2010年5月18日火曜日

月刊スピリッツ08号(2010年05月号)

月刊スピリッツの良い所は色んな連載漫画を表紙にする所だ。 ゲッサンは同じ漫画家をくり返し使うので物足りないんだけど、その違いは、月スピには話題作や人気を取りうる作品が多く連載されてるからっていうのもあるんだろう。 ゲッサンの表紙は、どうせ表紙で売り上げが大きく上下しないだろうしもっと冒険しても良いのに。

『今日のあすかショー』 あすかは結局物事を他人事としてしか捉えてないんだよな。 だから今回みたいに自分への告白を、自分から切り離した一般論とすり替えたり、前にあった話の、混浴風呂へ入る人の気持ちのありようと自分の感覚の違いを自分が混浴風呂入ろうとするまで気づかなかったりするわけだ。 これからも自分の本当の気持ちと自分の考えとのずれの話が続くのだろうか。

『SIN』は今回妙にジョジョっぽい絵柄になってたけど、今までそんな似て見えたことってあったっけかなあ。 やたら顔のアップで感情表現をするのが自分的に飽き気味なのと、結局『SIN』って内容的にはゴシップ雑誌のようなスキャンダリズムしかない気がしてきた。

『淀川ベルトコンベア・ガール』は、ここの所視点が那子になったり、今回は那子の友人の新キャラのヒロキになったりしてるけど、かよ目線で話を作るのに行き詰まりでも感じたんだろうか。 内容は可も不可もなくってかんじだけど、やってることは普通の学園物になってしまってて、ヒロインのかよの、中卒の子の設定が無意味化してると思った。

『森山中教習所』 やくざになった轟木の置かれた立場のシビアな面が出た話。 こういうのはいいなあ。 教習所の設定が大ざっぱ過ぎて一種のファンタジーめいてなければもっと良かったのに。

『かばやし』 新キャラのギャル王ってキャラが面白かった。 でもこの新キャラもテコ入れに見えてしまう。

『イン・ザ・ブース』 新人コミック大賞入選作。 大学生の主人公がサラリーマンに見えるのは変な感じがしたし、、初恋相手が性同一性障害だったっていうのは話を捻りすぎと思ったけど、おおむね面白かった。 でも背景が下手ってよりもいい加減過ぎるのでは。

『路上力』は、路上観察的な始まり方をしたけど途中からお金の儲け方マニュアルみたいになってしまったなあ。 ここ何回かのエッセイ面白くないとは言わないけど。

『ゼブラーマン2』は最終回だったけど、まるで急に打ち切りにあったような変な終わり方だった。 変って言うか、話の大筋はちゃんと違和感なく終わってるんだけど、話の運び方って言うか、漫画としてやっつけに見えて仕方ない。 同じ筋でも別の描き方があったような気がする、そんな最終話だった。 そもそも1話からして急ぎ足の粗筋みたいな漫画だったけど。


毎回月スピの表紙裏に女性のイラストが描かれていて、それは「非日常な彼女」っていう連載イラストで、毎月別の人が描いていて、巻末の方には描いた人の紹介とコメントが載っていて、正直そのイラストもコメントも一切面白いとか良いと思ったことがないんだけど、今回の綾村切人って人のコメントだけはちょっと面白かった。 

とりあえず今持ってる月スピは全部読んだけど、続きが気になる連載があるので一応既に発売されてる号も買っとくかな。

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