2011年5月5日木曜日

月刊スピリッツ13号(2010年10月号)

漫画に関して、だけではないけど久しぶりの更新です。
月スピの感想はこの号で購読中止にしたのでこの雑誌に関してはこれが最後の更新になります。

この号は、当時発売されたのを買って早い目に読み終えていたのだけど、感想のメモを取る前に、漫画の内容や、どの作品の感想を書こうと思っていたか忘れてしまったので、改めて漫画だけ読み直しました。 しかも、久しぶりに月スピを読んだせいか、月スピを連続して読んでいた頃とは連載漫画との距離感が変わったようで少し不思議な読みごこちに。 でも単に漫画の内容を忘れつつあるので違和感があるだけかも知れない。 しかし10月号の感想を今頃UPするのはやはり遅いなと思う。 発売されたその時期にしか書けない何かもあると思うし。

『今日のあすかショー』 (14話)あすかが辛いラーメンを食べる話。 
今回も好奇心旺盛でエッチな視線をものともしないけどウブ、という今までのパターン通りにあすかを描いていた。

『青みゆく雪』 (5話)青と雪子がなんだかんだで付き合う事になる話。 
男向け漫画誌の恋愛漫画=ウブな男女の恋愛って事から逆算して中国からの留学生を主人公に据えたのではと今更思ったのだけど、作品自体に嫌味な感じはない。

『ミル』 (13話)最後の最後に鼻ピンクが猫の姿でハルオミの前に現れ学園祭話が終了。 
改めて読むと、線が固いし、キャラクターの表情と、そのキャラの気持ちやセリフがいまいち噛み合ってない感じシーンが結構あるなあと思った。 今回の話自体もこの回単体では特に面白いといえないし、初期の面白さの感覚を持ちつつ読まないとしんどいかも知れない。 現状では連載上でどうなってるかは分からないけど、キャラクターが増え世界も広がり周辺の雑事にページを割く事で、さらに面白さが失われてくのかなあ。 こじんまりした雰囲気が好きだったのだけど、それは自分勝手な偏愛というものかな。 あと、主人公の友人のハルオミって、脇役の中で妙に線の細い美形で妙に優しいけど、女性受け狙って作られたキャラのかなあ。 変に目立っているように思う。

『ドラゴンジャム』 (4話)偶然知り合ったTJら3人に、ストリートボールで完敗した主人公が、自分のバスケの原点に立ち返る話。 TJ達は凄腕のはずなのに、主人公達が同世代のライバルと戦った時のような迫力は無く圧倒的な力量差があるように見えなかったのが残念。 トリッキーなプレイを説明的に描いたせいでなのか試合が平板に見えたのと、そもそもこの作品の、試合中の空間の見せ方自体が上手くないのだと思う。 どうやら週間スピリッツ本誌に移籍したようだけど、サンデーで連載しても良かったのでは?という気がした。 でも隔週連載なのかな。

『逃亡弁護士 成田誠』 (5話)真犯人らしき人間の魔の手が伸びつつ、他方で、成田をかばった少年が死に、成田が逃亡を続ける、という話。 少年が、成田と間違えられて警官に撃たれて死んでしまったり、そんな状況でも成田は逃げるしかなかったりと、毎度の良い話で終わりじゃない感じが面白いけど、その場に複数いると分かってるのに警官が暗がりで照明も付けずに安易に発砲した事が大味過ぎないかと思った。 でも話は面白いので今後の展開が気になる。

『強制ヒーロー』 (11話)主人公達が、自分達と同じ警察っぽい仕事をやらされてる別の集団と競わされる話。 展開自体はありがちなパターンで分かりやすかったけど、セリフは説明だらけで読みづらかった。 登場人物達の気持ちが表情を一目見ただけですぐ分かるように描かれてるのとは対照的だな。

『ふわり!』 (10話)鳥人間コンテストで、主人公チームの飛行機が飛び立った途端水面ギリギリまで落ちてしまい、そこから頑張る話。 登場人物のほぼ全てに与えられた役割があって、
みんなその役割をきちんと演じているのだからみんなを描き分けられているという事なのかも知れないけれども、みんな感情表現が大げさかキザに見えてしまい、自分は読んでいて乗れなかったかな。 なんだろうな、登場人物達が本心とは違うことを言ったり演じているようなズレを感じてしまった。 それぞれの人物達の感情表現が、話の流れに上手く溶け込んででいないのかも?

『黒×羊』 (12話)翔と親しい仲だったらしい満璃子の弟を撃った後、忘れていた自身の正体を思い出しつつ、自分を探る満璃子を逆にストーキングする、という話。 それなりに面白いんだけど、相変わらず主人公の変装シーンが、まるで超能力か、見る人を催眠術にかけるかのように体形等も含め簡単に変わってしまうのが苦手だ。 変装の大味さが、作中のリアリティの基準を分からなくさせててるように思う。 勢いや強い外連味で矛盾や大味さをなし崩しにして展開するタイプの漫画ではないので、変身シーンをもっとどう変身してるのかぼやかして欲しいなあ。 あと登場人物がやたら女装ばかりするし、セリフにBLを要素入れたりしているのが不快。

『そんなんだからお前らは。』 (14話) 漫画家の連載終了にともない、アシスタントが解散する話。 急展開でテコ入れなのかこの漫画自体の連載終了なのか分からないけど、ほんのり
淋しい情緒があって、これまでの回に比べてちょっと良かった。


既に読んだ雑誌を時間を空けて改めて読み直すのはしんどかった。
この号で定期購読をやめたけど、今回も別に買わなくても良かったと思えるような微妙な誌面だったなあ。 それなりに面白く読める連載はあるけど雑誌の大きな柱がない感じ。 自分にとっては北崎拓の短期連載がこの雑誌を買う動機であり柱だったので、その連載終了後は余計に物足りなく感じてたのかも知れない。 というわけで月刊スピリッツの感想はこれでおしまい。

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