http://www.inside-games.jp/article/2010/03/13/40977.html
この人やこの人の作ったシヴィライゼーションなどのゲームは名前くらいしか知らないのだけど、この記事はゲームデザインの在り方、作り手とユーザーとの関係についてすごく興味深い事が語られていて面白かった。 ので幾つか引用してみる。
次のキーワードは「Reward and Punishment(報酬と罰)」、プレイヤーはほめられる限りはそれを素直に受け取ります。「ホントにほめられるような事をしたの?」とわざわざ内容を確認するプレイヤーは多くありません。しかし、プレイヤーがミスした場合、なぜそうなったのかがプレイヤーに明確になっている必要があります。次に同じミスをしないためです。プレイヤーが段階的に学習できるような構造になっていること、それがまた遊びたくなる欲求(リプレイ性)につながります。この仕組みが非常に大切だ、とMeier氏。
「Civilization Revolution」では戦闘前に勝利確率が表示されるのですが、例えば確率3対1の戦闘で負けるとプレイヤーは怒り出します。こちらが「確率なので負ける場合がある」と説明しても聞く耳をもってくれません。しかし、逆の状況になった時はそうではありません。確率1対3の戦闘に勝利した場合に不条理に感じるか、と聞いても、「正しい戦略があったから勝てたのだ」などと自分を正当化します。また、2人対1人の戦闘で負けてもそれほど怒らないのに、20人対 10人の戦闘で負けるとたいていのプレイヤーが怒るそうです。数学的にはそこに違いは無いのですが。
このように、プレイヤー心理というものは論理や数学とは異なるものですが、それでもプレイヤーに不信感を抱かせないようにするためのさらなる調整を行うことが重要だ、と説明しました。
まずは「本当にユーザーの声に耳を傾けること」、しかし、これは単にユーザーの意見を取り入れる、という意味ではありません。例えばゲームの一部分について改善案が提示された場合、それを反映させてもゲームの他の部分のバランスを崩してしまう場合があります。なぜプレイヤーがそのような不満を持っているのか、その心理的な理由を探し出すことが重要なのだ、ということです。
これらはユーザーに不満を感じさせないために、どうユーザーに意識させずにゲームをデザインしていくか、というゲームデザインの基本的な事しか語られていないのかも知れないのだけど、基本的な事の中にこそゲームの面白さに関わる大切な問題があるのだと思ったし部外者の自分には面白かった。
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