2013年3月9日土曜日

ゲッサン29号(2011年10月号)

  • 『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 (1話)一人暮らしをする高校生の宗也が毎朝出している分別ゴミが、何者かによって分別を混ぜ合わされ、ゴミ収集車に回収されないという事件がくり返されるようになり、犯人を見つけるべく宗也がゴミ置き場の側で待ち伏せすると、そこには最近転校して来て、いつも主人公に微笑みかけていた少女が現れたのだった、という話。

    この人の漫画は初めて読むかも。 幼なじみの女の子のいる少年の元へ宇宙から謎の少女がやってくる、というありがちなラブコメの始まりなのだけど、今後どうなるだろうか。 主人公にはまいち魅力を感じないものの、幼なじみと、ヒロインは可愛く描かれていてそれなりに魅力を感じたし、今後の展開を見守りたい。


  • 『QあんどA』 (29話)幽霊である庵堂兄の姿が、弟の学校の霊感の強い少女に見られて、会話をしたり、遊歩が自分の幼い頃の気持ちを思い出そうとして何か思い出せない事があったりする話。

    今回大きな筋みたいのはないけど、今後に向けての伏線みたいのが幾つか張られたネタ振りの回って感じ。 庵堂兄が寝ている時に見た昔の記憶の中に、弟の姿がなかったのが気になる。 喧嘩をして勝った記憶なのだけど、今までのパターンだと弟のために喧嘩をしていたのが、今回なぜ喧嘩したのか明示されてないなくて、これも伏線なんじゃないかと思ったりする。  案外、死んでいるのは実は庵堂弟の方だったりして。

    もしかして、最終回は遊歩の兄にも庵堂兄の姿が見えて、その体験を元に書いた小説が売れたりするのかなとか思った。


  • 『鉄楽レトラ』 (5話)前回登場して、鉄宇にフラメンコを教えてくれる事になったダンススタジオのオーナーの孫はフラメンコ部で、彼が女装していたのは、女性がメインのフラメンコの振り付けを考えているためだった。 で、そのフラメンコ部の3人と鉄宇が出会うという話。

    男の子同士の恋愛物の導入部を読まされてるかのような感じで、読んでいて困った。 このオーナーの孫が女装をしてた理由は説得力に無理があると思ったし、そもそものこの物語の始まりは、主人公の少年が少女と靴を交換して、女性物のフラメンコの靴をもらいそれをきっかけに、ある意味自分の殻を破るためにフラメンコをやってみようと思う、という話だけど、その最初の、もらった女性物の靴を自分で履いてフラメンコをしようと思う事自体にも無理があったし、今回の話の中でも、主人公が助けるのはオカマの人だし、作者は女装男子を描きたがっているのではないだろうか。

    現状だと鉄宇が最初に出会った少女と恋愛関係になりそうな展開はなさそうだし、最初に出会った少女が心は男だったという展開があっても全然おかしくないと思う。

    最終ページの煽り分に「スタートラインへ」と書いてあったから、このカルメン部や鉄宇の学校での友達2人が中心に話が動いていくのだろうけど、この作品に興味が持てなくなってきたな。 『まねこい』の話の軸が主人公と猫太郎から歴史研究会へ移った時と同じくらい興味が持てない。

    あと、鉄宇の友達の市川が倶楽部の女生徒と揉める描写が出てくるのだけど、どういう理由で関係が悪くなってるのか分かってる事前提で、説明を略して描かれているので、忘れてる自分的には思い出せなくて困った。 まあ分からなくても読めるけど、月刊誌連載で、続きを読む期間が開くわけだし、もうちょっと説明台詞とかあった方が自分的にはありがたかったかも。


  • 『ちろり』 (4話)海岸で花火があるので、お客がたくさん来てちろりのいる喫茶店が忙しい、という話。  海の絵が上手く描けてなくて全く海にも美しくも見えないのは気になったけど、今回は花火に沸く人々の喧噪や、ガラスコップに入った水の冷たそうな感じとか、うまく絵に出ていて良かったと思う。 作品の出来も、読み切りも含めて今までで一番良かったのではないだろうか。 ちろりの顔のアップも今回はどれも可愛かった。

  • 『ハレルヤオーバードライブ!』(29話)ゲリラライブに参加した若葉は、曲の構成変更にとまどいつつも、小雨達のフォローによって何とか挫けず、失踪していた楓も途中参戦しライブは無事終了したのだった、という話。  若葉が加入してバンドが完成したって事を示すためにやたらライブを見てる生徒や冬夜にバンドを褒めさせていたけど、褒めすぎな気がしたな。 若葉が立ち直る描写は悪くなかった。

    ただ、作品タイトルが、見開きの決めシーンで出るというパターンは何度もやっているので、扉や最初のページに話数とタイトルが無かった時点でまたかって思った。 ライブに浅緋が見に来ていたが、バンドにハルを誘うという展開は予想通り。


  • 『Waltz』 (24我)全ての黒幕であるコンビニの店長と岩西が話し合った結果、協力して帽子卿を殺すことになった、という話。  大詰めな展開であるけれども、ページのほとんどを快楽殺人者であるコンビニの店長が、今までの殺し依頼の種明かしに使ったせいか読んでいて盛り上がらなかったなあ。 本物の首折り男が生きてたって事以外面白みを感じられなかった。 あと、蝉が岩西に色々言われて顔を赤らめるというのが相変わらず読んでいて苦手だ。 今回の話はいまいちだったけど、こういうBL要素を入れなくても読ませる漫画になるだろうに。

  • 『アサギロ』 (29話)間者となって試衛館へ潜り込めと伊東にそそのかされた藤堂は、試合で源さんに完敗した後、近藤に試衛館の食客として入る事を許されるのだった、という話。

    藤堂を源さんと戦わせることで、試衛館では弱い部類の源さんでさえ、剣術を剣道の試合程度に思っているだろう藤堂よりも遙かに強い事を示しつつ、藤堂に裏があることを見透かしておきながら試衛館入りを受け入れる事で近藤のただ者じゃ無さを示しつつ、見透かされていると気づく程度には藤堂が愚か者じゃない事も示しつつ、藤堂に裏があることを気づかせたり、源さんは弱いけれども、努力をしてることを語らせることで、山南が源さんを弱いと軽んじてるだけではないことも示す、という、登場人物達を引き立てる連鎖が素晴らしい。 この作者は人物同士の関係を描くことによって人物の魅力を引き立てるのが上手いなあ。 剣の重さというキーワードで試衛館の剣術を語らせたりするのも小気味良かった。 ゲッサンで今一番面白い漫画が『アサギロ』だと思う。というか、『アサギロ』以外の連載作品がいまいちすぎる。


  • 『よしとおさま!』 (29話)犬飼グループのパーティーで、よしとおが父親と顔を合わせる寸前に刺客が現れ、よしとおは連れ去られてしまうのだった、という話。  よしとおは簡単に誘拐され過ぎだし、最後のページのコマで、サビ丸と綿貫が格好を付けた決め台詞を言うのだけど、守るべきよしとおが既に誘拐されてるからただのまぬけに見えてしまった。 よしとおを連れ去った黒彦は、よしとおの言葉に心動かされる展開がありそうな気がする。

  • 『アオイホノオ』 (41話)矢野健太郎にSFヒーローパロディギャグ漫画を先に雑誌に描かれたホノオは、その作品を読んでさらにショックを受けるのだった、という話。 ホノオが自分で描きたかった漫画を、現実にある作品を例にしつつ解説する、という展開が長々続くわけだけど、引用された作品のその部分もホノオの話もピンとこなかったなあ。 ホノオがメインの展開の場合、ホノオの語る漫画話よりも大学生活の悲喜こもごもを読む方が自分にとっては面白いのだと思う。 

  • 『ここが噂のエル・パラシオ』 (29話)桜花とアズミの試合は、忠輔の怪我に気を取られたりアズミへの気持ちが空回りした桜花がフォール負けして決着するのだった、という話。

    アズミがエル・パラシオを去った理由には色々因縁があるのかと思いきや、より沢山の観客を求めてというわりと普通の理由のようだった。 だから、なぜ桜花はアズミと今まで戦おうとしなかったのかが、ただの感情的なわだかまりでしかないって感じで少し肩透かし。

    あまりにもあっさり負けすぎたので、桜花が反省しさらに強くなってアズミと再戦的な展開になるのだろうか。 試合後に乱闘があるのかな。 ドラマ化もされるし簡単には連載が終わらないのだろうけど、話の山場が山場に見えないっていうか盛り上がり所がないのだよなあ。


  • 『FULL SWING』 (17話)高校野球の県大会決勝で落球してしまい、それで甲子園を逃した事を切っ掛けに転校し野球をやめた少年が、先輩が自分を許していることを知って、たま野球を始める、という話。

    この話は、トラウマを抱えた少年を、野球部の女子マネージャーが必死に励ましたり説得したり、自分のトラウマを話したりして野球をまた始めさせるような話運びをしているわけだけど、結局この女の子の説得では野球を再開することはなくて、前の高校の先輩達に会って話をすることで野球をまた始める、という、この女の子がいてもいなくても同じような扱いなのをどう解釈すべきなのだろうか。

    パターンをわざと外して、簡単に人を説得なんて実際できないよね、というある種の物語のパターンの変化球やリアリティとして受け取るべきか、女の子を生かし切れなかったと受けとるべきなのかよく分からない。 どちらにしろ、話をただ絵に書き起こしただけのような感じがして、登場人物達が生きてる印象が薄かったな。 原作を規定ページ内にまとめるのが難しかったのかな。 主人公に対して、先輩やOBからの中傷やプレッシャーの描写がもう少しあった方がトラウマの強さが出たかも知れない。


  • 『まねこい』 (57~58話)沖田が椛の軟派な彼氏にキスされてショックを受ける話と、沖田が荒場木にキスしたり、ホンチーがハルの親友の薗田に自分の歌を聴いてもらって、歌が下手だと教えてもらう、という話。

    またシリアスな方向に舵を切ったな。 ハルの友達をホンチーに音痴と伝えさせる場面で出してきたのは意外だったけど、展開としては面白かった。 あと、沖田が荒場木とキスしたのは、望まない形でのファーストキスの口直しと思うけど、このまま沖田と荒場木が付き合う展開になるのかな。

    それにしても、ハルがわざと風邪を引いて、それをさらにホンチーに感染させてカラオケ大会へ出場するのを止めるという作戦は、真面目なホンチーに対する態度としても、話の展開としてもひどいと思ってたけど、脇役を色々動かすために、主人公を作中出さないようにする必要があったのだろうな。 でも恋愛描写がシリアス展開になっているのにハルの作戦だけが初期のような漫画チックで、リアリティのバランスがおかしいと思う。


  • 『リンドバーグ』 (29話)シャークとマティアスの決闘が始まったが、その前にシャークはニットに遺言のような言葉を残し、親友の形見である短剣を渡すのだった、という話。

    決闘が始まる前までは凄く面白かったけど、リンドバーグに乗って剣で斬り合う決闘は大味なアクションになりそうだ。 あと、ニットが急に自分のせいで決闘するはめになって見たいな事を言い出して違和感があった。 それは、ここ数話はずっとシャークとエスペランサ達との因縁を延々描いてきたし、シャークはエスペランサの部下を何人も殺しているから、決闘もニット関係なくありうると思えたのと、シャーク達が王都へ行く目的の一つにニットの父親探しもあったっぽい事を忘れていたからだった。 いやでも、やっぱり、黒薔薇七銃士隊を何人も殺してるのを見てるニットがここで急に自分のせいで云々とシャークに言い出したのは無理があると思う。

    あらすじで、遺言のような言葉を残す、と書いたけれども、シャークの台詞はこれを切っ掛けに死ぬか、空賊団から抜けるのではないかという描き方だと思えた。 あと、王都にいる、リンドバーグを改造しているマスクの男は、ニットの父親ではなくシャークの親友で死んだはずのアルベルトかも知れない。 あれ、マスクの男って名前出てたっけかな。


  • 『バレてるよ!ジャンボリーヌ』 (17話)中嶋達と言葉をしゃべる羊達との戦い。  羊を使って色んなギャグをやっているけど、いまいち弾けてない印象。 主人公である城ノ内と中嶋に魅力が全くないので読み進めるのもしんどい感じ。

  • 『マコトの王者』 (29話)入れ替わっていた二人の中身が元に戻り、試合も大地マコトの勝利で決着がついた、という話。  若い大地の体から自分の体に戻った天童が、自分の肉体の老いを感じ、この体で今まで戦っていた大地を王者に相応しいと認めたり、ボロボロの体でも、自分を応援する声援の力によって、支えられ立ち上がる事が出来ることを学ぶ描写が良かった。 目を大きく描くのが、は虫類っぽく見えて苦手なのだけど、話はそれなりに面白かった。 次回辺りで最終回なのかな。

  • 『ぼくらのカプトン SEASON 2』 (1~3話)主人公でサッカー部主将の柴田や3年生が、部を引退して新シリーズに。 3年生がいなくなったサッカー部の、いつもと特に変わらない悲喜こもごもな話。  相変わらず部員同士でくだらない雑談や妄想をしてるけど、その雑談が読んでいて引っかかりが弱くて中途半端なのも相変わらず。

    主人公が次期主将の谷口に交代したっていうか、次から前以上に群像劇になるのだと思うけど、前の主人公ですら印象の薄いキャラだったのに、それが作品のレギュラーではなくなてしまったら、残りはさらに魅力のないキャラクターばかりなので大丈夫なのだろうか。


  • 『第三世界の長井』 (26話)磔られ裸にされた長井の股間が光ったのに気を取られたラーメン星人は、うっかり丼を落として割った事で戦意を失い去って行き、裸の長井もまた去っていったのだった、という話。  世界の歪みというものは、重力などの理を無効化するだけでなく、超常現象を普通の事のように思えてくるように、人間の持つ常識も失わせる力があるようだ。

  • 『ココロ、デッサン』 (1話) 4話完結の短期集中連載。 冒頭でいきなり男の子に告白されたのを断った女の子が好きなのは、クラスメイトのロボット高校生だった、という話。 32ページ。

    女の子とロボット高校生は相思相愛なのを伝えてないしお互い気づいてないしで、ハッキリと意思表示しあったりはしないのだけれども、それにしても、2人の恋愛の描き方があっさりし過ぎというか、特にロボット高校生の方は、顔がフリクリに出てくるカンチとガンダムのザクを合体させたような顔で、人型の顔ではないし表情を記号的に付けるために顔をデフォルメさせることもないから、その場その場でどういう感情なのかっていうのが分かりづらくて余計にあっさりして見えるし、一応恋愛感情が高まると煙を出すというギミックもあるけど、説明台詞がなければ本当にただ故障してるように見える。 嫉妬を露骨に顔に出す振られた男の子との対比もあるのかも知れないけど、もうちょっとロボット高校生の表情や行動で感情を示した方が分かりやすかったろうし、腑に落ちたと思った。

    今まで瀬戸ミクモはコメディっぽい短編を描いていたので、今回はシュールな方向で行くのかと思ったら普通の恋愛物だったな。 しかしこの話は続くのか次は別の1話完結の話が展開されるのかどっちだろう。 


  • 『BULLET ARMORS』 (16話)ベイカー連合が騒動の制圧に来る中、イオンはカルトの口からデスレギオンの事や、自分の父親の生存を知るのだった、という話。  敵が父親の事を知っていた、というのは敵と父親の関係を気にさせ盛り上がる展開。 かつてカルトと一緒に行動していたセレナもイオンの父親のことを知ってる可能性があるわけで、この辺をどう調理するのか楽しみ。

    それにしても、イオンにセレナをつれて逃げろと言われたエイブロックは簡単にベイカーに捕まり過ぎ。 あと、相変わらずどこから見たアングルなのか分かりづらいシーンがあって、地上も空も書き込みがほとんどなく背景が白いのが、空間の分かりづらさを増加させてるし、上空に現れた、カルトの仲間のブランチェットが地上のベイカー軍団にレーザー攻撃を仕掛ける画が、ブランチェットの目線も、レーザーを発するトレマの銃口?も地上を向いてなくてむしろ正面に攻撃してるように見えたり、パッと見分かりづらいなぁと思った。 イオンの手からバレットが外れる描写も分かりづらかったし。 画もノって描いてる感じだし、話も勢いよく進むから、分かりづらいシーンがあるとそこで読むスピードも止まってしまいもったいない。

    それと、デスレギオンからもベイカーからも追われることになるぞ、というカルトの台詞が、セレナと行動を共にするリスクとしての重要なキーワードのように最後にもくり返されていたけど、イオンは顔を知られてないだけで既にベイカー達から追われているわけだから、セレナを助けて顔バレしても、今後の行動にそれほど変化はないのではないだろうか。 ベイカーに顔バレする事で目的達成がさらに困難なものになるぞ的な話なら分かるけど、カルトはイオンの目的を知らないし、要するに、カルトのこの台詞はイオンを迷わせる言葉としてちょっとピントがずれていると思う。

    ところで、物質を分解してすり抜ける能力を使うキャラクターが、時坂さんと、この作品のオメガと、違う連載作品で同じ号に同時に出てきたのはちょっと面白かった。 でも、担当してる編集が同じ人で、同時期に同じようなアイデアを作者に提供してただけだったりして


  • 『月の蛇』 (29話)玲綺が飛虎にくっついて離れない事に翠華がやきもきする一方で、戦いに迷いのある飛虎の前に現れた王進は、お前にはまだ蛇矛の声が聞こえていないと諭すのだった。  有能な武人である王進を追い出した人間が姿を現したり、梁山泊との戦いに向けて色んな思惑が噴出しているのが良い感じ。 飛虎の三角関係には翠華の下につきつつ慕っている青磁を絡ませたらもっと面白くなりそうだけど、ややっこしくなりそうだし出さないか。 玲綺と王進は戦争で死にそうな気がする。

  • 『イボンヌと遊ぼう』 (30話)イボンヌが去り、はじめの絵が上達した意外は普通の日常がくり返されていた神保高校にマコ姉が現れ、はじめに宇宙へ行ってイボンヌを励まして欲しいとお願いするのだった、という話。

    はじめとイボンヌは宇宙で再会したので、大学で再会という予想は外れたな。 イボンヌが宇宙へ行っていたのは意外だったけど、話がイボンヌとはじめの恋愛めいた収束をしそうな感じなのがもっと意外だった。 いや、イボンヌが唯一話を出来る相手がはじめなのだから、そういう展開には十分なりえたわけだけれども、その辺の恋愛要素を曖昧にしたまま仲間同士で楽しく過ごすようなエピソードばっかりだったので、少し戸惑ってしまった。 これだと、はじめがイボンヌと地球へ戻って来た時に子供が出来てるくらいまで行ってしまうかも。 というわけで、次回最終回になりそう。


  • 『信長協奏曲』 (29話)信長に扮するサブローは岐阜へ戻り、裏切った浅井の処遇をどうするかみんなで話し合ったり、鉄砲で空いた羽織の穴をおゆきに直してもらったり、帰蝶とデートしたり、を相変わらずの奔放さでしていた。 それを間近で見ていた、敵のくのいちであるおゆきは、何かを胸に秘め、帰蝶に、里へ一時帰ることを願い出るのだった、という話。  蘭丸が生真面目で理屈っぽい性格として出てきた。 子供達が呑気に饅頭を食べたり、子供同士でからかいあったりしてるのが読んでいて小気味良い。 ふと思ったけど、最終回は夢落ちだけはやめて欲しい。


今月は『妹先生 渚』は休載。 先月号の、『妹先生 渚』の最後のページ下には10月号 9月12日(月)発売につづく、と書いてあったし、瀬戸ミクモの短期連載は元々は代原だったのかな?という気がしなくもないけど、新人の短期連載枠が今月から出来たし、ちょっと違うか。

ちなみに、巻末の見開きの次号予告には、5月号から『妹先生、渚』のタイトルは載らなくなっているようだ。 4月、5月号の2連続休載が響いているのかも知れない。 まあ、6月号からは隔月掲載なので、実質隔月連載扱いになっているかも知れないけど。

あと、今更だけど作者の村枝賢一って、月刊少年マガジンでも連載持っているのだな。 もし休載の多さが仕事の掛け持ち等のせいだとしたら、作者や編集部に対して擁護できないなあ。 毎月掲載出来ないなら連載するべきじゃないと思うから。 前にも似たような事書いたと思うけれども、毎月連載が必ず載っているというのは、雑誌の最低限のあって当然の重要な要素だと思うし、そういう必ず掲載されているという安心感が購買意欲を支えてる要素の一つだとも思うから。

雑誌が売れなくなって久しいし、小学館の雑誌の売り上げ低下はかなり急激に進んでいるわけだし、そんな状況で不定期掲載を許すというのは、しかも少年漫画の復興を創刊に掲げた雑誌がこれでは駄目だと思う。 ゲッサンは簡単に打ち切りしてないと思うし、連載漫画を簡単に切らずに一定の期間連載させ続ける事自体は新人の成長のためにも悪いことではないとは思うけど、雑誌購読派の読者としては、頻繁な休載に付きあわされ続けるのはつらい。

「ゲッサンしてみる。」はツール・ド・本屋さんのみ。 素朴な書店員との交流をしつつPOPを置いてもらうノルマを着実にこなしたものの、回る書店数を、88軒から108軒に急遽追加で、書店巡りは延長。 何度も書いているけど、読者コーナーを潰してやるべき企画なのだろうか。 不定期連載や長期休載を容認したり、読者コーナーを潰したり、ゲッサンは漫画家には優しいけど雑誌読者の方を向いて作ってないのではないか。

ゲッサンって真っ当なラブコメが少ないかも。 一応は『QあんどA』と『まねこい』がそうなのかな。 でも、『QあんどA』はラブコメってよりも兄弟物のコメディであだち節って感じで、『まねこい』は最初はラブコメだったけど、今はラブはあってもコメディがないと思う。 『アオイホノオ』もトンコさんとの関係は恋愛要素あるけど、話の主軸に来ることはないし、『FULL SWING』も恋愛話もあるけど、登場人物の成長の一要素として出てくるって感じな上に、作品自体が習作を読まされてる感が強いし。 新連載の『時坂さん』はラブコメっぽいからやっと1つ増えたかという感じだ。

少年漫画で恋愛は重要な要素ではないといえばそれまでだけど、男女の恋愛要素が全然ない作品だらけなのに、女性漫画家連載陣が、作中にボーイズラブ要素を出すから、少年誌として読んだゲッサンの読後の違和感が余計にあるのかも。

なんだか全体的に感想が長くなってしまった。 もうちょっとまとめないと駄目だなと反省した。

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