2010年8月27日金曜日

月刊スピリッツ12号(2010年09月号)

例によって気になった漫画の感想など。

『シュトヘル』 週刊ビッグコミックスピリッツ本誌からの移籍。 前に絵柄が気になって1巻を流し読みした事はあったけど、急に途中から読まされるから分かりづらかった。 週刊の方を読んでる事前提で系列の月刊誌に移動させるにもやり方があるだとうと思った。 一応簡単な人間関係を1ページで示してるんだけど、もっと文章であらすじを載せるべきだったのでは。 月刊スピリッツを創刊号から読んでる人間としては、本誌を読んでて当たり前と思うなよと言いたいし、自分が雑誌を途中から買うならともかく、急に話の途中から連載が始められると読者が軽んじられてるようで腹立たしい。 そう言うことを言いつつも『ミル』をゲッサンに移籍させて欲しいとか言ってるので偉そうなことを言える立場では一切無いのだけど。


『ドラゴンジャム』 話は悪くないけど、達也の目を大きくした顔をハンコのように似たり寄ったりで何度も使い過ぎるし、ハンサムとタイゾーの髪型がかなり似ててぱっと見分かりづらいしで読んでいてイライラした。

『SIN』 不愉快で残酷な試合の決着が付いたけど、雑誌の大きさで読むと絵が荒く感じてしまう。 そろそろ話的には終わるのか次の展開があるのかどうなるんだろうか。

『路上力』 コラムの12回にして今までの総集編みたいな回だった。 最終回なのだろうか。 少し前まで頻繁に雨が降っていたので取材が滞ってるのかも知れないけども。

『新・逃亡弁護士 成田誠』 真犯人に関係ありそうな人間が出てきたので今後の展開が気になるなあ。 今回のエピソードでは力の加減や感情の抑制が出来ない少年が出てくるんだけど、ゲームに熱中して他が見えなくなるような行動とか、こういうキャラクターが出てくる事とかが面白かった。 こういう人物像を描かせたら小山ゆうは凄く上手いんだよなあ。

『花もて語れ』 朗読が人を助けるツールになってる事に違和感を感じるけど、死んだ女の子の回想や詩の解釈の漫画化に情感がこもってて良かった。

『たべるダケ』 新人の読み切り二本立て。 朔ユキ蔵の漫画に出てきそうな女の子がスーパーで会った見知らぬ人の家で料理を作らせて食事をするって話。 面白かったけど、料理を作らされた人達が好意的に受け止めてるしみんなの表情は良いしで、まるでほんわかした心暖まる話のような雰囲気を醸してはいるものの、料理を作ってもらった女の子の他人への接し方や去り方になんだかうすら寒いものを感じてしまった。 心根の優しい人を狙ったボランティアの強要シーンをソフトに描いてるような。 新人だけど、絵はほとんど完成されてるし才能のある人だとは思う。 漫画家のアシスタントでもやっているのだろうか。

『森山中教習所』 最終話であるけれども、これなら前回で終わってた方が綺麗だったかな。 詰め込みすぎ急ぎ足な終わり方で物足りなかったというのが正直な所。 なんていうか、この最終話を読んで、どういう話なのか気になって遡って読みたくなることがないような最終話で残念。 見開きページがいまいちと思った。


今月の巻末のアンケートでは、流れ星という芸人コンビに月スピ連載漫画について聞いていた。 相変わらず中身の薄いコーナーだったけど、芸人の人が『新ダイナマ伊藤!』の杉本ペロは漫才のネタを書ける人、って言っていて、自分も以前何度かこの漫画家の作品について漫才のネタみたいって書いたけど、この漫画家は、ネタが書けるのではなくて、ボケとツッコミのくり返しを延々する事でしか話を進められないだけじゃないかと思う。 物語を作れないだけなのでは。

今月号で買うのを止めようかと思ったけど次号で『ミル』の現行エピソードが終わるらしいし、『SIN』の今後が少しだけ気になるしで来月号で終わりにしようかと思っている。

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