人はエロ担当ってことなのかな。 エロ要素の出し方が極端だと思ったし今まで以上にドタバタしそう。
  • 『Waltz』 (2話)2話は面白かった。 もしかしたら自分は初見の漫画には否定的な反応をしがちなのかも知れない。 ただ、終わり際に主人公が男同士でデレたり照れたり頭を撫でられたりするのがどうにも苦手だった。 次回からの殺し屋同士の殺し合いは面白くなりそうな予感。
  • 『よしとおさま!』 (7話)サビ丸が女の子の写真を所持していた事がBL要素を軽減するエクスキューズなのか、主人公の母親の若い頃や異母兄妹的な伏線なのか分からないけどどうなるのか気にはなった。 最後にPCが爆発するわけだけど、あれは主人公が生活費を稼ぐのに使ってた
    PCなはずで、だったらもっとそのことでショックを受けてないとおかしいと思う。
  • 『アオイホノオ』 (19話)トンコさんとホノオが見つめ合ってる時に、自主映画がどんどん進んでいくというシーンの見せ方が緊迫感が感じられて面白かった。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (8話)前回から登場したマコが、ボケキャラとして使われるかと思いきや、ちょとした解説や話の進行役をしていていつになく話がうまく転がっていたと思う。 ガチャガチャの原人フィギュアは最後の1コマの使い方以外面白いと思えなかったけど、今回のが今までで一番面白かった。 必要なキャラが揃ったという感じ。 ただ普通ガチャガチャはやる前に機械の外装の透明部分で中をチェックするのが普通だと思うし、そうじゃなくてもはずれを何度か出せばチェックするはずだから、最後になって確認をするというのは低年齢向け漫画じゃないのだから展開として雑す過ぎるのではないかと思う。 それにしてもイボンヌが教師である必要はあるのだろうか。
  • 『月の蛇』 (7話)主人公は戦いの才能はあるけどそれ以外が間抜けに見えてしかななかった。 以前の戦いで自分がとどめを刺さなかったせいで雇い主自らが直接殺さざるを得なくなり、その姿を見られた事で今回雇い主が狙われるはめになったわけで。 こういう特定の人物のちょっとした行動が他の人物の生命に影響を与えてしまうような関係性の絡まりを物語に生かせたら物語としてなかなか凄いことになりそうだけどどうなるんだろうか。 一応面白くはなってきているけれども。 あと、新キャラの李俊の口調もまた、前回登場したキャラと同じく端正なルックスと比較して口調が合ってないような違和感があった。 それから、髪の毛に大きな汗を描いたり怒ってる皺のマークを描いたりするのは、個人的に好きじゃないって言うのもあるけど、この作品には合ってないと思う。 
  • 『マコトの王者』 (7話)二人のマコトの体の状態の差が露見してしまう話。 天堂に入ってしまったマコトは天堂の体がボロボロで圧倒的に不利なわけで。 この後自分の体の活躍を見てただ強くなったと思ったり、自分も努力しようとするだけで終わるのか、乗り移った体の状態を悔しがる事があるのかどうかが気になる。 話運びに無駄がなく盛り上がって良い感じ。 そういえば前回の感想で新堂の彼女の切れキャラについて必要だろうかと書いたけど、2話を見返したら急に泣いたり切れたりという情緒が極端な所が既に描かれていたのだった。 読み返すまですっかり忘れてた。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (10、11話)今回の話はうんこを通して人間と猫との意識や価値観のズレを生かした内容で結構面白かった。 まぁ食事をしながら読んだわけですが。
  • 『忍びの国』 (7話)伊賀を襲わせたのも全ては伊賀側の罠だったという、その罠の仕組みがどんでん返し的で凄くハッとさせられたし面白かった。 伊賀のこの争いは読んでいて気になりネットで少し調べたので、史実として今後どうなるか多少は知ってしまったのだけど、どう調理されるのか楽しみになってきた。 だけど、この漫画も強者から見た目線なのが気になる。
  • 『恋せよ乙女』 (読切)真面目そうな学生二人が、お互い知らずにポルノ小説を読んでいたということが笑いの要素、日常の違和感として弱い気がした。
  • 『タイムメール』 (7話)無量小路幽子もかつて過去の自分にメールを送っていたことが発覚した回。 未来から来たメールである証拠が、相変わらずスポーツの試合結果なのが気にはなるけど、今回の登場人物である料理人は、料理を作りたいんじゃなくてラーメンを作りたいんだったことと、料理人でありながら、料理人であることをおざなりにして手に入れた地位を完全に否定してるわけでもない所がょっと面白かった。
  • 『アサギロ』 (7話)この漫画家のカラーの色使いちょっと好きだ。 三年経ち、少し大きくなった沖田は今までよりコミカルさが強調された気がする。 山南敬助という、再び読者目線になりうる常識人っぽいキャラが登場。 まあ説明役にさせられそうな気がするけども。 で、山南敬助をWikipediaで調べてみると、実在の山南もやはり新撰組の中では常識人ではあったみたいだ。 NHKの大河で堺雅人が演じてかなり好評だった模様。 アサギロではどう描かれるだろうか。
  • 『ザ!!ビーチスターズ』 (7話)相変わらず同じ感想になってしまうけど、試合は迫力があって面白いなあ。 でもどのキャラが試合していても、本質的には同じような試合に見えなくもない。 選手の違いがそんなに試合の表現の違いとしては現れていないように思えた。 コミックスで通して読むと試合の描き方に対する感想も変わるかも。 あと小野の余裕ある感じが読んでいていつもイラっとする。
  • 『権力の犬ポリスワン!』 (7話)事件が起きてないのに犯人捜し。 犯人が人間じゃないとか、まあ犬が元人間だったって話もあったけど完全に刑事物じゃなくなってるなあ。 もっと 刑事の部分を調べて掘り下げたらいいのに。  まあこの漫画は刑事物じゃなくて刑事ドラマのパロディギャグなんだけども。
  • 『楽神王』 (7話)新キャラのフェローを活躍させたりフェローとルーチェの友情を見せるるために。主人公で優れた演奏能力の持ち主である楽人を活躍できない状況にさせるのは分からなくはないし、ここで楽人が楽神を意識的にコントロール出来なくて悩むという展開を入れるのは、女の子キャラ二人の活躍と平行して描く事で物語が重層的で面白いのだけども、たくさんの人命が
    危機にさらされている状況で、様付けで呼ばれるのを嫌がる主人公というのは呑気過ぎると思うし、楽人の印象が悪くなった。 フェローや楽人の性格は、これから話の進行を停滞させるんじゃないだろうか。 あと、自分の街が破壊されたのをフェローが見てショックを受ける、というシーンを省略した事で、破壊された事に対するフェローの怒りがいまいち伝わってこなかったと思うし盛り上がりを削いでたと思う。 もったいない。
  • 『第三世界の長井』 (7話)楽屋裏と舞台を両方進行させて見せているような内容だけども、ややっこしくさせてるだけで面白さには結びついてないように思う。 長井と博士が一番魅力のないキャラなのでは。
  • 『No.1海堂』 (5話)双子キャラと戦う話。 いまさらだけど、バスケットにボールを入れる以外はほぼ何でもありならバスケである必要もないように思う。 ギャグ漫画としてもバトル漫画としても中途半端かも。 バトルの勝敗自体が面白さに貢献しないような漫画なので、勝負が付かずに次回に持ち越されても自分にはいまいち興味が引かれない。
  • 『怪、刺す』 (7話)娘が七歳の七五三を祝う年頃になった母親の元へ、母親の妹の幽霊が現れる少し切ない話。 母親は幽霊に親切に接するのだけど娘の七五三の写真に写ってたり、その後出てこなくなったか不明なのでハッピーエンドかどうか曖昧な感じ。
  • 『信長協奏曲』 (7話)描くのに大変そうな大人数の合戦は省略する方向のようだ。 帰蝶の妹のお市が、特に女の子っぽく描いてるわけでもないけど妙に可愛らしくて良い。 こういうそっけないけど可愛らしい女の子って、女性の漫画家は描くのが上手いなと思う。 今回の話で織田信行が死ぬけど、どこか憎めない味わいのある人物として描いていたと思う。

この前書店へ行った時にゲッサンのコミックスを見かけたのだけど、リンドバーグの表紙の絵は妙にこじんまりしていたなあ。 あとマコトの王者は赤と青を別のコミックスにして売るようだけど、その売り方だと片方しか読まない人も出てくるわけで、売り方が違うんじゃないかな?と思った。 あの漫画は2つの視点を続けて読むから面白いと思うのだけれども。 っていうか、ゲッサンってなぜ二本立てが多いんだろう。 コミックスを早く出すためなのだろうか。

危険球

キス魔と告白魔ってどっちが危険なんだろうか。
キス魔が行きずりな分告白魔の方が品行方正な気がしなくもないけど

眉毛がああああ

帽子を深くかぶってるせいか
最近なんか眉に違和感を感じてて、
そんで眉を触る癖がついてしまったせいで
片方の眉だけ部分的に変な抜け方して
左右の眉のバランスがえらいことになってしまった。
こーまーるー。

2010年1月1日金曜日

年が明けてしまいましたが

風邪を引きかけのせいなのか
なんだか頭が痛い感じです

紅茶とかジンジャーエールとか
水分を摂りすぎて気分も悪いや

年を取ったせいか、ある時期から
体調の悪さと精神的な落ち込みの区別が
自分の中でよく分からなくなってるのだけど
こういう感覚は再分割しないとダメだなあ