2010年5月22日土曜日

月刊スピリッツ09号(2010年06月号)

というわけで、月刊スピリッツ2010年06月号も買ってきた。 表紙の誌名ロゴすぐ上に「宇仁田ゆみ最新作、青みゆく雪掲載!!」と大きめに書いてあるのは、この作品が不定期連載で人気漫画だからだろうか。 宇仁田の名前で購読者を引っ張れてるってことかな。

で、今月号の表紙にもなっている『新・逃亡弁護士 成田誠』が連載開始なのだけど、落ちの付け方がご都合主義というか、本当の放火犯が弟で、弟に濡れ衣を被せられた兄が、寝たきりの父や自分を騙した弟と和解してクリーニング店を再開するって話に無理を感じた。 解決の難しい親子の葛藤の安易な解決や、成田を警察に通報した弟が、成田が逃げるのをあっさり見逃したことなどか、ページの関係上省略されたのか知らないけど気になってしまった。 でも裏切りや復讐物が好きなので、面白いかと言えば面白かった。 こういうのはラーメンとか食べながらざっと読むには良い感じの大味加減なのだろうか。 絵柄は顔がリアル寄りだけど、正面顔が多くて妙に平板に見えるコマがあったのがちょっと気になったかな。 "新"になる前の『逃亡弁護士 成田誠』は別の人が作画を担当していたようで、そっちの方も面白いのかなあ。

『花もて語れ』の1話目。 前回は0話ってことでヒロインの幼少時代を描いていたけど、その前回よりは今回の方が面白かった。 朗読の持ち上げ方に多少違和感があるけど。

『ふるえる』は、『SIN』のの漫画家が、『SIN』を一回お休みしての読み切り。 昔関係があった女が子連れでやってきて、主人公の男が、女がお前の子供だというその幼児をホテルで一日だけ預かる話。 面白かったけど、結局事なかれ主義で過ぎてったような話だったなあ。 何もトラブルが起きずに終わってしまった。 問題の種火が付いた話であって、事が起きるのはその前後って事なんだろうけど物足りなかった。

『ミル』は、今回絵に妙に違和感があったんだけど、線が細くなってないかなあ。 特にミルの線が、線がかすれてしまってるかのような、画像を縮小して貼り付けられてるような変な感じがした。 で、前からこんなタッチだったっけかと月スピを遡って調べてみたけど、ハッキリとここからだ、っていうのは分からなかった。 もしかしたらミルの目の斜線が薄くなってるだけかも知れない。 漫画自体は相変わらずほのぼのさせられて面白かった。

『淀川ベルトコンベア・ガール』 かよが完全に脇役になってるけど、那子達の揉め事をかよがサポートするみたいな展開になるんだろうか。 どっちにしろ工場とは全然関係ない話になってしまってる。

『路上力』は、強調されたゴシック体の文字がやたら増えすぎて読みづらくなってる。

『Dの魔王』は、スパイなのに女優との対面シーンが目立ちすぎるのでは。 広い劇場で会うなんて第三者に見られる可能性があり過ぎると思うんだけど。

『Rolly婚』 新婚の男が老婆のおっぱいを吸ったのをギャグとして軽く流してるけど、この男が未成年の妻に操を立ててた意味が無くなってしまうんではと思った。

『ピペドン』は、とうとう人を殺してしまったけど、瞼と足立は作者に無理に動かされてる感があるような。 登場人物がみんな道具以上には見えないなあ。

『森山中教習所』 轟木の暴力の省略の仕方がいまいちだった。 話は轟木の立場が危うくなってきて盛り上がってる。


買ってから読み始めが早かったので一気に読めるかと思ったら、3日間くらいかかってしまった。 時間的な都合ももちろんあるけど、今の自分には600ページ弱の月刊誌を一気に読める体力は無いようだ。 まあ全作品読んでるからだろうけど。

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