2010年1月15日金曜日

ゲッサン07号(2009年12月号)

  • 『ハレルヤ!オーバードライブ』 (6話)先週のハルを巡る恋のライバル登場に続き、小雨を好きになった新キャラも登場し恋愛関係が複雑になってきて、恋愛物としては良い感じだけどバンド要素は軽くなっていくのかな。 作中に描かれる演奏シーンがあまり面白そうに見えないのでそれはそれれいいのだけど。
  • 『リンドバーグ』 (7話)シャークが空賊だという事が発覚した回。 ちゃんと見たことはないけど出崎徹の宝島みたいなことをやろうとしてるんだろうか。 相変わらず顔のアップに次ぐアップでキャラの心情を引きで見せることをしない漫画家だなぁと思った。 顔のアップが多いとちょっと感情の押し売りをされてるように感じてしまう。
  • 『QあんどA』 (7話)本当に話が進まないなあ。 もしかしてドラえもんとか昔の漫画のような、同じシチュエーションを繰り返すタイプの漫画なのだろうか。 主人公が早く走れたのは実は幽霊な兄のお陰じゃなく実力だった、的な展開になりそうな気がする。
  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (7話)主人公とヒロインの桜花の関係が露呈する話だったけど、今まで桜花の内面や感情をまともに描いてこなかったので、急に恋愛要素がでたという感じがした。 そもそも記憶が戻るまでプロレス一家に居候しつつ自分の正体や記憶喪失の治療を試みる、というのならまだ分かるけど、そういう努力や元の生活をすっ飛ばしておいて、自分の戻る場所が桜花達のいる場所だ、と話を持って行く事に無理を感じた。 あと、「仕事場見たいし!」を読んだら作者が女子プロ好きだったのでちょっと驚いた。 というのは、レスリングシーンを読んでいてそんなに面白い感じがしなかったし、描いているものに好き故の熱いこだわりのようなものも感じられなかったからなのだけど、試合後のリングの片付けを観客も手伝う光景や団体と近所との付き合いとか、そういう部分に実際に体験したり見たりしたリアリティが出ていたりするのだろうか。 
    女子プロ絡みのシーンを意識して読み返すと、ちょっとまた違った感想になったりするのかも知れない。 ただそんなに読み返したくなる漫画でもないのだけど。
  • 『とある飛空士への追憶』 (3話)2人と関係がちょっと近づく話。 良くも悪くもソフトな萌え漫画みたいなエピソードだった。
  • 『まねこい』 (13、14話)前回の終わり際に登場した新キャラの正体と、人間化した猫太郎の初披露、さらに主人公と同じく恋に悩む女の子キャラも登場して色々話が広がった回だった。 主人公の逐一見せるリアクションが煩わしい所があるけど、友人と何気ない会話をしてる所とか男同士の微妙な距離感がさらっと出てて良かった。 新キャラの奈波が可愛らしく描かれていて良い感じだけどホンチーの存在感が薄くなりそうな気もする。 新女性キャラ2人はエロ担当ってことなのかな。 エロ要素の出し方が極端だと思ったし今まで以上にドタバタしそう。
  • 『Waltz』 (2話)2話は面白かった。 もしかしたら自分は初見の漫画には否定的な反応をしがちなのかも知れない。 ただ、終わり際に主人公が男同士でデレたり照れたり頭を撫でられたりするのがどうにも苦手だった。 次回からの殺し屋同士の殺し合いは面白くなりそうな予感。
  • 『よしとおさま!』 (7話)サビ丸が女の子の写真を所持していた事がBL要素を軽減するエクスキューズなのか、主人公の母親の若い頃や異母兄妹的な伏線なのか分からないけどどうなるのか気にはなった。 最後にPCが爆発するわけだけど、あれは主人公が生活費を稼ぐのに使ってた
    PCなはずで、だったらもっとそのことでショックを受けてないとおかしいと思う。
  • 『アオイホノオ』 (19話)トンコさんとホノオが見つめ合ってる時に、自主映画がどんどん進んでいくというシーンの見せ方が緊迫感が感じられて面白かった。
  • 『イボンヌと遊ぼう!』 (8話)前回から登場したマコが、ボケキャラとして使われるかと思いきや、ちょとした解説や話の進行役をしていていつになく話がうまく転がっていたと思う。 ガチャガチャの原人フィギュアは最後の1コマの使い方以外面白いと思えなかったけど、今回のが今までで一番面白かった。 必要なキャラが揃ったという感じ。 ただ普通ガチャガチャはやる前に機械の外装の透明部分で中をチェックするのが普通だと思うし、そうじゃなくてもはずれを何度か出せばチェックするはずだから、最後になって確認をするというのは低年齢向け漫画じゃないのだから展開として雑す過ぎるのではないかと思う。 それにしてもイボンヌが教師である必要はあるのだろうか。
  • 『月の蛇』 (7話)主人公は戦いの才能はあるけどそれ以外が間抜けに見えてしかななかった。 以前の戦いで自分がとどめを刺さなかったせいで雇い主自らが直接殺さざるを得なくなり、その姿を見られた事で今回雇い主が狙われるはめになったわけで。 こういう特定の人物のちょっとした行動が他の人物の生命に影響を与えてしまうような関係性の絡まりを物語に生かせたら物語としてなかなか凄いことになりそうだけどどうなるんだろうか。 一応面白くはなってきているけれども。 あと、新キャラの李俊の口調もまた、前回登場したキャラと同じく端正なルックスと比較して口調が合ってないような違和感があった。 それから、髪の毛に大きな汗を描いたり怒ってる皺のマークを描いたりするのは、個人的に好きじゃないって言うのもあるけど、この作品には合ってないと思う。 
  • 『マコトの王者』 (7話)二人のマコトの体の状態の差が露見してしまう話。 天堂に入ってしまったマコトは天堂の体がボロボロで圧倒的に不利なわけで。 この後自分の体の活躍を見てただ強くなったと思ったり、自分も努力しようとするだけで終わるのか、乗り移った体の状態を悔しがる事があるのかどうかが気になる。 話運びに無駄がなく盛り上がって良い感じ。 そういえば前回の感想で新堂の彼女の切れキャラについて必要だろうかと書いたけど、2話を見返したら急に泣いたり切れたりという情緒が極端な所が既に描かれていたのだった。 読み返すまですっかり忘れてた。
  • 『いつかおまえとジルバを』 (10、11話)今回の話はうんこを通して人間と猫との意識や価値観のズレを生かした内容で結構面白かった。 まぁ食事をしながら読んだわけですが。
  • 『忍びの国』 (7話)伊賀を襲わせたのも全ては伊賀側の罠だったという、その罠の仕組みがどんでん返し的で凄くハッとさせられたし面白かった。 伊賀のこの争いは読んでいて気になりネットで少し調べたので、史実として今後どうなるか多少は知ってしまったのだけど、どう調理されるのか楽しみになってきた。 だけど、この漫画も強者から見た目線なのが気になる。
  • 『恋せよ乙女』 (読切)真面目そうな学生二人が、お互い知らずにポルノ小説を読んでいたということが笑いの要素、日常の違和感として弱い気がした。
  • 『タイムメール』 (7話)無量小路幽子もかつて過去の自分にメールを送っていたことが発覚した回。 未来から来たメールである証拠が、相変わらずスポーツの試合結果なのが気にはなるけど、今回の登場人物である料理人は、料理を作りたいんじゃなくてラーメンを作りたいんだったことと、料理人でありながら、料理人であることをおざなりにして手に入れた地位を完全に否定してるわけでもない所がょっと面白かった。
  • 『アサギロ』 (7話)この漫画家のカラーの色使いちょっと好きだ。 三年経ち、少し大きくなった沖田は今までよりコミカルさが強調された気がする。 山南敬助という、再び読者目線になりうる常識人っぽいキャラが登場。 まあ説明役にさせられそうな気がするけども。 で、山南敬助をWikipediaで調べてみると、実在の山南もやはり新撰組の中では常識人ではあったみたいだ。 NHKの大河で堺雅人が演じてかなり好評だった模様。 アサギロではどう描かれるだろうか。
  • 『ザ!!ビーチスターズ』 (7話)相変わらず同じ感想になってしまうけど、試合は迫力があって面白いなあ。 でもどのキャラが試合していても、本質的には同じような試合に見えなくもない。 選手の違いがそんなに試合の表現の違いとしては現れていないように思えた。 コミックスで通して読むと試合の描き方に対する感想も変わるかも。 あと小野の余裕ある感じが読んでいていつもイラっとする。
  • 『権力の犬ポリスワン!』 (7話)事件が起きてないのに犯人捜し。 犯人が人間じゃないとか、まあ犬が元人間だったって話もあったけど完全に刑事物じゃなくなってるなあ。 もっと 刑事の部分を調べて掘り下げたらいいのに。  まあこの漫画は刑事物じゃなくて刑事ドラマのパロディギャグなんだけども。
  • 『楽神王』 (7話)新キャラのフェローを活躍させたりフェローとルーチェの友情を見せるるために。主人公で優れた演奏能力の持ち主である楽人を活躍できない状況にさせるのは分からなくはないし、ここで楽人が楽神を意識的にコントロール出来なくて悩むという展開を入れるのは、女の子キャラ二人の活躍と平行して描く事で物語が重層的で面白いのだけども、たくさんの人命が
    危機にさらされている状況で、様付けで呼ばれるのを嫌がる主人公というのは呑気過ぎると思うし、楽人の印象が悪くなった。 フェローや楽人の性格は、これから話の進行を停滞させるんじゃないだろうか。 あと、自分の街が破壊されたのをフェローが見てショックを受ける、というシーンを省略した事で、破壊された事に対するフェローの怒りがいまいち伝わってこなかったと思うし盛り上がりを削いでたと思う。 もったいない。
  • 『第三世界の長井』 (7話)楽屋裏と舞台を両方進行させて見せているような内容だけども、ややっこしくさせてるだけで面白さには結びついてないように思う。 長井と博士が一番魅力のないキャラなのでは。
  • 『No.1海堂』 (5話)双子キャラと戦う話。 いまさらだけど、バスケットにボールを入れる以外はほぼ何でもありならバスケである必要もないように思う。 ギャグ漫画としてもバトル漫画としても中途半端かも。 バトルの勝敗自体が面白さに貢献しないような漫画なので、勝負が付かずに次回に持ち越されても自分にはいまいち興味が引かれない。
  • 『怪、刺す』 (7話)娘が七歳の七五三を祝う年頃になった母親の元へ、母親の妹の幽霊が現れる少し切ない話。 母親は幽霊に親切に接するのだけど娘の七五三の写真に写ってたり、その後出てこなくなったか不明なのでハッピーエンドかどうか曖昧な感じ。
  • 『信長協奏曲』 (7話)描くのに大変そうな大人数の合戦は省略する方向のようだ。 帰蝶の妹のお市が、特に女の子っぽく描いてるわけでもないけど妙に可愛らしくて良い。 こういうそっけないけど可愛らしい女の子って、女性の漫画家は描くのが上手いなと思う。 今回の話で織田信行が死ぬけど、どこか憎めない味わいのある人物として描いていたと思う。

この前書店へ行った時にゲッサンのコミックスを見かけたのだけど、リンドバーグの表紙の絵は妙にこじんまりしていたなあ。 あとマコトの王者は赤と青を別のコミックスにして売るようだけど、その売り方だと片方しか読まない人も出てくるわけで、売り方が違うんじゃないかな?と思った。 あの漫画は2つの視点を続けて読むから面白いと思うのだけれども。 っていうか、ゲッサンってなぜ二本立てが多いんだろう。 コミックスを早く出すためなのだろうか。

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